概要
トルコにあるSülünArms社が2022年に発売したブレイクリロード式狩猟用散弾銃。型番はST601。お値段は399ドルほど。
文字通りブレイクアクションでリロードされる独特な機構を持ったショットガンで、また他の特徴として中折れ機構が半径90度ほどで止まる普通の単発式の物と違い半径160度まで折り畳めてコンパクトに収納する事が出来る。
またマガジン内だけでなく装填機構に1発、散弾銃本体に1発装填しておけるため、実際は最大で装弾数+2発、装填する事が出来る。
歴史
アロフス・システム
この銃には起源があり、ヘルマン・ゲリット・アロフス(Herman Gerrit Alofs)という技師が発明したアロフス・リローディング・マガジンまたはアロフス・マガジン・システムと呼ばれるチューブ式の外付け自動装填機構である。
これは当時、多銃身か単発が主流だった民間用ショットガン界隈に対して、安価で装填数の多いショットガンを提供するという目的で開発されたもので、中折れ単発式散弾銃の横にネジで簡単に取り付けることが出来て、中折れ排莢と同時に作動して再装填してくれるというものだった。
なお、当時の単発式の殆どは手動で撃鉄を起こす必要がある為にレバーアクションやポンプアクションほど早くは無かった。(一応、自動で撃鉄を起こす物が当時無かった訳ではないが、複雑化して高価になるために需要が出来ず、主流にはなれなかった)
口径は.410と20と16と12に対応しており、出た当初は6ドルで購入できたらしい。最終的な生産数は不明だが細々と長く販売が行われていた。
しかし、ヘルマン・ゲリット・アロフスの死去と共に提供していた会社が解散した事で市場から消えることになった。
現在
そして時が経ち現在、民間用銃器がブームとなって、特に新興の中小企業が乱立していたトルコにて、そのうちの一つの会社に見つかり、現代式に蘇ったのがこの銃である。
アロフス・マガジン・システムのブラッシュアップと、それに最適化された設計の銃本体は軽量で耐久性が高く、その斬新なスタイルからロマンに飢えた市場の心を掴んだ。
現在はトルコ本国の他に、カナダでタクティカル・インポート社が独占販売している。また日本の幾つかの狩猟用品店も興味を示しているようで、X(Twitter)などで検索すると触ってる動画を上げたりしてるのが確認できる。
性能
全長 | 730mm~920mm |
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銃身長 | 330mm~510mm |
重量 | 2.8kg~3.1kg |
使用弾薬 | 12ゲージ弾(3インチまたは2.75インチ) |
装弾数 | 4(3インチ仕様のみ)、5(2.75インチ仕様のみ)、7(3インチ仕様のみ)、8(2.75インチ仕様のみ) |