非剥離法拡散転写法天然色写真法カメラSX-70は、アメリカの写真用品メーカー ポラロイド社が1972年に発売したインスタントカメラ。
派生型を含めると様々なタイプが存在した。
概要
鞴に似た大胆な折りたたみ構造を採用したモデルで不使用時はコンパクトに畳むことができる。
使用する際には中央部が尺取虫のようにせり上がる。
ファインダーは、撮影レンズの像がそのまま映し出されるので、一応一眼レフとも言える構造である。
バリエーション
オリジナルモデルは金属製のボディに革張りの作りの良いもので、その後樹脂製の普及機も発売された。
『SONAR』と名付けられたオートフォーカスモデルも存在した。
距離の測定は光学的なものではなくモデル名の通り音波で距離を測定しピントを合わせるもので、レンズの上の大きな金色の音波センサがトレードマークだった。
インスタント写真そのものの市場が以前と比べて大きく縮小したことに加えて、2001年にメーカーが経営破綻したため、現在では絶版モデルである。
一方でやわらかな写りや独特の外観、特に初期モデルの作りの良さや使用しないときにコンパクトになるなどの点が高く評価され、現在でも根強い人気を誇っている。
独自規格であるフィルムは、有志が立ち上げた企業によって現在も細々と供給されている。