補足
一般的にはリドリー・スコット監督の名作SF映画『ブレードランナー』の略称として使用されることもある。
概要
過去にトラウマを持つ駆け出しのアイドル、ランカ・リーと、彼女を盲目的に守ろうとする機装強化兵、平たく言えばサイボーグの青年、ブレラ・スターン
唯一残った過去の記憶である歌「アイモ」により呼び合うように出逢った二人は、図らずも「シンデレラ」「王子様」に喩えられながら、劇的な運命に翻弄されていく。
二人の関係(※ネタバレ注意)
二人は生き別れの「兄妹」である。あまり普及はしていないが、二人の兄妹関係をさすタグとして「アイモ兄妹」というタグもある。
歌によって呼び合い、ようやく再会を果たした仲睦まじい兄妹。
作中の「トライアングラー」描写から大半の視聴者は彼らをそうとだけ捉える。
しかし、そんな二人を結びつけた思い出の歌「アイモ」は実は(TVアニメ版では)「恋の歌」なのだ。
ランカは記憶を失いながらも常に無意識に初恋の相手(ランカ・リーオフィシャルブック参照)にして、最愛の兄・ブレラの面影を求めており、TV版の序盤で自分を助けてくれた早乙女アルトに重ねた兄とは、義兄オズマ・リーではなくブレラのことである。
つまり彼女は数奇な巡り合わせの末、彼に兄の面影を重ね、初恋をそのまま育み、そしてブレラもまた記憶を失いつつも本能的に妹を探し、守りながら、妹とは知らず彼女に惹かれていった、とも解釈できる。
「今だから言えること」
漫画『シェリル キス・イン・ザ・ギャラクシー』4巻巻末の『マクロスF』原作・総監督河森正治氏のインタビューにて、ブレラを交えた四角関係は当初から想定していたこと、そして血縁問題さえうまくクリア出来れば…(カップルとして成立させたかった)という想いが語られた。
また、インタビュー全体(どころかこの漫画全体)でブレラとランカを完全にカップルとして扱っているなど、ついにこの二人は兄妹でありながら作品内の公式カップリングのひとつであると明示された形となった。
※なお、TVアニメ版終了後(2009年)に発売された「ランカ・リー オフィシャルブック」に掲載されている監督インタビュー(P126~)においても、ランカとシェリルの二人の歌姫が生まれた経緯を説明した上で、「その2人の女の子に対応する、二人の男の子を出そうと思って、ブレラとアルトを考えました。人目を引くような男の子にしたかったので、いっそ美人にしちゃえ、と(笑)」と語っており、ランカに対応する男性キャラはブレラであり、当初からこの4人で物語を構成していたことを示していた。