概要
海域を水平方向にほぼ一定の向きで長時間流れる海水の流れ。地球規模で循環している。潮の満ち引きによる潮流は時間帯により短時間で変化するので海流とは呼ばない。
海上の風で駆動されて、地形や地球自転の影響を受けて強さや向きが複雑になっていく。
低緯度から高緯度に流れ、相対的に海水温の高い海流を暖流といい、高緯度から低緯度に流れ、相対的に海水温の低い海流を寒流という。
海流が低緯度から高緯度へ熱を運んでいる結果になっており、低緯度と高緯度の温度差(海中だけでなく海上・陸上も)をゆるやかにしている効果は大きい。
日本列島周辺の海流
日本周辺では太平洋側の黒潮(暖流)と親潮(寒流)、日本海側の対馬海流(暖流)の3つが主な海流である。これらは日本の気候に大きな影響を与えている(例えば日本列島が朝鮮半島より温暖で多湿なのは対馬海流や黒潮の影響も大きい)。
ほかに日本列島の東方沖で黒潮が親潮と混じって東に流れ去る黒潮続流、北東向きに流れていた黒潮の一部が逆向きの南西に向かう黒潮反流、対馬海流が津軽海峡を抜け太平洋に向けて流れる津軽海流、同じく対馬海流が宗谷海峡を抜けてオホーツク海沿岸を流れる宗谷海流、間宮海峡から沿海州沿いを南下し朝鮮半島東海岸を洗うリマン海流などがある。