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紫色のクオリアの編集履歴

2014-07-03 08:28:00 バージョン

紫色のクオリア

むらさきいろのくおりあ

『紫色のクオリア』は、うえお久光によるSFライトノベル。2009年7月に電撃文庫から刊行。

概要

『紫色のクオリア』は、うえお久光によるSFライトノベル。2009年7月に電撃文庫から刊行。

古今東西のSF小説へのオマージュ(手塚治虫火の鳥』、アルフレッド・ベスター『虎よ、虎よ!』、カート・ヴォネガット『スローターハウス5』、グレッグ・イーガン『万物理論』など)が盛り込まれ、内容自体もワイドスクリーン・バロック的な構造を取っている。

2010年からはイラストを担当した綱島志朗による漫画版が「コミック電撃大王」にて連載された。全3巻。第3巻にはうえお久光が書き下ろした「箱の中の手紙」が収録されている。


特に『1/1,000,000,000のキス』は高く評価されており、

「SFが読みたい!」2010年度版国内篇ランキングでは10位にランクインした。


ストーリー

紫色を持つあたしの友だち、毬井ゆかりは人間が“ロボット”に見えるという──

自分以外の人間が“ロボット”に見えるという紫色を持った中学生・毬井ゆかり。

クラスでは天然系(?)少女としてマスコット的扱いを受けるゆかりだが、彼女の周囲では、確かに奇妙な出来事が起こっているような・・・?





注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。予めご注意ください











『毬井についてのエトセトラ』

人間ロボットに見える」という少女毬井ゆかり。偶然その秘密を知った波濤学は、ゆかりと関わるようになり、徐々に親しくなっていく。

そんな中、彼女達に舞い込んだ連続猟奇殺人事件。ゆかりと波濤学は、ゆかりの「見え方」を巡って事件に巻き込まれるはめになる――


『1/1,000,000,000のキス』

二学期の始業式。ゆかりの秘密を知る数学天才少女、アリスがやってくる。彼女は天才児保護組織「ジョウント」にゆかりを勧誘するが、勧誘を受け「ジョウント」に参加し、転校したゆかりには、思わぬ悲劇が待っていた。

一方、猟奇殺人事件より左腕に携帯電話を埋め込まれた学。ゆかりの転校後、学はそのケータイで 平行世界/別の可能性 の自分と交信できるようになる。

自分と通話しながらも平和な日常を送る中、突如知らされたゆかりの急逝。学はその不可解な死に対し、無限に存在する 平行世界/別の可能性 の自分を用い、「ジョウント」に戦いを挑むことを決意する。ゆかりを取り戻す、ただそれだけのために。

さあ、トライ&エラーを始めよう。


登場人物

  • 毬井ゆかり(まりい ゆかり)

紫色を持ち、自身以外の人間がロボットに見える美少女

この才能により、他人の(本人さえ気づいていない)特技を言い当てたり、趣味のプラモデルを説明書も見ずにすばやく丁寧に組み上げるなどの特技を持つほか、警察の捜査に協力して参考意見を提示するなどしている。

他人には「見え方」を隠しているが、うっかり漏らしてしまうことも。ただ、奇矯な行動を取ることがあっても、外見が小柄で可愛らしいこともあり天然系マスコットキャラ的な扱いを受けている。

上記の通り彼女にとって人間はロボットに見えるため、唯一そう見えない自身の外見美を理解していない。


紫色の目の才能を「ジョウント」に狙われ、これが契機となって悲劇が起こることとなる。



  • 波濤学(はとう まなぶ)

トライ&エラー

本作の語り部ボーイッシュな少女で、薙刀をたしなんでいる。愛称は「ガク」。

ゆかりから見た彼女は「最強の汎用性」を持つロボットに映るらしい。

ゆかりによって埋め込まれた携帯電話を通じて 平行世界/別の可能性 の自分と交信できるようになる。この能力で、無限の自分と協力して無限の可能性をたどり、ゆかりのために奔走する。

自身を光になぞらえ、光が全てのルートの中から最短ルートのみを通るように、全ての可能性の中から目的へ最短でたどり着く可能性を探す。


偶然の事故からファーストキスの相手はゆかり。



  • 天条七美(てんじょう ななみ)

ゆかりの幼馴染。過去の出来事から、ゆかりを蛇蝎の如く嫌う少女。元は仲が良かったのだが。量子力学に精通している。



  • アリス・フォイル

「ジョウント」という組織に所属している転校生の少女。ゆかりや学よりも年下だが飛び級で進級している。

「ジョウント」は様々な天才を保護し、(普通の学校では不可能な)彼等の特殊能力を育成しているという。

アリス自身も「数式に見え、絵を描くことで計算を行う」という特異な能力を持つ。「万物理論」に到達しうるのではないか、と期待されている。

プライドが高く、凡人を徹底的に見下している。

転校してきたのはジョウントの使者として毬井ゆかりをスカウトするため。



  • 加則智典(かそく とものり)

ゆかりが密かに思いを寄せている男子

ゆかりの目で見た彼は、「大きくて、ぎらぎらしていて、見ているだけで震えちゃうような、いまは止まっているけれど、いざ回転しだしたらもうどうにもできないぞ、って感じ」のドリルを持つロマン溢れるロボットに映るらしい。

名前は波濤条七美、加智典、と合わせ、日本初のロボット「学天則」に由来している。



余談

魔法少女まどか☆マギカ」(2011年)が放送された際、類似点が幾つかあると話題になった。

  • 親友を救うために、何回も過去へタイムトラベルする登場人物。
  • ついにはのごとく強大な力を得るが、代償として人としての姿を無くし、人間からは観測できない存在になってしまう。

関連タグ

SF ライトノベル 百合 魔法少女まどか☆マギカ


関連イラスト

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