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特徴

ゼビウス』に次ぐ同社のシューティングゲーム部門におけるヒット作となり、正当な移植作品としてはX68000版とPCエンジン版、設定を変更した派生作品としてはファミリーコンピュータ版の『ドラゴンスピリット 新たなる伝説』、アーケード版のドラゴンセイバーがある。

これとは別に、電子ゲーム版や携帯電話アプリケーション版の開発、さらには同社のレトロゲームを収録したアンソロジー作品『ナムコミュージアム』シリーズの常連作品であるなど、『ドラゴンスピリット』シリーズそのものは3作品という少数ながら25年の時を経て未だに根強い人気を誇るロングランタイトル。

従来のシューティングゲームにおける常識であった「戦闘機同士の戦闘」「一発アウト」の概念を覆し、自機ドラゴンに置き換えた上でライフ制の導入を図り、シナリオ自体にもファンタジー要素を取り入れるなど、当時としては画期的な手法の数々で人気を博す。

また、豊富に用意されたアイテムを駆使してプレイヤーが得意とするスタイルを確立しやすい多様性と緩やかな難易度上昇設定により、シューティングゲームジャンルの間口を広げた作品の1つでもある。

アーケード版は後に自機の移動速度がアップし、ゲーム開始時にステージセレクトが可能となるなどのいくつかの変更点を加えたニューバージョンが出回るようになった。

構成

魔王復活を阻止する為に太陽アーリアが加護を授けたミッドガルド王国の国境守備隊長アムルことブルードラゴンを操作し、『ゼビウス』同様に対空弾と対地弾を使い分けて全9ステージを踏破しつつ、復活の時を待つ魔王ザウエルの撃破、同時に復活の儀式に必要な生贄として連れ去られたミッドガルド王女アリーシャの救出を目的とする。

道中で入手するパワーアップアイテムによって形態変化やショットの変更を選択し、スペシャルアイテムによって一時的ではあるが強力な付加効果を得て展開を有利に進め、ゲーム終了時点での取得点数をプレイヤー同士で競うハイスコアゲーム。

ゲームシステムはこの時点でほぼ完成した為、派生作品の『新たなる伝説』のコメディ要素に特化し、難易度を下げた初心者向けのゴールドドラゴンモードや、『ドラゴンセイバー』での2人同時プレイ溜め撃ちを除いて殆ど手を加えられていない。

新たなる伝説

1989年4月14日にファミリーコンピュータ用ソフトとして発売。

アーケード版の続編である旨を強調する為、第1ステージ(実質上は第0ステージ)はアーケード版における最終局面を抜粋したショートステージとなっており、ファミコン版で本作を初めて知ったプレイヤーに事の成り行きを説明する重要な役割を果たしている。

ブルードラゴンモード

前日譚となるショートステージでアムルがザウエルを撃破した後に始まる正史。

魔王ザウエルに代わって魔界を統率する邪神ガルダによって連れ去られた王女イリスを取り戻す決意を固めた王子レイスが、重いの床にある父王アムルがかつてそうしたように、太陽神アーリアから授かった聖剣の力を借りて魔物が跋扈する世界へと旅立つ。

基本的なルールはアーケード版とほぼ同等だが、1UPするには複数個取得する必要があったアイテムが取得したその時点で1UPするように変更された為、それに伴い段階的にからかえるアイコンが削除された。

また、ステージクリア時に一定の条件を満たしていると太陽神アーリアに仕える巫女妖精が登場し、ライフを回復してくれる。(条件を満たせなかった場合はシルエットのみの表示で、ライフの回復はなし)

ゴールドドラゴンモード

ショートステージでアムルがザウエルに敗れた後に始まるオリジナルストーリー。

ショットの自動連射やライフの最大値増量によりブルードラゴンよりも高性能なゴールドドラゴンを操作するイージーモードに相当するが、ガルダ曰く「お前のはワシの好みだから連れて行く」、聖剣曰く「お前では少々頼りないが仕方ない」など正史とはかけ離れた軽い展開で物語が進み、その傾向は各ステージクリア後に姿を見せる巫女や妖精の発言に顕著に表れている。

ただし、ブルードラゴンモードにあった一部のステージは省かれており、ステージクリア後のライフの回復もなくなっている。

<発言の一例>

  • 「お待ちしていましたブルードラゴン、んっ!あら!ゴールドドラゴンじゃありませんか。まあどっちでもいっか!
  • 「アムル様、ずっとお慕いしていました。えっ!人違い?や、やだー。」→「『お父さんもなかなかやるな…』レイスは思った。」
  • 「私はゴールドのほうがブルーより好きだよ。だって、お金持ちに見えるもんね!

関連イラスト

  • 太陽神アーリアと歴代関係者
  • 魔王ザウエル
  • 邪神ガルダ
  • 魔界軍団の面々

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