概要
ディセプティコンの軍医を務める赤いボディのトランスフォーマー。海外(アメリカ版)での名称はノックアウト。
諸事情により日本での彼の呼称は本項目のメディックノックアウトに改められている。
しかし、ただし先行してアメリカ版を観ていたファンが多いせいか、アメリカ版の名称で呼ばれる場合が多い。
日本版の声優は増谷康紀(トランスフォーマースーパーリンクで、メガザラックを担当している。)
原語版ではダラン・ノリス(実写版『トランスフォーマー』のゲームにおいてラチェットを担当している。)
性格
ナルシストで、トランスフォームした自分の姿(スポーツカー)を気に入っている。
初登場時にはスタースクリームに機動力のある飛行機ではなく車を選んだ事を「ミスだ」と咎められるも「タイヤで地面を走るのも素晴らしいものです」と言い返したりするなど、彼なりに美感には拘りを持っている。
塗装や顔に傷をつけられると激怒するが、後述のスタースクリームによるお仕置きや相棒であるブレークダウンの攻撃の巻き添え、さらにはオプティマスプライムによりドアを剥がされたり、電車に轢かれた直後にグレネードの解体を命じられて爆発に巻き込まれたりと損傷率は地味に高いのではないかと考えられる。
日米版ともにキザで気取ったセリフ回しが多く、日本版では自身を何かにつけて「美しい」「美しく」と形容し、逃走時の捨て台詞も「アデュ~!」だったりする。
軍医として助手ブレークダウンと共にメガトロン治療の名目で呼び寄せられた。
しかしその働きっぷりはというと、視聴者の方々から「働け軍医」だの「軍医仕事しろ」だの言われてしまうほど仕事をせず、不真面目なサボリ癖の持ち主。峠で人間の走り屋に混じって走ってたりするんだから仕方ない。さらに「治すより解体の方が専門でねチュイイイイン」と医者にあるまじき発言をしたり、スペースブリッジの爆発に巻き込まれ瀕死の重傷を負ったメガトロンを前にして「助手がいないとできそうにありません」と言ったり、“闇医者”の肩書きの通り医者としての実力はかなり怪しい。
更に人質をとってオートボットを罠にかけるも、助手の戦闘中に逃走したり(理由:ボディに傷をつけられそうだから)など、やる気があるのかないのか分からない。
主君メガトロンに対する忠誠心も怪しく、メガトロンが機能を停止し一時的にリーダー不在となり、スタースクリームがディセプティコンを掌握しようとした際にはちゃっかりと副司令官の称号を得るべく擦り寄う世渡り上手っぷりをみせる。
しかしメガトロン復活後はスタースクリームを見限る判断力も持っており、メガトロンを陥れる事に固執し続けるスタースクリームを諌める発言をするなど、実力を見極める事にも長けている。
調子に乗ってオートボットに返り討ちにされるあたりアホの子だが、愚か者ではない。権力の掌握に躍起になって目立った裏切りをするなどはせず、どちらかといえば楽をしてできるだけ良いポジションを手に入れたいという日和見主義な道楽者の一面が行動にも表れている。敵を作らない立ち回りも、そのあたりに由来するのだろう。
仕事をしない、勝手に出歩く、騒ぎを起こすの3拍子で、かのスタースクリームにブチギレられてお仕置きされたこともある。
そのうえゲ医♂の称号すら(無論公式ではないのでご安心を)賜っているあたり色んな意味で只者ではない。
スペック
5話でのスペースブリッジ攻防戦により重傷を負ったメガトロンやその後いろいろあって復活したメガトロンにフルボッコにされたスタスクを治療しスパークを繋ぎとめたり、15話でオプティマスプライムに吹き飛ばされたスタスクの腕を修復したりするあたり、技術はまともに持ち合わせているのだろう。
だが、アイキャッチでの彼のステータスは
- 体力5
- 知力6
- 速度8
- 耐久力5
- 地位7
- 勇気4
- 火力5
- 技能5
と、医者にしてはあまりに低い技能値で、やはり怪しい。助手のはずのブレークダウンと大差ないっていうか完全に同レベルって一体どういう事だ。
先端に電気ショックで相手の動きを封じる機能のついたロッドのような武器(日本版ではアームズマイクロン「グラ」として魂が宿っている)を持って戦う。また、腕を解体用のドリルや電動丸鋸に変形させることもできる。
戦闘力自体は高くないが動きは素早く、背後など死角からの攻撃を繰り出す。特に相棒ブレークダウンとのコンビーネーションは抜群(?)であり、時折誤って攻撃されたり攻撃したりしている。
人間関係
助手のウォーブレークダウンとは、Pixiv内の関連イラストでコンビのイラストも多く投稿されている。(腐向けでは軍医のゲイ発言に対し助手がツッコミに回る場合も確認されている)
一時はどこかのニューリーダーと同じ地位についたノックアウトであるが、ブレークダウンとの間に大きな上下関係があるような描写はない。
ウォーブレークダウンが拉致られた回や死亡した回には登場すらしなかったが、やはり彼の死亡には思うところがあったようで原語版にはウォーブレークダウンが持つボディ磨きの腕前を惜しむ台詞があり、ウォーブレークダウンを実験材料にした上にボディへ脳を移植したサイラスブレークダウンが現れた際は嫌悪感と怒りを露わにしてメガトロンへ「友の仇」として処刑を進言したほどであった。
そのサイラスが任務に失敗し、メガトロンの判断でノックアウトへ実験体として提供された際には「その新しい目玉も残さず調べつくしてあげましょう」と嬉々として皮肉を浴びせ、闇医者たる所以を見せつけた。
ちなみにサイラスがノックアウトに接触した際、ウォーブレークダウンの変化を一目で見抜いており、ブレークダウンが生きているのではと声をかけた際に笑顔を見せたが、その姿を見た瞬間に表情だけでなく声のトーンまで変化している。
ちなみにスタースクリームとはよくつるんでおり愚痴に付き合ったり共謀してメガトロンを抹殺しようとしていたものの、特段仲が良いわけではない。
ビーストハンターズにおいては
※以下、海外展開ビーストハンターズのネタばれ注意※
なお、後の海外のみ放送していた「ビーストハンターズ」では登場する話数が結構少ない。
(出るときは出るが、出ないときは出ないと言った感じである)
60話ではサイラスブレークダウンを合成エネルゴンの実験台にしており、「抵抗がないわけではないが、こいつを同じ目に遭わせてやればあの世のブレークダウンも喜ぶだろう」という主旨の台詞がある。
スタースクリームに唆されて艦内をバイオハザード状態にしてしまった時は、死を覚悟して2人でお互いを褒め合っていた(その後すぐにスタスクに裏切られたが)。この時かつてサボりがてらにドライブインシアターでホラー映画を見ていたこともバラしてしまっている。
本人はショックウェーブの登場により今まで以上にこき使われるようになったと不満タラタラで、64話で捕虜兼協力者であったラチェットに愚痴っていた時にうっかりプレダコン計画殲滅は自分たちの仕組んだ罠だったと暴露してしまい、結果としてプレダキングが離反するきっかけを作ってしまった。
最終回のネメシス戦では愛用の研磨機を確保するとすぐに戦線を離脱。オートボットがネメシスを制圧しサイバトロン星を再生させるとちゃっかり「私は常に勝者の味方です。」とのたまい鞍替えを図ったものの、エイペックスアーマーを装着したミコにノックアウトされた。
最終回「Predacon Rising」では捕虜にされており、スタースクリームの乱入を受けて再びディセプティコン側へつくも戦局を見計らってスタースクリームを裏切ってオートボット側へと寝返る。その後も最後までちゃっかり生き延びているあたり、やはり只者ではない。
アドベンチャーにおいては
設定としては『プライム』の続編に当たる『トランスフォーマーアドベンチャー』では、アニメに登場しない玩具のみのキャラクターとして登場している。
結局ディセプティコンをやめられずに投獄されたものの、仲間のパーツを強奪して
ブラッディノックアウトとして強化、脱走。ナルシストぶりも健在ながら、
ドレッドウィングの蘇生やネメシスプライム(プライムに登場した人造TFとは別人)の
誕生に関わったりと、玩具限定キャラの設定の大元に関わってる等、意外ととんでもない役割を
果たしている。