CV.松田賢二
概要
牙鬼軍団の一番槍と称される幹部の一人。2話の終盤、十六夜九衛門に『恐れの力』の入った瓢箪から割れた面に力を注がれて現世に復活した。
陣羽織を着込んだ武者のような姿をしており、縦に割れた般若面から本来の顔が覗いているという異形を持つ。
必殺技は大太刀と小太刀の二刀を交差させ、横と縦の斬撃を繰り出す必殺剣「牙凌道・雷幻斬り」。
強者との戦いを渇望している生粋の戦闘狂であり、その渇望ぶりたるや、自らが戦うためなら配下の妖怪すら一刀のもとに斬り伏せてしまうほど。
牙鬼幻月を「親方様」と呼び忠誠を誓っているようだが、自分より弱い「三下」とみなした者には決して従わない。3話では、自分を復活させたという大恩のある九衛門からの「牙鬼を復活させるために恐れの力を集めてほしい」という頼みですら突っぱねているが、小姓でありながら豪気な一面を認め、力を貸すなどそれなり寛大さと力量を見せた。
また、強者との正々堂々とした一騎打ちを好み、一度認めた相手に対しては敗れた後御首を取ることを許したりする潔さと相手の強さを敬意を表する武士道を持ち合わせた誇り高い武人の一面を持つ。
格下と見なした相手には不遜な態度を突き通すが、自分が認めた相手に対しては意外に生真面目で律儀な面もあるようで、第5話では天晴に決闘を申し込むが、九衛門が妖怪ウンガイキョウを「肥大蕃息の術」で巨大化させた事で頓挫。天晴の「巨大戦が終わるまで待ってろ」という旨の言葉を信じて、暴れもせずにその場で馬鹿正直に待ち続けていた。だが当の天晴にはそのまま忘れ去られ、夕方になっても待ち続けるというまさかのオチを担当する羽目に。
また、封印の手裏剣に妖気を込め、強力な妖怪を誕生させたり、ヒトカラゲをより強力な雑兵
ジュッカラゲへ強化させるなど、九衛門ほどではないが、強力な妖術の使い手である。
本編中での活躍
上述の通り第2話終盤で初登場し、翌3話より本格的に行動を開始する。
復活直後の段階ですら八雲、風花、霞の三人を一撃で退けるほどの強さを見せたが、三人を救うべく飛び込んだ天晴との初戦で、自らの眠気を醒ますほどの一撃を喰らった事で強者になる予感を持ち、撤退を見逃す。
4話では、一度は突っぱねた九衛門の依頼を「妖怪のあるところに必ずニンニンジャーが現れる=赤いのと戦える」と説得を受け、利害が一致した事でようやく承諾した。
その後、九衛門にアカニンジャーとの戦いを邪魔をされたことに苛立ち、彼に今度邪魔すれば斬ると警告した上、天晴に決闘をする為に封印の手裏剣を使い、妖怪テングを誕生させる。
しかし、天晴以外四人が来た為、修行で強くなった四人の攻撃を軽く退け、必殺剣「牙凌道・雷幻斬り」を放ち、変身解除に追い込んだ。
四人に対し、天晴に金目岬で待つと告げるようにいい、テングにより人質として風花を連れさった後、テングが作り出した異空間で天晴と一騎打ちを開始する。
アカニンジャーの「シュリケン忍法奥義"忍烈斬"」を吹き飛ばし、強くなったことは認めるも自分の体に傷をつけるにはまだまだだと必殺剣「牙凌道・雷幻斬り」を放ち、変身解除にするほど追い込んだ。
しかしトドメにもう一度「牙凌道・雷幻斬り」を放とうとした瞬間にテングが倒され異空間が消滅した為、八雲達四人に邪魔される。
アオニンジャーからの指摘で冷静さを取り戻したアカニンジャーの連携プレーに押され、最後はアカニンジャーの手裏剣斬を食らって右側の角を折られてしまう。
なおも戦おうとするが、九衛門が現れ、自重され、テングを巨大化させて、九衛門により去って行った。
その後、傷を癒す為、しばらく休息を取る事になった(その際、決闘を邪魔された事や右の角を折られたせいか、苛立ちから治療をしていたヒトカラゲを叩き斬った上、アカニンジャーを残していけと九衛門に言い残した)。
9話で九衛門が終わりの手裏剣を探していたことを知るが、その豪気さを気に入ったのか、強力な妖怪を誕生させるために封印の手裏剣に妖気を注いで渡したり、ヒトカラゲをより強力な雑兵「ジュッカラゲ」へ強化させるなど協力。
11話では九衛門の手引きによる一騎打ちで一度はアカニンジャーに深手を負わせたが、翌12話における再戦では新技「シュリケン忍法奥義"乱舞忍烈斬"」を受け、敗北。本気で戦った末の敗北に満足し、天晴の名を呼び、天晴れな奴と評し、武人として潔く自ら死に際を決めようとするが、九衛門に「肥大蕃息の術」をその意思に反して施され巨大化・暴走させてしまう。
死をも利用されたその姿は天晴をはじめ敵であるはずのニンニンジャーからも憐れまれ、せめて成仏させてやろうとシュリケンジンとバイソンキングで戦闘を開始するが、巨大妖怪ガシャドクロ2体が変形した大剣を武器に二体を圧倒。
しかし合体忍シュリケンによる超合体形態「キングシュリケンジン」の誕生で形勢が逆転し、最期は必殺技「キング破天荒斬り」を受けて自我を取り戻した後、自身を介錯してくれたアカニンジャーに礼を言い、御館様に報いる事が出来なかった無念を叫び爆散、真に成仏した。
敵でありながら アカニンジャーとの戦いの中で互いに認め合い、武人としての誇りを持った好敵手であり、天晴も敵味方を超えた絆を持ち、彼の最後に悲しんだ。
12話終了後、テレビ朝日公式サイトの「妖怪」コーナーでは彼のプロフィールが掲載されたが、松田氏のクランクアップが無いため、何らかの形で再登場する可能性がある。
また、夏の劇場版に登場する弓張重三は、剣技の師匠にして上役である。
余談
声を演じる松田氏は仮面ライダーシリーズに何度も出演したことでも知られており、仮面ライダー響鬼のザンキ/仮面ライダー斬鬼、仮面ライダーキバの次狼/ガルルなどを演じた。
スーパー戦隊シリーズの出演はこれが初となる。
牙鬼軍団の幹部の共通点として、名前に月由来の熟語が入っている(蛾眉=三日月)。