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「娑婆の空気でも、吸いに行くか・・・」

演:松田賢二

概要

クールな青年。コーヒーに拘りを持ち、不味いコーヒーには金を払わない主義。一方でおニャン子クラブのファンという意外な一面もあったり、音也の策略にまんまと引っかかったりとお茶目な面もある。

その正体は、チェックメイトフォールーク/ライオンファンガイアによって絶滅に追い込まれたウルフェン族最後の生き残りであるガルル

活動

1986年

普段は人間社会の中に紛れて暮らしながら、影では何人かの人間を捕食していた。このことは後に紅音也からも「お前らもさんざん悪いことした」と(さらりとだが)指摘されている。

同じく魔族の生き残りであるラモン/バッシャー/ドッガと共に行動している。

「カフェ・マル・ダムール」を訪れ、マスターの淹れるコーヒーが気に入った事で常連客となり、やがて対ファンガイア組織「素晴らしき青空の会」に入って、初代イクサ装着者に選ばれる。

子孫繁栄のために麻生ゆりに近付くが、音也に正体を知られたため失敗。その後ゆりを無理やり連れ去るも彼女に拒まれ、慟哭して去って行く。

以後ふっ切れたのか、音也とは腐れ縁的な友人となり、とある事情で彼を暗殺しようとするも情が沸いて失敗してしまう。

最後は音也の頼みを受け、キャッスルドランに自ら入り込んだ。

2008年

キャッスルドランに幽閉されている。この時はタキシードを着崩した服装をしている。

過去編に比べるとお茶目な面を見せる事は少なく、音也の息子である渡の指導者のような立場になった。

キバガルルフォームに変身した際はガルルセイバーに姿を変え、キバに力を与える。出撃の際には床を爪で引っ掻く動作を行うことがある。

キバットバットⅢ世に呼ばれる時以外、城から出る事は少ないが、音也の息子である紅渡を指導するために外出する事もある。最も音也と親しかったため、他の2人よりも渡を気にかけ見守る立場を遵守し、後見人に近い。

ガルルフォームの戦闘においては、ライオンファンガイアイクサにガルルセイバーを奪われてしまったりなど苦戦しがちでなる。

最終話ではラモンや力と共にキャッスルドランの城内から出ており、名護啓介麻生恵の結婚式に出席している。

全体的にキャラがテレビ版よりもマイルドかつシャープになっている本作だが、彼も例外ではない。ウルフェン族再興を目指す点や渡を見守る点はテレビ版と同様であるが、人間を捕食することはなく(ただし、自身の秘密を知った者は殺害していた)、ゆりを無理やり手篭めにするようなこともなく、テレビ版よりも理知的で穏やかな人物になっている。あとやたら女にモテる上、扱いも上手い。

凶暴なウルフェン族の血に抗い、芸術を嗜む一面を見せる。

テレビ版同様、当初は音也を軽蔑するも時を経るにつれて友情が芽生えた。

劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦

なぜかラモン、力と共に昭和十年代で生活しており、次狼はウラタロス、ラモンはリュウタロス、力はキンタロスに憑依されていた。

3人で米泥棒を捕縛し、その活躍が新聞に掲載されたことで野上良太郎らはタロスズを迎えに行くことになった。

「はぐれ狼の、戯言だ…」

EP35・36のキバ編に登場。かつてのクールかつ、渋い演技はなおも健在。

活躍

  • EP35『2008:ハツコイ、ウェイクアップ!』

バッシャードッガと共にアナザーキバこと北島祐子に付き、ジオウ達を襲撃する。アームズモンスターの中で唯一人間態を見せており、恐らくかつてのマル・ダムールだったカフェに「世界一美味いコーヒーが世界一不味いコーヒーになった」と嘯きながらも、「美しい物が見たい」ため、オーナーの女性目当てに通い続けている。時の扉地球に何かが飛来してくる未来を見てしまったらしく、その中でもうすぐ世界が終わると、予言めいた発言をしている。

  • EP36『2019:ハツコイ、ファイナリー!』

常磐ソウゴが徐々に祐子に惹かれていく様子を目の当たりにすると、「その女は腐っている…!」とソウゴに警告を与えてガルルに変身、単身ジオウに戦いを挑む。

しかし少し戦った後に突然変身を解き、「これを渡す者を探していた」とキバライドウォッチをソウゴに託し、彼に「お前は近いうちに深く傷つくことになるだろう。だが、それもいい。男は傷つくことで磨かれる……」と意味深な台詞を残して立ち去っていった。

その後はバッシャー・ドッガとは異なり、アナザーキバの戦闘時に召喚されることはなかった。

ジオウにおける余談

  • 終盤で、祐子の行動原理である「自分は無実である」という主張が実は彼女の強い思い込みによるものであった(=自分の犯した罪を認めようとしないばかりかそれをなかったことにしようとしていた)ことが明らかとなった。経緯は不明ながらもガルルはいち早くこの事を見抜き、完全に見限ったのだろう。
  • ジオウにおいて怪人の客演自体は初ではないが、何気に原典の味方怪人に変身したレジェンドは彼が初である。
  • キバ編の前の響鬼編EP34では、(同じく松田氏の演じた)ザンキ/仮面ライダー斬鬼についてトドロキが言及するシーンがあった。

役者について

演じた松田賢二氏は、『仮面ライダー響鬼』でザンキ/仮面ライダー斬鬼を演じていた。

一人の役者が複数の作品で異なるライダーを演じることは平成ライダーでは非常に珍しく、松田氏は次狼としてイクサに変身したことで、テレビ版における最初の事例となった。

(ライダー未満の戦士も含めるなら中村優一氏が京介変身体仮面ライダーゼロノスとして出演。映画版も含めれば、仮面ライダーライア仮面ライダー2号を演じた高野八誠氏が初となる)

また、松田氏は『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』においてグラント・ステイリー/仮面ライダーキャモの日本語吹き替えを担当しており、こちらでも変身している。

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