「強いヤツが一番になる。そんだけのこったろ?」
演:クリストファー・バーバース
吹き替え:松田賢二
概要
『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』の登場人物の1人。原作『仮面ライダー龍騎』の高見沢逸郎に相当する。
裏格闘技界で活動する武闘家の黒人男性。年齢は20歳。仮面ライダーキャモに変身する。
何事にも深く考えずに相手の言葉を頭から信じてしまう軽い性格をしている一方で、裏(闇)格闘界では名の通る実力者ではあるが、その一方で実力者でありながら勝つためには手段を択ばない自己中心的で卑怯な性格の持ち主でもあり、それ故に人望が皆無に等しく、遂に仲間から見放されてしまい孤立していた所、まるでそれを見計らったかのようにやって来たゼイビアックスからの傭兵へのスカウト話の嘘を鵜呑みにし、強者と戦いたい一心で仮面ライダーキャモとなった。
格闘家だけあって持ち前の身軽さを存分に生かして繰り出される体術を主体とした戦いを得意としている一方、自身が勝つためには手段を択ばない卑怯な性格を反映してキャモの能力を最大限に生かしたトリッキーな技で相手を翻弄して挑発する戦法を好んで使用する傾向がある。
ただし実力自体は本物で、劇中では仮面ライダードラゴンナイトと仮面ライダートルク相手に丸腰で互角以上に渡り合える程の実力を発揮していた。また、原作の変身者よりも「バイオワインダー」を使いこなしているらしい。
当初はゼイビアックスに吹き込まれた嘘を頭から信じて必要に仮面ライダーウイングナイトを襲撃し、更に味方であるトルクも(ゼイビアックスから何も聞かされていなかった事もあったのか)自分の障害になるとして排除に掛かったりするなど、彼の性格も手伝って全く周囲との協調性が欠けた戦いを展開し、当初はキットをうまくまるめ込んで2人でレンをベントしようとしていたドリュー・ランシングの計画を台無しにされる事態を引き起こしてしまい、この出来事からあくまでもキット・テイラーを仲間に引き入れようとするゼイビアックスと彼を使い捨ての道具として考えていたドリューの考えの違いが決定的になり、後に2人が決別する要因となる事になってしまった。
最終的にはキットから再三説得されてようやく自身が騙されていた事を悟り、戦いから降りようとするが、自分の計画を台無しにされ怒り心頭のトルクから無防備になった所を背後から不意打ちで「ギガランチャー」の一撃をまともに食らい仮面ライダーインサイザーに続きベントされ消滅するという最期を迎えた。
その後、全ての事柄が解決した後に無事に“ベント空間”から助け出されて“ノーマン”の記憶処理を受けてライダーだった頃の記憶を消され、プロの格闘家として活動した事が後日談小説の『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT 2WORLD 1HEARTS』で明かされており、プロの格闘家として名声を手にしつつした事もあって、デッキの力でかつての記憶を取り戻した後も事も無げにライダーとしての復帰を拒んでいたが、彼を迎えに来たスチュアートに“見世物ではない、命を懸けた本物の戦いこそが自身が真に求めているもの”だという事実を見抜かれ2つ返事でモンスターの掃討に協力する事となった。
ライダーに復帰後は順調にモンスターたちの掃討を行っていた様だが、本作の黒幕が化けた偽者の挑発に乗って戦いを挑み真っ先にベントされてしまった為、原作以上に影の薄い………。
その為、人によってはインサイザーよりも弱い印象が強いかもしれない。
その後、最終決戦時に駆けつけたマスター・ユーブロンによって無事にベント空間から救出され、事件解決後は再びライダーとしての記憶を消されたが、前回とは違って秘密機関“ノーマン”がちゃんとアフターケアーを行った為、以前のように大きな混乱は起きることはなかったという。
余談
原作における高見沢逸郎に当たる人物ではあるが、上記のようにオリジナルとは違い、カリスマ性や協調性に全く欠ける人物である為、高見沢の“力”に固着する部分と野心家である部分を抽出したかのような人物ともいえる。
ちなみに彼のみ物語の演出上、原作の映像が流用されずに全て新規映像で活躍したライダーだったりする。
また、契約アドベントモンスターのバイオグリーザ及びライダー時の決め技であるファイナルベント「バイオバニッシュ」(スティング同様に日本名の「デスバニッシュ」から英国版の名称に即したものに変更されている)は本編では未登場、未使用のままベントされてしまったが、後に発売した後日談小説の「2WORLD 1HEARTS」でようやく登場し披露される事となった。
吹替を担当した松田賢二は『仮面ライダー響鬼』でザンキ/仮面ライダー斬鬼、『劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』でトウキ/仮面ライダー凍鬼、『仮面ライダーキバ』で次狼/ガルルを演じている。