概要
OS X(オーエス テン)は、
Apple Inc.のMacintoshパソコン用の現行オペレーティングシステム (OS) である。バージョン9まで続いたそれまでのMacOSの後継として旧来のMac OSとは全く別にネクスト・ソフトウェアのOPENSTEPの技術をベースに開発された。名称はローマ数字のX(テン)が付けられ、2001年に最初の製品版が発売された。
「v10.5 Leopard」と「v10.7 Lion」でUNIXとしての認証を受けた。
なお、v10.6までは、サーバ版がMac OS X Serverとして販売されていた(現在のOSX Serverはクライアント版と別製品ではなく、サーバアドオンという形をとっている)。ただし、Mac OS Xの発売前(1999年〜2001年)にアップルから販売されていたMac OS X Server1.xは、Mac OS X 10.Xと同じくOPENSTEPからの派生ではあるものの、基本的に全くの別システムである。
バージョン別OS名称
v10.8までのOS Xには猫科猛獣のコードネームが当てられていたが、2013年秋にリリースされた最新版v10.9以降はカリフォルニア州の地名がコードネームとしてつけられている。
ちなみにv10.2 Jaguarから(日本ではv10.3 Pantherから)は商品名にもなっている。
また、v10.6までは先頭に「Mac」の名前が付けられており、「Mac OS X」という名称だった(正式名称から外されたのはv10.8 Mountain Lionから)。
バージョン | 名称 |
---|---|
Public Beta | Siam |
Mac OS X v10.0 | Cheetah |
Mac OS X v10.1 | Puma |
Mac OS X v10.2 | Jaguar |
Mac OS X v10.3 | Panther |
Mac OS X v10.4 | Tiger |
Mac OS X v10.5 | Leopard |
Mac OS X v10.6 | Snow Leopard |
OS X v10.7 | Lion |
OS X v10.8 | Mountain Lion |
OS X v10.9 | Mavericks |
OS X v10.10 | Yosemite |
OS X v10.11 | El Capitan |
OS Xの特徴
Macintosh専用のUNIX互換OS。
このOSからiPhoneやiPadなどAppleのモバイル製品に搭載されるiOSが派生している。
UNIXベースとなり、比較的容易な移植でBSDやLinuxなど他のUNIX系OSで開発されたソフトウェア資産を使うことができる(Mac Portsというリポジトリサービスを使うのが一般的)。またWineという互換環境をインストールすれば制限はあるがWindows向けソフトウェアも一応使うことができる。また、.net Frameworkランタイムmonoを導入すれば同FW準拠で書かれた大半のWindowsソフトは動作する。
v10.4まではClassic環境と呼ばれるMac OS互換機能を持っていた。v10.5およびIntel版の v10.4からこの機能はなくなった。
多言語対応に力を入れており、標準インストールで複数の言語がサポートされている。そのため、言語別パッケージという概念がなく、同じバージョンならばどの国で買っても同じパッケージである。
主要な付属アプリケーション
- Finder
- iCal
- iChat (iChatAV)
- iTunes
- QuickTime Player
- Safari(Webブラウザ)
- テキストエディット
- アドレスブック
- ターミナル(CUIシェル)
- プレビュー
主要なユーティリティ
- Automator
- Boot Camp アシスタント
- ColorSync
- DigitalColor Meter
- FileVault(ホームディレクトリを暗号化)
- Grapher(グラフ計算機)
- Inkwell(手書き認識)
- VoiceOver(音声認識)
- X11 (X Window System)
- アクティビティモニタ
- キーチェーンアクセス
- ことえり
- ファックス
- 移行アシスタント
- Dock
- Time Machine
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