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概要

ヨーロッパを中心に使用されていた数字。ナンバリングはいずれもアルファベット(ラテン文字)に似た数字を使い表記する。

ローマ数字には0が無く、1から順番に

  • 1 = Ⅰ
  • 2 = Ⅱ
  • 3 = Ⅲ

と表記し、次の文字に変わる一歩前であれば、次の文字の左に元の文字を付ける。つまり

  • 4 = Ⅴ-Ⅰ = Ⅳ
  • 5 = Ⅴ

となる。6~8は足し算の様にⅤにⅠ~Ⅲを付けたものとなる。

  • 6 = Ⅴ+Ⅰ = Ⅵ
  • 7 = Ⅴ+Ⅱ = Ⅶ
  • 8 = Ⅴ+Ⅲ = Ⅷ

9の場合、次の桁の数字(10=Ⅹ)の左に元の桁の最初の数字(1桁の場合Ⅰ)を付ける。

  • 9 = Ⅹ-Ⅰ = Ⅸ
  • 10 = Ⅹ

11~19はやはり足し算の様にⅩ+Ⅰ~Ⅸとなり、20は〷となる。21~39も同様のシステム。40は50を表すⅬの左にⅩを付けた

  • 40 = Ⅼ(50)-Ⅹ(10) = XL

となる。41以降はそれまで同様XLにⅠ~Ⅸを付けた物となる。

もう面倒なので100以上は各節目ごとの数のみ書くものとする。

  • 100 = Ⅽ
  • 500 = Ⅾ
  • 1000 = Ⅿ

ローマ数字は多くなるにつれ長ったらしくなり、「千」以上の文字がない(※)ため3999(MMMCMXCIX)までしか表記できない。

そのため現在では12345…表記のアラビア数字を使うのが一般的である。

なお、時計に関してはⅣとⅥの区別が困難ということで例外的にIIIIという表記が取られている。

※あくまで現在一般的に用いられる範囲での話であり、二重円や三重円に縦棒を引いた形を10000、100000とし、縦棒の右側のみの半円部分だけで5000、50000とする表記法も実は存在する(1000をMの代わりに円+縦棒という文字で表す場合もある)。

これよりも簡単な表記法として、上に線を引く事で1000倍、2本で100万倍の数を表す方法もあり、この場合はMまでの文字だけでも40億未満までは表現可能である。

文字コードでの扱いとそれによる使用状況

ローマ数字はアルファベットの組み合わせで表記される数字であるが、文字コードによっては組み合わせた状態で「ローマ数字という文字」として登録されている。

その理由は後述のUnicodeの規格文書曰く「縦書き文章において見やすく表示するため」とされている(アルファベットの組み合わせの場合、良くて横倒し文字になるか、酷ければ構成文字が縦に並んで非常に読みにくくなる)。なので横書き文化圏で使用されることはあまりなく、登録されているのも主要なものに限定されている。Unicodeも基本的にはアルファベットの組み合わせでの表記を推奨している。

Unicodeでは「1~12に対応した文字」および「50・100・500・1000」が存在する。

ClassicMacOSでは「13・14・15に対応した文字」も存在したが、Unicodeには登録されず、今ではmacOSでも変換で出すことは不可能になった。Windowsを含め、一部アプリでは特定のグリフ表示によって出そうと思えば出せるが、ネット環境にこれらの文字を表示させることは原則できないと考えていい。

現在ではローマ数字の使用により支障が出る場面はほぼ無いが、それでも規格によっては文字化けのリスクがゼロではないこと(いわゆる機種依存文字)や、Unicodeでも13以上の数字は登録されていないことから、メールやネットサイトでは使用を避けてアルファベットの組み合わせで表記することが推奨されることが多々ある(ウィキペディア日本語版などが最たる例)。

ただ、ファイル名などでアルファベットの組み合わせを用いた場合、アルファベットとしての順番が優先されるため、漢数字と同様ソートが正しくできないのが難点(9(Ⅸ)が4(Ⅳ)と5(Ⅴ)の間に来てしまう)。

pixivでは

pixivでのタグとしては、ローマ数字を直接使ったものと、アルファベットを組み合わせたものが混在している。

2024年3月現在の仕様だと、イラストを検索する場合、部分一致検索ならどちらで検索しても両方同時にヒットしてくれるが、完全一致検索だと検索に使用した方のパターンしかヒットしないので注意。

ピクシブ百科事典では、ドラゴンクエストシリーズやファイナルファンタジーシリーズなどの有名どころは両方のパターンで記事を作成し、どちらかを転送記事にしていることが多い。

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