小夜左文字(刀剣乱舞)
さよさもんじ
刀について詳しくは→小夜左文字
プロフィール
「僕は小夜左文字。あなたは……誰かに復讐を望むのか……?」
「あなたには、復讐したい相手はいる?」
「あぁ、行こう、復讐の黒き道を。」
「胸の奥に焼付いた、この黒い澱みは……いつになったら……っ!」
概要
原作・キャラクターデザインをニトロプラスが手掛けている、DMM.comサービスで配信中のブラウザゲーム『刀剣乱舞』に登場するキャラクター。
左文字派の三兄弟は「左文字三兄弟は過去に不幸な目に合い、それぞれ違ったベクトルで屈折している。」というコンセプトでキャラクターデザインされており、公式で不幸三兄弟と呼称されている。
2015年1月発売の月刊Gファンタジーでは『復讐に生を見出すしかなかった、哀れな短刀。』と紹介されている。(Gファンタジー紙面)
公式による事前紹介
左文字派の短刀。
不幸三兄弟、三男の小夜左文字は「復讐」に生を見出した。
身なりはあまり良くないが、これはかつて山賊のものだったからである。
左文字三兄弟は過去に不幸な目に合い、それぞれ違ったベクトルで屈折している。
三男の小夜左文字は「復讐」に取りつかれ、人を疑ってかかる性格故に主も信用していない。
容姿
三白眼の瞳であり、青い髪を不揃いな結び方の赤い紐で結い、身丈に合わない大きな笠と、青い袈裟に身を包んだ、幼い少年の見目をした刀剣男士。
袈裟を纏っている理由は、「小夜」という名が西行法師の歌からとられたためと思われる。
それに倣うようにか、同刀派である左文字三兄弟は皆、袈裟を羽織っている。
また、大きな笠はよく見ると市女笠のような形をしている。
やや粗末な身なりは、逸話における、山賊の刀であったことから来ているらしい。
因みに身長は刀剣男士最小である。
真剣必殺での鬼気迫る表情の恐ろしさは随一とプレイヤーから評判。
性格
公式ツイッターでは『左文字三兄弟は過去に不幸な目に合い、それぞれ違ったベクトルで屈折している。
三男の小夜左文字は「復讐」に取りつかれ、人を疑ってかかる性格故に主も信用していない』と紹介されている。
それもあってか審神者と一緒に万屋に行くと「僕を連れていくなんて、お金に困ったの?」と言い出す。
これは、細川忠利の代に起きた大規模な飢饉で領民を救うための資金繰りに大名物の茶器『有明の茶入』と名物刀『小夜左文字』が売却されたことが元だと思われる。
畑当番をさせた際にも「飢饉は、避けたいよね……」と言っている。
本丸で放置した際も、他のキャラは審神者が離席することや休んでいることに反応するのが大半なのだが、小夜左文字は復讐が果たされても復讐を求めてしまう己の業に独り苦悶しだす。とってもヘヴィー。
さらに、身に纏う雰囲気から馬には怯えられていた様子もあったり。
近侍をしているときに遠征部隊が帰ってくると「あいつらの面倒、みてやりなよ」と審神者に言ってくれる面もある。「あいつら」と言いつつ遠征部隊への気遣いが窺える点と、主も信用していないという紹介ではあるが他の刀剣は「あいつら」なのに対し主である審神者は「あなた」な点、それらに少し感動するプレイヤーも。
先述の復讐に関する逸話から、復讐で敵を殺すことでしか生を見出すことが出来ず、そのことを自身でも疎んでいる所も見受けられる。
現在は消去されてゲーム内では聞けないが、サービス開始当初にあった負傷時の本丸ボイスには「夢に見るんだ……。僕が敵討ちを為すまでの間、僕に殺された人々の、恨みの声を」といったものもあった。
この情念に開放された彼の晴れやかな声が聞けるのはゲーム内のとある瞬間となる。
また、内番時の服装では懐に柿が入っている様子が見られる。この柿は、歴代主の一人である細川幽斎の「伏見城での柿泥棒」の逸話が由来と考えられている。
pixivや某動画サイト等では柿と一緒に書かれたり柿が好物という二次創作設定が付けられたりもする。
2016年1月1日実装の正月ボイスでは、お年玉を貰って戸惑っている反応を見せていた。
ゲーム内で小夜左文字の心温まる姿が見れる日がまさか来ようとは……と涙がホロリとしたプレイヤーも少なくない。
リリース1周年記念ボイスでは、黒い感情にとらわれていると年月がわからなくなるため1周年には言われるまで気付かなかったと語っており、周囲はお祝いムードなのに相変わらずヘヴィー。
だがそう語る声音は柔らかく、感慨深そうである。この1年の歳月は彼に何か良い影響を与えることは出来たのだろうか。審神者就任1周年ボイスでも柔らかな声音で審神者に語りかけている。
性能
短刀で初期ステータスの合計値が圧倒的にトップ。
特に、打たれ弱い短刀にあって、生存(HP)の高さは他の追随を許さないトップ(短刀の中で)である。
また、必殺(真剣必殺の発動率)は刀全体で見ても上位に入るほどの高さとなっている。
キャラが立っていることもあり、短刀では採用率が高いようだ。
小夜左文字の由来
ゲーム内で彼が「僕は小夜左文字。西行法師の歌から名付けられたんだ。……でも、僕が見いだされる事になった原因はそんな綺麗なものじゃない。血と怨念にまみれた、復讐劇だよ……」と語るように、小夜左文字には復讐劇のエピソードがある。
この左文字の所有者であった浪人の後家が殺された上に、この左文字を奪われた。
その後、叔母に育てられた息子が亡き母の仇を討つために、掛川の研師に弟子入りする。
盗賊が奪った左文字を研ぎに出すことがあるだろうと読んでのことであった。
ある時、強盗がこの左文字を研ぎに出してきて、「これは何年も前に中山で女から奪ったもので、後腐れの無いように女も殺した」と自慢話をしたため、左文字を見るふりをして左文字で仇を討ったという。
ゲームでの小夜左文字のログインボイス「盲亀の浮木、優曇華の花待ちたること久し……」の元ネタは、このエピソードの中で弟子が仇討ちの際に発した「今宵の立会……盲亀の浮木、優曇華の花待ちたること久し、此処で逢うたが百年目!親の仇だ!いざ、尋常に、勝負、勝負!」である。
(意訳:ずいぶんと長く待ったが、ついにこの時がやってきた! さあ勝負だ親の仇、殺してやる!)
弟子は左文字の短刀を浪人の腹に突っ込み、見事仇を討つことが出来た。
その話を耳にした当時掛川城主の山内一豊が、その仇討ちをしたという研師を召し抱えるとともに、この左文字も上納させ秘蔵する。
その後、細川幽斎に懇願されたために譲り、幽斎はその仇討話と西行法師の歌の一節『年たけてまた越ゆべしと思ひきや命なりけり小夜の中山』からこの左文字に「小夜」と名づけ、以後「小夜左文字」と呼び愛蔵したという。存命中に子の細川忠興にも受け継がれて小倉藩に伝来した。