概要
日本のロック歌手に多大な影響を与えたミュージシャンの一人。サウンド・ビジュアル共に極めて前衛的なスタイルで、その作風は生涯にわたって様々に変遷を続けた。
細身で端正な顔立ちをしており、1970年代頃の、グラムロックとも言われるほぼ女装とも言うべき、濃いメイクをしたスタイルが、一般的なイメージ。彼の登場は1970年代の若手少女漫画家に多大な衝撃を与え、一時期の少女漫画にはボウイの亜流のような美青年キャラがやたらと氾濫していた。また少年漫画にも『北斗の拳』のリュウガのように彼をモデルとしたと思しきキャラクターがしばしば登場していた。
経歴
1947年1月8日、ロンドン・ブリクストン生まれ。スペルはDavid Bowie。
1967年デビュー当時は全く売れなかったが、2年後の69年にリリースされた「Space Oddity」がヒットし注目される。
以降も「Ziggy Stardust」や「Life On Mars?」などヒットを飛ばす。
一時期は「Fashion」に代表されるダンスミュージックも手がけていた。
俳優としては1983年の「戦場のメリークリスマス」に出演したことでも有名。
2003年以降は新譜は出ておらず、2004年に行われたワールドツアーでヨーロッパライブ中に発作を起こして中止になって以降は、実質上の音楽活動休止状態となっている。
ちなみにこのワールドツアーでは日本でもライブが行われている。
ブログもやっていたが、2006年を最後に更新は途絶えており、ロイターによると現在は実家で家族と老後を満喫している模様。
twitterでは活動再開の情報がよく飛び交う。それだけ影響力の強い歌手だという事だが。
2013年春、ロンドンで大回顧展『David Bowie Is』が開かれる事が決定した。
そして……
活動再開
10年近く音沙汰がなかったボウイだが、66歳の誕生日を迎えた2013年1月8日。
Youtubeで新曲「Where are we now?」のPVがアップロードされる。そこには還暦を過ぎてもなお精悍な顔立ちの現在のボウイの姿があった。
さらに、同年3月13日に10年ぶりのニューアルバム「THE NEXT DAY」の発売が発表された。
そう、ボウイは引退などしておらず地道に裏で新作のレコーディングを行っていたのだ。
突然の訃報
2016年1月10日、公式がSNSを通じて彼が家族に見守られながら亡くなった事を報告した。享年69。一年半前にガンが発覚し闘病生活を送っていたとの事。同年1月8日には3年ぶりの新譜「★(Blackstar)」が発売されたばかりであり、実質上の遺作となった。
突然の訃報に世界中のファンは悲しみに暮れ、マドンナやポール・マッカートニー、ローリング・ストーンズなど海外からの大物アーティストからはもちろんの事、YOSHIKI、HYDE、清春、布袋寅泰といった日本を代表するロックミュージシャンからも追悼コメントが寄せられた。
また、彼の訃報は市場にも大きな影響を与え、日本各地のレコードショップや通販サイトで「★(Blackstar)」や彼の過去作が相次いで在庫切れを起こす事態となった。