ネットde真実
ねっとでしんじつ
概要
インターネットは誰でも情報を流すことができ、それ故に情報の質を見極めるリテラシー(すなわち、「表現されたものを適切に理解・解釈・分析・記述し、改めて表現する」こと)がマスコミなどから情報を得るよりも一層重要になってくる。
ところが、そのことをあまり理解していない初心者(に限った事でもないが)は、しばしばインターネット上の情報量のあまりの膨大さに圧倒されてしまい、ネット上の過激な言動(例えば「マスゴミは情報操作しかしない!」「~というやり方は間違っている!」などというもの)を鵜呑みしてしまうことがある。 マスコミに誤報がないとは言わないが、ネットの情報をそのまま受け入れるのはさらに危険である。なぜなら、インターネットでの情報の発信者は(問題報道をすれば読者や市民団体から批判を受けるマスコミとは異なり)、嘘やでたらめを流しても責任をとらないことが多いからである。
結果、ある程度の予備知識を持ち合わせていれば引っかからないような、陰謀論や疑似科学、はたまた常識とある程度の読解力を有してさえいれば嘘と判断できるような釣りや冗談などを真に受けてしまい、その考えにとらわれてしまう。
これが典型的な「ネットde真実」と呼ばれる状況であり、これはネットスラングである。
人間は一般的に自らの過ちを認めたがらないため、本人はすでその情報がおかしなものであることに気づいていても、もはや自分の誤りを認め意見を修正する気は起きない状況であったりする事もある。
また、この言葉はインターネット上に存在する右寄りの情報(特に調べることを知らないようなネット右翼)に対して用いられる事が多いが、前述の通り当事者の思想信条に関係なく罹患し得る現象であるため、左寄りの情報においても比較的少数ながら(と言うか、ネット右翼界隈にこの事象が多過ぎるだけだが)この事象に当てはまるケースが存在する。
ネットde真実に陥らないために
ではこの状況に陥ることを防ぐ方法はないのか?というと複数の方法が存在する。
マスコミの場合、通常はネット上の情報をそのまま転載することは(企業や団体などの公式発表以外)なく、必ず関係者などに裏取り取材を行う(某新聞社はこれをやらずに「ネットde真実」に陥り大恥をかいた)。しかし個人がこれをいつも行うのは現実的には困難なことであろう。
しかし、以下の行動を実践すればかなりの確率で失敗を回避できるはずである。
- 情報の信頼性を確認する。特にインターネット上での個人の書き込みは口コミ程度の信頼性しかないと考えるべきである。
- 与えられた情報に対し新聞やテレビ、ラジオなど複数のソースも吟味・調査する。特に立場の違う団体等からの情報をあたるべきである。
- インターネット上の情報(特に日本語の情報)はかなり限定されたものだと自覚する。
- 「その情報が事実、あるいは虚偽だとしたら利益を得るのは誰か?」と言う事を常に念頭に置く。
- 「その情報のもたらす影響力」を考える。
- 「自分(の考え)にとって不利な情報」を全否定したり「自分の考えに有利な情報」を全肯定せず、それらの情報に関しても調査等を行う。
- 自分の頭で考え、自分の力で情報を探す努力を忘れない(これが一番大事)。
大前提として、人間には自分に都合のいい情報を特段に信じやすいという性質があることを自覚しなければならない。政治家、記者、編集者、ネット住民、このページを編集した我々や、この項目を読んでいるあなたも含めて、あらゆる人間にはその性質が備わっている。真に公正な情報などありえず、真に公正な情報収集もまた不可能である。
関連タグ
テレビ離れ・・・ネットde真実に陥りやすくなる原因でもある。
テレビはウソしか伝えていない・・・などと粋がっている人に限ってドハマりして恥をかくので気をつけよう。
批判を受けたユーザーの一覧・・・pixiv百科事典で上述での問題を起こしているユーザーが存在する(ゲーム関連でも同様の被害もある)。