概要
CV:野沢雅子
『ドラゴンボールGT』のTVスペシャルおよび最終回に登場した孫悟空の昆孫(孫の孫の孫)にあたる少年。
悟空そっくりの外見であったことから高祖母のパンにより名付けられた。作中では単に「悟空」と呼ばれている(なお、本項では先祖の悟空との区別のため以下「Jr.」と記載する)。
パンと二人で暮らしており、両親や他の親族は一切登場しないがその経緯は不明。
人物像
容姿
特徴的な髪のハネなど外見は少年時代の悟空によく似ているが、瞳は大きめで当人よりさらに幼い印象を受ける。
服装は作中で何度か変化しており、初登場したパンとの修行シーンでは青年時の悟天が着たようなデザインのTシャツの色違い(空色)に自分のイニシャルがかかっている。ズボンは薄黄色。ブーツは青緑と茶色である。リストバンドは赤。翌日の学校のシーンでは白いTシャツに青緑色のサスペンダーがついたズボン、黄銅色と赤いブーツ。胸には学校の名札が付いている。
その後、ドラゴンボール探しの旅に出た際には先祖である悟空(GT)が着ていた道着を着用。インナーに青緑のシャツ、頭には赤いバンダナを巻いている。
性格
一人称は「ぼく」。朗らかで心優しい反面、気弱で甘えん坊な性格であり、学校ではいじめっ子であるパックやその子分たちの格好の的になっており、逆らえずに私物を取り上げられてしまうことも多い。加えて運動音痴でもあり、パンから修行をつけてもらってはいるものの、何をやらせても失敗ばかりで、その都度パンからは悟空を引き合いに出され「勇気」を持つように諭されている。
パックたちとの喧嘩を避けるために笑顔で私物を差し出すなど、彼なりの処世術を持っているようで、マンバに追いつめられた際には彼女にお世辞を言って油断させている。
しかし、やはりその内には潜在的な能力を宿しており、親しい人物のためとなると恐るべき力を発揮する。また、運動こそ苦手ではあるものの体自体は非常に頑強であるなど、サイヤ人としての遺伝は未だ強く受け継がれている模様。
作中での活躍
TVスペシャル『悟空外伝! 勇者の証しは四星球』
舞台は悟空が神龍と共に姿を消してから100年後の世界。
当時を知る仲間たちが皆この世を去ってしまったが、唯一パンだけが今も生存しており、玄孫の孫悟空Jr.と二人で暮らしていた。
ある日、パンが突然倒れそのまま病院に搬送される。Jr.は集中治療室から締め出されてしまうが、大好きな高祖母であるパンの危篤に何もせずにいられず、以前に彼女自身から聞かされていたドラゴンボールの話を思い出し、先祖である孫悟空の旧家があるパオズ山へドラゴンボール探しの旅に出る決意をする。
出発の朝、Jr.はパックの子分たちからいつものように嫌がらせをされるも、強い心で彼らを「文字通り」跳ね除けた。
旅が始まって早々、親切に車に乗せてくれたトラックの運転手に騙されて準備した荷物を盗られてしまう。その後、Jr.を心配してこっそり先回りしていたパックと再会し、「親切をする人がみんないい人ではない」と教えられ、同時にパックはその場にあった売店で万引きを働いて悟空ともども逃亡。以降はパックも一緒に旅をする事になる。
ドラゴンボールの伝説と、その願いでパンを治そうとするJr.の内情を知ったパックとも次第と打ち解けるが、パオズ山の麓にて野宿している最中、現在のパオズ山に住む女妖怪マンバたちに襲われる。彼女は人間に化け、狼たちをけしかけた後に自ら救援に入り、二人を親切にもてなして油断させた上で食べようと目論んでいたが、Jr.が先のパックの助言に倣いこれに勘付き難を逃れる。しかし、逃亡中に渡った吊橋が崩壊し、パックはJr.を助けるために崖から転落してしまう。
自身の臆病さのせいでパックを落としてしまったことで後悔するが、その最中マンバの仲間・ゲットーに襲われていた小熊と出会う。一度は一目散に逃亡してしまうが、先のパックのことで自ら恐怖を振り切ってゲッソーに挑みかかり、気の衝撃波によりゲッソーを吹き飛ばして子熊を助けた。その後、子熊の治療をしていると親熊が現れ、子から事情を聞かされたのか同じくJr.に好意的に接し、悟空の旧家まで案内する。
到着直前に再びマンバたちに見つかってしまい、逃げようとしたJr.とクマの親子だが、今度は現在のパオズ山の主を自負する大妖怪・妖魔王が現れ、窮地に陥る。親熊は、Jr.と子熊を逃がそうと妖魔王に挑みかかるが打ちのめされてしまう。妖魔王が熊を手に掛けようとしたのを機にJr.は超サイヤ人に覚醒。妖魔王を倒し、マンバたちも恐れをなして逃亡した(なお、Jr.はそのまま気絶してしまい、目覚めた際には妖魔王は親熊が倒したと思っていた)。
ようやく悟空の旧家に辿り着き、孫家にとっては縁の深い四星球を発見する。
しかし、いくらお願いをしたものの何も起こらず、今までの努力が無駄だったと悲嘆したJr.は球を投げつけた。その時、先祖の悟空が忽然と現れ「願いを叶えるにはドラゴンボールを7つ集めないといけないこと」「自身がJr.の先祖・孫悟空本人である」ことを話す。
Jr.はパンを助けるためにドラゴンボールを探していた事、自分を助けようと崖に落ちたパックの事を話した。それを聞いた悟空は「お前は弱虫じゃねえ」と励まし、彼の強さと「勇気」を褒めた。
その直後、警察のヘリに乗ったパンとパックがJr.を発見する。
パンは峠を越えて助かり、パックも経緯は不明だがほぼ無傷であった。Jr.はドラゴンボールの奇跡だと思い、悟空に振り返ったが誰もおらず、代わりにその耳に「二人が助かったのはすべてお前の勇気のおかげだ」と語る悟空の声が聞こえた。
Jr.はその励ましに答え、「悟空おじいちゃんの形見」である四星球を手に旧家を後にした。
GT最終回「さらば悟空…また逢う日まで」
前述のドラゴンボール探しの旅からしばらく後、Jr.は天下一武道会の少年の部に出場する。悟空との「頑張る」約束の成果か、臆病で泣き虫だった姿は鳴りを潜め立派な戦士に成長しており、観客として応援に駆けつけたパックたちも過去のJr.からの変わり様に感慨深げに言葉を漏らしていた。
トーナメントを順調に勝ち進んだようで、本編では既に決勝戦が開始される直前からはじまり、その際、司会アナウンサーによりJr.が孫悟空とミスター・サタンの子孫である事を説明された。パックたちは、Jr.が武道会で数々の記録を遺した二人の子孫とまでは知らず驚き、パンもその事を自慢していた。
決勝に進んだ悟空Jr.の対戦相手は、カプセルコーポレーション(CC)の御曹司であるベジータに瓜二つの少年。100年の間に孫家とCC一家の交流は既に途絶えてしまったらしく、パンも相手の少年の風貌や、その母親の身に着けているアクセサリーのロゴなどから彼がベジータの末裔であることを察した。
出会い頭に、相手の少年からほころびだらけの道着をバカにされるが「ご先祖様の道着でちょっと古いだけ」と言い返しており、精神的にも逞しくなっている。いざ試合が開始されると、お互いに全力でぶつかり合う大激闘で観客たちを驚愕させ、相手の少年も本気を出せる相手に喜び超サイヤ人に変身。負けじとJr.も超サイヤ人に変身し「いい試合になりそうだね」と答え、さらに激しい攻防を展開し観客たちを熱狂させた。
しかしその最中、パンが観客に紛れて子孫の試合を観戦する悟空の姿を発見。彼女が悟空を追いかけている内に試合の勝敗が決まったようだがその場面は映されることはなく、観客も「あっちの子が勝ったぞ!」としか発していないため、結局、どちらが勝ったかは不明瞭のまま物語は終了した。
関連タグ
関連人物
血縁者
【孫家】
パン(高祖母、保護者)
孫悟空(名の由来)
【その他】