6000系更新車
東武鉄道が所有する車両。野岩鉄道開業を控えた1985年~1986年にかけて快速用の6000系に対し車体の載せ替え・リニューアルを行って登場した。東武8000系修繕車に似たデザインで2ドア20m車体となった。座席はボックスシート(クロスシート)。車体載せ替えを行ったグループは総勢2両編成22本(6151~72編成)。編成はモハ6150形-クハ6250形で構成。
完全新造車
- 1985年製:61101編成
- 1986年製:61102編成
- 1988年製:61103編成・6173~79編成
- 1990年製:61201編成
並行して野岩鉄道・会津鉄道所属車両として完全新造車が製造された。いずれも2両固定編成。100番台の3編成が野岩鉄道所属、200番台の1編成が会津鉄道所属である。この野岩鉄道と会津鉄道所属の6050系は、書類上は東武鉄道からの譲受とした。これは各社ごとの新造車の扱いにすると、たとえ同一図面で設計されたものとしても、各社ごとに形式取得などの認可手続きが必要となり、このための費用も発生するため。
1988年には東武鉄道側も完全新造車として2両編成7本を新造した。6050系の製造は終了となり、6000系更新車・他社所属車も含めて2両固定編成33本となった(2編成が634型へ改造されたほか、廃車もあり現在の在籍車両数は減少)。
6050系の運用
6000系時代も含めて東武伊勢崎線・東武日光線系統の普通・快速・区間快速列車をはじめとした運用に就いていたほか、団体専用車や座席指定の快速急行の運用(1991年まで)も行われていた。
2017年4月のダイヤ改正で快速・区間快速列車が廃止となり、浅草駅乗り入れが終了へ。今後は東武日光線系統(おもに南栗橋駅以南)の運用専属となる。
634型
東京スカイツリーの開業に合わせ完全新造車のうち6177・6178編成の2編成が634型「スカイツリートレイン」に改造された。形式名の「634」は東京スカイツリーの高さ634mにちなむもの。634型は団体専用車としての運用がメインである。
余談
- デザインは似てないが、登場・運用が似ている車両では西武4000系が存在する。(こちらは全車101系電車からの改造品で完全新車は存在しない)
- IRいしかわ鉄道521系の実質新造車にあたる第55、56編成はJR西日本の北陸本線から第三セクターへ移管される直前に製造され、移管されるまで営業運転には使われず、先述の東武鉄道→野岩鉄道・会津鉄道と同じ処理方法をとった。