※本項目は、『ガールズ&パンツァー劇場版』の登場キャラクターについて説明します。
概要
CV:高森奈津美
聖グロリアーナ女学院の女子生徒。
劇場版時点では学年不明だったが、本編スーパーバイザーの鈴木貴昭氏が構成を担当する『リボンの武者]』にて、こっそり一年生であることが明かされた。
口調こそお嬢様風だが、気品と優雅さに溢れる聖グロの中では珍しく常にハイテンションで落ち着きがなく、猪突猛進な性格をしている。何事に対してもスピード狂な面があり、「聖グロ一の俊足」を自称している。
走行中でも紅茶はこぼさないと言われる聖グロであるが、彼女の紅茶は常に飛び跳ねてこぼしている。
その他、「マジですの!?」「やっつけますのよー!」「いざ尋常に勝負!」など聖グロの生徒らしからぬ言葉遣いが目立つ。
これでも本人は努めてお嬢様らしく振舞おうとしているようだが、その半ば無理矢理なお嬢様口調をはじめ、日頃から廊下を走り回って注意されていたり紅茶を正しく淹れることすら出来なかったりとイマイチお嬢様になり切れていない(アッサムによれば「あれでも随分マシになった」らしいのだが…)。
ドラマCD5では、十八人の大家族(家族構成は本人を除くと曾祖母、祖父母、父母、兄姉七人、兄嫁二人、その兄の子供が三人となっている)であることが判明する。
その生い立ちゆえに何かと急かされることが多いことが上記の性格の一因となっているようで、他にも洗い物を少なくしようとしたり自分の食事が誰かに取られることを警戒したりするなど大家族ならではの所帯じみた一面を見せている。
ちなみに、ちゃっかり末っ子であることが判明している。
搭乗戦車はクルセイダーMk.III。意外なことにオレンジペコ同様、聖グロリアーナ三大戦車派閥のひとつである、クルセイダー巡航戦車隊の隊長という重要ポストを、一年生にして任されるほどの実力者なのである。
以前から搭乗していたのかは不明だが、同車両は整備性の劣悪さや、他の戦車との足並みが揃わないことから、なかなか戦線に投入されることがなかった。
テレビ版時点で唯一投入された、黒森峰女学園との準決勝戦が映像化されなかったため、劇場版のエキシビションマッチにて、満を持しての初登場を果たしている。
ちなみに、大洗女子学園との親善試合に選抜されなかった理由は、「聖グロリアーナらしい気品がないから」とのこと。それでもクルセイダー隊の隊長である。
事実には反するが「彼女の戦車が静止している場面はない」とまで言われるほど彼女が指揮するクルセイダーは終始うろちょろチョコマカ動き続けており、狙ってなのかたまたまか、それが敵の狙いを撹乱し味方を掩護する結果になっている場面もある。
ダージリンがローズヒップに向けた台詞は半分くらいが彼女を制する言葉である。ただし、命令は忠実に聞くようで「戻りなさい」と言われると必ず帰ってくる。
実際のところは前述の通りダージリンからもその実力を認められた隠れた強豪なのだが、エキシビジョンマッチの顛末が後述の通りだったかと思えば大学選抜チームとの戦いでは社会人チームにも勝利するほどのチームの戦車と小細工なしの真っ向勝負で互角に渡り合うなど、その活躍にはかなりの落差が見られる。これらのことから、気持ちのノリ具合で実力が大きく変動するタイプなのだと思われる……って、なんかこういうタイプの人ばかりが集まったチームがあったような……?
活躍
- 大洗女子学園と知波単学園の混合チームとのエキシビションマッチでは、自身を含めた4両のクルセイダー部隊を率いていた。ちなみに、他3両の戦車長の名前がジャスミン(劇場版のノベライズで判明)、クランベリー、バニラであることが判明している。
- 巡航戦車特有の機動力を活かして逃げるフラッグ車のあんこうチームを先回りして急襲するが、巧みに対処されて返り討ちに遭い、自分以外の3両を撃破される。
- 不利を悟って一旦退くものの、プラウダ高校と合流すると再びあんこうチームを追跡する。が、クラーラが倒した信号機に引っ掛かってスリップすると、そのまま傍の旅館に突っ込む。この際、すんでのところで旅館玄関で停止していたクラーラのT-34/85に衝突、その衝撃で補助燃料タンクに引火して大爆発を起こすと旅館が倒壊。瓦礫に埋もれる。
- しかし、奇跡的に走行不能になることなく戦線に復帰する。アクアワールド・大洗の駐車場で戦っているあんこうチーム目掛けて飛び込んで行ったが、致命的なノーコンで知られるあの河嶋桃の砲撃(流れ弾)が命中し、撃破される。あの河嶋桃に撃破される……
- 大学選抜チーム戦でも、クルセイダーMk.IIIに搭乗して参戦。
- たんぽぽ中隊に配属され、序盤でルミ中隊と交戦となった際、対峙する両チームの中間地点を縦横無尽に駆け回ってはカール自走臼砲の砲撃に晒され、ダージリンに制止される。「おのれぇ~ッ!!」「ローズヒップ、戻りなさい」
- 遊園地跡に後退後、東通用門からの侵攻に備えて配置に就く。この際、侵入してきた敵先頭車輌がM24チャーフィーだと思い込んで突っ込んで行く。しかし、現れたのはチャーフィーではなくT28重戦車であり、危うく撃破されるところだったが、瞬時に危険を察知したダージリンの制止によって難を逃れる。
- 野外音楽堂に誘い込まれた際、ウサギさんチームによって転がってきた観覧車先輩によって敵の包囲網が崩れるのだが、ローズヒップが銃撃と砲撃を浴びせたせいで観覧車が向きを変えて味方の方に転がってきたため、アリサと桃から怒鳴られることに。「あれぇ? 変ですわぁ」「変ですわぁじゃなーい!」「余計なことすんなーッ!」
- 包囲網脱出後は、カバさんチームとカモさんチームと共に行動し、カバさんチームの「マカロニ作戦ツヴァイ」に貢献している。
- 終盤、チャーフィーと堀を挟んで一騎打ちの砲撃戦を繰り広げる。最後はリミッターを外してスピードを上げまくり、堀を飛び越えてすれ違いざまに砲撃し、見事撃破する。だが、勢い余ってそのまま壁に激突し、走行不能となった。
- その後、他のクルセイダーの搭乗員とチャーフィーの搭乗員らと共に紅茶を飲んでいた。ここでも周囲の面々が優雅に立っていたのに対し、1人だけ地面に座り込んで足を広げるというお行儀の悪さをさらす。
余談
これまでの聖グロ像を覆すその振る舞いからか、二次創作では「庶民出身」「ダージリンに資質を見出されて小隊長に抜擢された」といった内容のものが散見され、ドラマCDでは上述したように実家が大家族であることが判明したほか、その直向きさをダージリンに高く評価されている(ただし、同時に体よく遊ばれてもいる)。
少なくとも、食事中にごはんの取り合いが起きるような騒がしい家庭で育ったことや、テーブルマナーを聖グロリアーナに来てから教わったことを鑑みても、上流階級の出身であるとは言いがたいだろう。
『リボンの武者』ではダージリンから、紅茶を淹れるよう指示される場面があるが、この時訪れていた来客は、鶴姫しずかの戦術の是非を問い火花を散らせていたヤイカ。そんな場面でローズヒップを指名した意図とはつまり……
また同話では、ほぼ同じタイミングを描いた、ダージリンとヤイカ達の2コマを行ったり来たりしている。こんなところでも相変わらず、ちょこまかと動いているのである。
後にダージリンが聖グロのタンカスロン参戦を表明した際、結成されたタンカスロンチーム「チンディット」に組み込まれる。
なお、劇場版ノベライズによると、上述したオレンジペコは、彼女とはソリが合わなかったらしく、苦手意識を持っていたということが判明している。
こういった事情もあり、エキシビジョンマッチがあるまでは、あまり交流がなかったのか、アッサムの指導によって「マシになる」前の彼女のことは、詳しくは知らなかった模様。
関連イラスト
関連タグ
ガールズ&パンツァー 聖グロリアーナ女学院 クルセーダー巡航戦車
ダージリン(GuP) オレンジペコ(GuP) アッサム(GuP) ルクリリ
ニッカ・エドワーディン・カタヤイネン:中の人ネタ。というより別世界のローズヒップ。エースな活躍よりトラブルが目立つのが特徴。ちなみに中の人がおりょうと同じキャラとは同期。