CV:松本まりか
概要
真壁一騎の幼馴染で、物語の語り部となっている14歳の少女。
2131年11月11日生まれのAB型。母の遠見千鶴と姉の遠見弓子の3人家族。趣味はロッククライミング。手先が不器用なため家事は不得意。
明朗快活だが、不器用で多少天然ボケな面もある。勇敢で芯は強く、過酷な状況を前にしても動じない。
天才症候群の才能で、周囲の人間が何を考えているのか顔を見ただけで何となく分かってしまうなど、高い洞察力を持つ。そのため仲間の気持ちの機微には敏感で、特に不器用な一騎は喋らずとも自分の気持ちを察し、気遣ってくれる彼女に感謝している。反面、心の中を見透かされているようにも感じられるため、時として同世代の子どもたちから疎まれる要因にもなっている。
後半まである事情から候補者の中で唯一ファフナーに乗れず、長い間寂しさと歯痒さを感じていたが、この経験から病弱だった親友の羽佐間翔子も同じ気持ちだったのではないかと思い至った。
乗機はファフナー・ノートゥング・モデル「マークジーベン」。搭乗時には変性意識の影響で非常に冷静になり、必要最低限しか喋らなくなる。
翔子の一騎への恋心を知っており、一騎との仲を取り持つなど応援していた。
しかし真矢自身も気付かぬうちに一騎に惹かれており、翔子亡き後は彼女の遺志を継いで一騎を守ろうと奔走するも、元々奥手なこともあり、一貫して想いを表に出そうとはしない(だが一騎は真矢を「心の支え」と認識しており、前線に彼女を出すのは非常に嫌がった)。
一方で皆城総士が真矢に無自覚ながら好意を抱いていることには全く気付いておらず、むしろ自分には一際辛辣な彼に嫌われていると思い込んでいた。2期の総士曰く、真矢は失いかけたものを忘れずにいてくれる、自分と一騎にとっての「地平線」である。
劇場版
16歳。溝口恭介の営む喫茶「楽園」で一騎とアルバイトをしている。双子の西尾姉弟にとってあこがれの先輩であり、特に弟の暉は、失声症の自分の気持ちを汲み取ってくれる真矢に異性として好意を向ける。
前日談では、失明が近い一騎のために原付バイクの運転を始め、何かが来る予感に引き寄せられるまま海に入りかけた彼を呼び戻している。
EXODUS
19歳となり、航空機のパイロットの道に進む。溝口の部下として竜宮島の防衛に努める。
まだあどけなさは残るものの魅力的な女性に成長したが、医者であり、旧知の間柄であるからといって近藤剣司や総士の前で上半身裸の上にシャツを羽織っただけの扇情的な姿であってもまったく羞恥心を覚えておらず、見かねた剣司に「服着ろ」と注意されても「まだまだだね」と2人をからかうなど、自分の容姿に無頓着なところもある。
あるいは一騎以外は異性として意識していないのかもしれない。
島を訪れた人類軍兵士のジョナサン・ミツヒロ・バートランドが異母弟だと知って戸惑うも、弓子や姪の日野美羽と共に彼を受け入れている。
一騎ら同世代がファフナーから降り、後輩に後を託している中、唯一マークジーベンのパイロットとして現役で前線に立つ。総士は同化現象を危惧して、真矢には後方支援を主とし、できれば出撃を控えて欲しいと願っているようだが、一騎の代わりに彼の居場所である島を守るという意思から、その気はない模様。
ところが美羽たちを護衛する派遣任務で、再び命を削ってファフナーに乗った一騎に助けられるという最も望まない事態に陥ってしまい、人々が英雄の出現に沸き立つ中で1人涙を零した。更に一騎の言葉に追いうちをかけられ、無力感に苛まれる。
交戦規定アルファに従った人類軍のアルゴス小隊に襲われる中、民間人もろとも空爆されることを察知して爆撃機の乗組員を説得するも応じず、空爆が行われようとした瞬間に12人が乗る爆撃機を撃墜した。
民間人を守るためとはいえ人を殺してしまった真矢を一騎とアイシュワリア・フェインが気遣い「次は自分がする」と伝えるが、これが真矢の心情に仲間に汚れ役をさせるくらいなら自分が汚れ役をやるという覚悟を決めさせる決定打になってしまい、深夜キャンプに侵入し、一騎を殺そうとしたスパイを撃ち殺す。爆撃機を撃墜した時とは違い動揺は全く見せなくなり、そんな真矢を一騎、総士は悲しみを浮かべて見つめた。
真矢はファフナーの側で過ごすようになり、「なんでも平気な自分」になろうとしていたが、一騎に今の姿を否定され、初めて一緒に島に帰ろうと言われる。その言葉を胸に20歳の誕生日を迎えるも、島を目前にしてアルゴス小隊に捕らわれ、ダーウィン基地へと連れ去られてしまう。
基地で新国連事務総長ヘスター・ギャロップと対面した真矢は、新国連が秘める重大な真実を明かされると共に、マークレゾンの起動実験に使われる。なお、島を守るために機体を乗っ取り、命に代えても基地を滅ぼす算段を立てていたが、軍の庇護下で平和に暮らす人々の姿や、ある存在との対話によって翻意している。そして機密に深く関わる亡きミツヒロ・バートランドの娘として、自分の下に付くようヘスターから求められた際、「人が人の敵になるなら、私が止めます」と皮肉にも若き日のヘスターと同じ言葉でこれを拒み、脱出。アルゴス小隊を基本装備のみのマークジーベンで返り討ちにすると、部下や民間人ごと敵を一掃しようとしているヘスターと自爆を覚悟の上で交渉し、交戦規定アルファを撤回させた。
第4次蒼穹作戦では一度に複数の、恐らく非常に遠距離の標的まで見通せるSDP(超次元現象)を発現し、極力命は奪わず人類軍を無力化することに尽力した。作戦後、旅の間の仲間だったビリー・モーガンからアルゴス小隊隊長の兄の仇として銃を向けられ、復讐を受け入れようとしたところを溝口に阻止される。その後美羽と落ち合うも、先ほどビリーの遺体を抱えて血に汚れた自分に気付く。しかし、美羽から返ってきたのは弓子の死の知らせと抱擁、そして「みんなを守ってくれてありがとう」という言葉だった。
余談
搭乗しているファフナーが狙撃メインの機体ということも相まってファンからの愛称は「マークゴルゴ」。なお、2015年の公式の生放送で松本氏にこの呼称が知られてしまい、「ゴルゴおこだよ」とコメントされた。
関連イラスト
関連タグ
ジョナサン・ミツヒロ・バートランド アルゴス小隊 ヘスター・ギャロップ ビリー・モーガン