「見ろ!俺にも乗れるぞ!父が造ったザルヴァートル・モデルに!!」
概要
ヘスター・ギャロップ主導の下、赤い靴作戦を実行するべく人類軍ダーウィン基地にて建造された第3のファフナー・ザルヴァートル・モデル。機体コードはMk-Raison。 レゾン(Raison)はフランス語で理由・理性を示す。
カラーリングは、くすんだ金色をベースに一部が臙脂色で塗装されている。
マークザイン・マークニヒトと同モデルの機体ながらも、各所に装備されたイージス装備の他、肩部や背面に装備されたルガーランスやホーミングレーザーといった重装備のため、既存のザルヴァートル・モデルとは大きく異なるシルエットが特徴。なお背面のスタビライザーはザルヴァートル化後のザイン・ニヒトと同様のもので、飛行時にはスタビライザーが赤く発光し、軌跡を描く。
上記の兵装を装備するため、旧ザルヴァートル・モデル同様の素体に更に追加する形で、武装を懸架するための専用のアーマーが装備されている。背面の大型スラスターはイージスの複合装備で、前面に展開することで他イージスと同様にシールドを展開、強化することが可能となっている。
またこれらの装備によって機体の重量が増しているためか、背面と脚部に専用のスラスターが追加された。
機体の胸部には鹵獲したマークフュンフのコアが搭載されている。
コアを通して無尽蔵に生み出されるエネルギーは同化能力を介して各兵装に転用できるため、攻撃力のみならず、強化されたイージス装備による圧倒的な防御力としても強みとなる。
新国連・人類軍によるこれまでのファフナー開発で培われた技術がふんだんに盛り込まれており、人類の技術の粋を結集した、まさに決戦兵器と呼べる機体。
しかしながら、後天的にMAKABE因子を投与されたパイロットではザルヴァートル・モデルの負荷に耐えられず結晶化してしまうため、起動テストすらままならずにいた。
へスターは北極で捕らえた遠見真矢に「アルゴス小隊との交戦時において人類軍所属の軍人を殺害した罪」を帳消しにする代わりとして本機のテストパイロットへの取引を持ち掛け、起動テストを成功させた。
当初は「パペット」と呼ばれるミール由来の人造人間を使い捨てのパイロットにする予定だったようだったが…?
活躍(以下ネタバレ注意!)
アザゼル型・ベイグラントのコアの少年・プロメテウスに目覚めさせられ、『憎しみの器』と化したジョナサン・ミツヒロ・バートランドによりフェストゥム側の機体となる。
皮肉にも、『理由』の名を冠する機体が『理由無き憎しみ』を行使することになってしまった。
マークザインやマークニヒトのようなザルヴァートル化はしていないものの、パイロットであるミツヒロを介してゴルディアス結晶を宿すベイグラントのバックアップを受けられるため、両機を凌駕するレベルの性能向上だけでなく、竜宮島のファフナー部隊を超えるSDP(超次元現象)も発現。さらに赤いエネルギーフィールドを多層構造で展開、そこから強大なレーザーを放出する事で、対象を分解・光に変換して同化する(劇中ではアザゼル型・クロウラーを同化)といった、常軌を逸する力をみせる。
第四次蒼穹作戦でもその圧倒的な戦闘力で竜宮島のファフナー部隊を尽く無力化し、ザインとニヒトの連携により受けたダメージでさえ、ニヒトを地上へと撃墜した直後に機体を修復するという圧倒的な回復力を発揮した。ザインとの激闘の末、同化を介した一騎の説得によってミツヒロがプロメテウスに消されていた記憶を取り戻し、戦意を喪失したことにより鎮静化。ミツヒロはそのまま消えることを望んだものの、最終的にプロメテウスの手で、ミツヒロを乗せたまま宇宙に残されたゴルディアス結晶のもとへ転移させられた。
武装
- イージス
マークフュンフと同タイプの防御兵装。基部を展開することで、強力なビームシールドを展開することができる。
マークレゾンは正面装甲・背面スラスター・両腕・両膝に計8基を装備。
同化能力によって強化されたシールドはザルヴァートル・モデルの攻撃すらも完全に防ぎ、ツクヨミを超えるレベルの広範囲展開、板状の捻転攻撃ワームグリッドの生成等、マークレゾンの圧倒的なまでの防御力の要となっている。
ただし、マークフィアーのSDPによる毒を使用した弱体化は有効な模様。
両肩の大型シールドに搭載された、ザルヴァートル・モデル共通の光学兵装。ドラム上のレーザー発振器からホーミング性の高いレーザーを無数に放つほか、SDPによってワームリング、ワームウェッジすらも放つ。
- ルガーランス
背面のアーム付マウントラッチに計2本が積載された、ファフナー専用の長槍。ノートゥング・モデルやベイバロン・モデルのものとは異なる、マークレゾン専用のデザインとなっている。
本来は敵に突き刺したあとに刀身を展開、プラズマ弾を発射することで内部から敵を破壊する装備。
応用技としてアームによって刀身を肩部へ移動、同化能力で強化する事により、両手を開けたまま強力なビームキャノンとしても使用できる。
- ベヨネット
ファフナー・ドミニオンズ・モデルの基本装備である、プラズマライフルを内蔵した剣。ダーウィン基地でアザゼル型・クロウラーに撃破された人類軍ファフナーが装備していたものをサルベージしており、そのまま使用している。
パイロットであるミツヒロが愛用し、同化能力で強化した攻撃で、マークニヒトすら破れなかったクロウラーの個体防壁を打ち破った。
第四次蒼穹作戦でのマークザインとの決戦の際に喪失した模様。
THE BEYONDでは・・・(以下ネタバレ注意!)
宇宙に放逐され、機体は沈黙していたものの、ベイグラントが遺したゴルディアス結晶に取り込まれており、ゴルディアス結晶の影響を受けてザインやニヒト同様、ザルヴァートル化を起こしていた。
全体的なシルエットはザルヴァートル化前の面影を残しながら、レゾンの特徴であった肩・背面ユニットや頭部の形状が大きく変化し、全身に発光体が出現しているのが特徴。カラーリングも元の色から赤みがかかったものに。背面のスラスターユニットが消失し、腕部や膝のイージスも発光体に取り込まれレゾンの特徴であったイージスは正面の2基のみと大きく減少したものの、少ない展開面積でありながらもマークアレスの攻撃を防ぐなど、その防御力は健在。
また、スタビライザーは本体の全高を凌駕する青白く輝く怪獣のような巨大テールユニットに変化。ムチのように振るい叩きつける物理的な攻撃の他に、敵のファフナーに巻きつけて締め上げ、そのまま同化するなど多彩な攻撃が可能。2本のルガーランスやホーミングレーザー、イージスなど豊富な装備に加えてテールユニットの凶悪な戦闘能力はマークレゾンの圧倒的な攻撃の力の要となっている。
第六次蒼穹作戦を遂行するアルヴィスを迎撃すべく、ミツヒロから進化したマイスター型フェストゥム ケイオス・バートランドが搭乗、大気圏外から落下し空母ボレアリオスをミールもろとも一撃で破壊するという衝撃の帰還を果たす。マークアレス、アバドン、クロノスの3機を寄せ付けず、クロノスを同化・消滅させる(パイロットの操は同化を逃れ、フェンリルの起動直前にコアの状態で脱出)戦闘力を見せる。その後アバドンごと甲洋を同化しようとするも、ニヒトが投擲したルガーランスで腹部を貫かれ、甲洋も間一髪でレゾンから離脱する。アルタイルと同化し再ザルヴァートル化を果たしたマークザインからアルタイルを奪取すべく、ニヒトとザインを襲撃するも純粋ミールと同化したザインには遠く及ばず、右腕と尾部ユニットを同化され無力化されたが、美羽の意思により破壊はされずそのままアルタイルの欠片を分け与えられたことで元の状態に再生する。その後はケイオスがマレスペロの支配から解放されたことによって戦闘を放棄、空母オリンポスに格納されたままべノンの残党と共に去っていった。
立体物
2022年12月現在、THE BEYONDまでに登場したザルヴァートル・モデルの中で、新旧共に立体物が存在していない。しかしながら、MODEROIDの国内アンケートではTOP10にランクインしていることや、アレスまでのザルヴァートル3機がMODEROIDにて商品化されたことを鑑みれば、マークレゾンの商品化も近いと思われる。