「では、蒼穹というのはどうだろう?」
本記事自体がシリーズの重要なネタバレにつき注意
概要
「蒼穹のファフナー」のシリーズにおいて、竜宮島において実行される最重要作戦。基本は物語のクライマックスだが、重要目的および重大な危機を脱するために序盤や後半において実行されるケースもある。
アニメにおいては大一番とも言える展開とされている。
これまでの蒼穹作戦
『EXODUS』までで計四回の蒼穹作戦が実行されており、『THE BEYOND』第一話でも蒼穹作戦が実行される。そして、竜宮島に帰還する第六次蒼穹作戦が実行される。
第一次蒼穹作戦
「真壁一騎、遠見真矢、近藤剣司、カノン・メンフィス。」
「君達に未来を託す。」
人類軍が大気圏外を目指すという作戦名に対して、真矢が「空」を用いるという提案から、現地の天候が快晴であったことから真壁史彦によって「蒼穹」と銘打つ。
人類軍のヘブンズドア作戦に乗じ、直前の戦闘でジークフリード・システムごと連れ去られた皆城総士の奪還および真壁紅音の共鳴核と接触して人類とフェストゥムの共存に必要なデータを入手する作戦。
最終的に総士の救出とデータの入手、北極ミールの破壊にも成功したが、同化されすぎた総士はフェストゥムの側へと行ってしまうと共に同化現象が深刻化した一騎も一年間昏睡状態に陥る。
投入されたファフナーおよびパイロット
マークザイン(真壁一騎)、マークジーベン(遠見真矢)、マークドライ(カノン・メンフィス)、マークアハト(近藤剣司)
第二次蒼穹作戦
「総員の生存と再会を祈ろう。」
来主操を中心としたボレアリオスミールと日野美羽の対話および竜宮島の防衛作戦。
遊撃部隊と迎撃部隊に戦力を分割して、美羽とミールを対話させることで戦いを終わらせる作戦。
対話後に人類軍による核攻撃が行われるが、ボレアリオスのフェストゥムが攻撃を防いだことで双方の全滅は回避され、以降ボレアリオスのミールは艦周囲の大気となって人類との共存を模索するようになる。
同時に皆城総士が二年ぶりの帰還を果たす。
投入されたファフナーおよびパイロット
マークザイン(真壁一騎)、マークジーベン(遠見真矢)、マークドライツェン(羽佐間カノン)、マークフィアー(春日井甲洋)、マークドライ(要咲良)、マークアハト(近藤剣司)、ゼロファフナー(西尾里奈、西尾暉)、マークフュンフ(堂馬広登)
第三次蒼穹作戦
「島と同胞のため、我々の空を取り戻せ!」
アザゼル型ウォーカーの攻撃によって、島の環境が乱れて島民が命の危機に瀕したために実行されたウォーカー撃破作戦。
エインヘリアル・モデルへ改修されたファフナー隊によって海水化したウォーカーのコアを破壊することを主目的としている。作戦中にマークフィアーが途中参加することでウォーカーの撃破こそ適わなかったが、コアの部分破壊と甲洋のSDPによってウォーカーを大幅に弱体化させて派遣部隊との合流までの時間を稼ぐことに成功する。
投入されたファフナーおよびパイロット
マークフィアー(春日井甲洋)、マークドライ(要咲良)、マークアハト(近藤剣司)、マークノイン(西尾里奈)、マークツヴォルフ(立上芹)、アマテラス(鏑木彗)、スサノオ(御門零央)、ツクヨミ(水鏡美三香)
第四次蒼穹作戦
「お前達に人を撃てと命じることはない!ファフナーパイロットとして使命を果たせ!」
第三アルヴィスこと海神島へ移植されたシュリーナガルミール・世界樹アショーカによる新たなミール・アルタイルとの対話を妨害するアザゼル型ベイグラントとそれを操る第三アルヴィスのコアに掌握された人類軍とフェストゥム撃退作戦。
新国連から独立して間もない人類軍は史彦によって公開されたこれまでのデータを見て、次々と分裂して爆撃機は竜宮島のファフナー部隊を援護する。アショーカはエメリー・アーモンドを始めとする生き残ったエスペラントと日野弓子、ナレイン・ワイズマン・ボースが自らの命を同化させて再生する。
対話を行う美羽とアショーカが未発達だったために、竜宮島の元で一時的にアルタイルを眠らせ、島民達は「プランデルタ」で島を離れ、海神島へ移住することとなる。
ベイグラント撃破に成功すると共に、ジョナサン・ミツヒロ・バートランドが操縦するマークレゾンは宇宙へ追放され、同化現象の深刻化で限界が来た総士は赤ん坊の姿となり転生、芹もまたアルタイルと共に竜宮島で眠りにつく。
投入されたファフナーおよびパイロット
マークザイン(真壁一騎)、マークニヒト(皆城総士)、マークジーベン(遠見真矢)、マークドライツェン(来主操)、マークフィアー(春日井甲洋)、マークドライ(要咲良)、マークアハト(近藤剣司)、ゼロファフナー(西尾里奈、鏑木彗)、マークツヴォルフ(立上芹)、スサノオ(三門零央)、ツクヨミ(水鏡美三香)、トローンズ・モデル・サンダルフォン(ナレイン・ワイズマン・ボース)
また、ボレアリオスおよびその影響下にあるエウロス型も友軍として参戦している。
第五次蒼穹作戦
「連れ去られた我々の同胞を取り戻せ!」
エスペラントのマリス・エクセルシアの裏切りによって連れ去られた皆城総士と二人のパイロット候補生の救出作戦。
独立人類軍が交戦しているさなかで第一陣が敵陣に突入し、第二陣が退路を確保する作戦であったが、マリスと結託していたフェストゥム・セレノアがクロッシングに侵入して第二陣を壊滅させる。更に、第一陣はフロロと名乗るようになったウォーカーとマリスが奪ったエインヘリアル・モデル…マークアイン改・スペクターのパイロットとなったレガートに足止めをくらい、マリス達の脱出を許してしまう。更に、第一陣はエインヘリアル・モデルで再開発されたマークツヴァイ改を奪われる。
「作戦は失敗した、挽回の術を探そう。さもなくば…世界も、我々の故郷も滅びる。」
この裏にはベイグラントを操っていた海神島のコアの姿があり、彼はこれ以降、「絶望」を意味するマレスペロを名乗る。
「感じます。とてつもない力が空へ上ってしまったのを。」
これまでの蒼穹作戦において、今回は初めての失敗にして惨敗となった。強大な力を持ったプロメテウスミールは宇宙でゴルディアス結晶を中心としたフィールドを形成、赤い月が出現する。海神島のコア、ルヴィ・カーマはこの事態に際して準備を整える。未来が滅ぼされるのを防ぐために。
「希望は消えていません。悲しまないで、美羽。」
投入されたファフナーおよびパイロット
マークザイン(日野美羽)、マークツヴァイ改・グリムリーパー(真壁一騎)、マークジーベン・アズライール(遠見真矢)、マークドライツェン・クロノス(来主操)、マークフィアー・アバドン(春日井甲洋)、マークノイン・イザナミ(西尾里奈)、アマテラス(鏑木彗)、スサノオ(三門零央)、ツクヨミ(水鏡美三香)
ただし、グリムリーパーはパイロットの一騎が戦闘中に休眠状態になったためにそのまま奪われ、イザナミはコントロールを奪われたためにフェンリルで自爆して失われるという甚大な被害を受けてしまう。
第六次蒼穹作戦
「お前達に命運を託す。」
ベノンとの最終決戦、竜宮島への帰還とそこに眠るアルタイルとの接触を目的とした作戦。
直前に実行した第二次L計画を介して、べノンが海神島を追撃するカラクリを見抜いたことで実行の目途が立った。第五次蒼穹作戦で意識のみをべノンに奪われた里奈と彼女の元を訪れて語り掛ける彗を通じて作戦を呼んでいたことを突き止め、まだ気づかれていない事実を逆用。作戦内容は彗に一切伝えず、
アドリブの作戦を鵜呑みにしたマリスは騙されてRボートのフェンリルでポセイドン艦隊とペルセウス隊を失う。以後は宇宙から戻ったマークレゾン、マレスペロ直属の群れとファフナー部隊で戦闘を行う。
海神島も竜宮島から作戦に参加した芹とマークツヴォルフの合流、操とボレアリオスを喪うなどの事態に見舞われながらも美羽と総士がアルタイルに接触。美羽がアルタイルとの同化で犠牲になる未来を総士が否定し、ケイオスとマークレゾンを撃破する。美羽自身も自分の祝福としてアルタイルを地球全土に分け与えてそれにより地球のフェストゥムはマレスペロの元へと集まり、マレスペロ自身も新たなコアとなることでベイグラントのゴルディアス結晶も沈静化する。
作戦終了後、新国連、独立人類軍、竜宮島、海神島の四者合同協定でベイグラントのゴルディアス結晶には人類側から攻撃を加えない方針が決定づけられ、べノンの生き残りも同じように人類から見放された人々を受け入れながら、平和を模索するべく姿を消した。
投入されたファフナーおよびパイロット
マークザイン(日野美羽)、マークニヒト(皆城総士)、マークアレス(真壁一騎)、マークジーベン・アズライール(遠見真矢)、マークドライツェン・クロノス(来主操)、マークフィアー・アバドン(春日井甲洋)、マークツヴォルフ(立上芹)、アマテラス(鏑木彗)
余談
後に死亡したパイロットも含め、第一次蒼穹作戦実行時点で生存していたパイロット達全員がこの作戦に参加している。剣司は第五次、第六次蒼穹作戦でジークフリード・システムで指揮を執り、彼は子供達の中では唯一全ての蒼穹作戦に参加している。