軋間紅摩とは、TYPE-MOONのノベルスゲーム『月姫』シリーズのキャラクターである。
ファンから愛称は『軋間』、『軋MAX』(公式)。
登録タグでも『軋間』が多い。
「六根六境ことごとく排斥する。残念なく成仏しろ」
概要
遠野秋葉と同様に紅赤朱と呼ばれる『鬼』の混血児であり、分家の人間でありながら本家以上の濃い鬼の血を持って生まれてきた異端児。そのため、赤ん坊のころから幽閉されて育つ。そして、彼を恐れた一族の人間から拳銃で撃たれたショックで「紅赤朱」の力が暴走し、一族すべてを抹殺してしまう。
その後、秋葉の父である先代遠野家当主の遠野槙久に誘われるかたちで七夜一族を抹殺。この際に幼い遠野志貴(当時はまだ七夜姓)に「超えがたい死」のイメージとして彼の脳裏に刷り込まれることとなり、これが『MELTYBLOOD』(以後『メルブラ』)で七夜志貴が軋間に固執する原因でもある。
現在はある山深い寺で仏教僧として隠棲している。稀に縁戚関係からか、琥珀と面識を持ってはいる様子。
初登場となった『歌月十夜』では、志貴の悪夢の一片として登場したものの、「恐怖の体現」でしかなかっため知性の無いバケモノ同然であった。再登場となり、以後レギュラーとなる『メルブラ』シリーズでも、タタリによって遠野志貴などの記憶や人が本能的に持つ鬼に対する恐怖から編成された『本物に近い幻影』であり、実は本人は一度も作品に登場していないという、異質なキャラクターでもある。
唯一、メルブラ3作目である『ActCadentza』の蒼崎青子ルートに登場したのが公式に登場した初の本人である。また七夜ルートのラスボスとして登場した軋間も本物らしいが、真偽は定かではない。
外見
隻眼の筋骨隆々とした大男。
右目は、10歳のときに軋間一族を抹殺に来た志貴の父である七夜黄理によって潰された。
『MELTYBLOOD』ではノースリーブの上着に長ズボン、腕は革ベルトをグローブのように巻き付け、足は素足に腕と同様の脚絆を巻いた姿で登場している。シーンによっては首周りにファーの付いた白いロングコートを羽織っている。
色はほぼ黒に近い濃紺で統一されているが、紅赤朱としての力を発現した際には髪が真っ赤に染まる。
性格
至って物静かであり、基本的には理知的。
山寺で僧侶として隠棲しているため、言い回しの大半に仏教用語を用いている。
ただし、殴り合いやケンカに対しては寛容で、当人自身も暇つぶしにケンカを売られることに関しては歓迎している。あと、酒も煙草も博打も平然とたしなむ。
(まぁ、いわゆる在家僧侶っぽいんだろうが)なんなんだアンタ…。
能力
圧壊の腕
鬼の混血ゆえに、当人自身にはさしたる戦闘技術はない一方で、片手で大木を握り潰すほどの握力を発揮できる。そのため、握力以外にも全身の筋力については常人を遥かに超えるポテンシャルを備え、さらに肉体そのものを硬化させる能力を得ている。
天性的な戦闘センスも高いため、その強さは『鬼神』と称されほど。
炎獄
紅赤朱を超越した最強の赤朱。
通常、紅赤朱は「相手の熱を奪う」能力なのだが、炎獄はその名の通りに『自分の触れたもの一切を焼きつくす』能力である。
幽閉生活で育たなかった人間として生きている感覚("生の実感")を、七夜一族殲滅での七夜黄理との戦いの中でを獲得し、それがスイッチとなって紅赤朱の最終形である『灼熱』を体得するに至った。
この力を解放すると、軋間の髪と目は真っ赤に染まる。
メルブラでの性能
いわゆる投げキャラ。
投げキャラの先輩格に当たる弓塚さつき以上に明確に投げキャラとしての構想を植え込まれており、一部の技にアーマー(攻撃を受けてもひるまない判定)が付加されている。
下段技に乏しいため、起き上がりを狙う『起き攻め』とコマンド投げによる二択を相手に迫る戦法を主軸とする。
操作性にクセがある一方、相手の行動を読み切れればめっぽう強いという一風変わった性能を持つ。
アークドライブは、「炎獄」の力で捉えた相手を焼きつくす打撃・投げの二段構えの判定を持つ『独角・閻浮炎上(どっかく・えんぶえんじょう)』<アナザー昇格で『独角・閻浮提炎上(どっかく・だいえんぶえんじょう)』に発展>。ラストアークは、空中から突撃しすべてを「炎獄」の炎で灰燼に帰す『夜摩判決』。
その他
七夜一族との因縁
七夜志貴の元祖殺し愛手(※誤字ではないです)。
理由は先述のとおり、七夜にとって軋間がもっとも殺すに値する越えるべき壁であるため。一族の仇討ちという観念は無いわけではないが、かなり薄い。『ActressAgain』の七夜ルートでは、二人による壮絶な死合いが展開されることとなる。『傍から見るとバッドエンドでしかないが、七夜的にはグッドエンド』というのがプレイヤーからのおおよその見解。
興味のある方は、是非プレイしてみるべし。