プロフィール
概要
中学二年の冬休みに、旧倉庫に閉じ込められてしまったところを志貴に助けられて以降、志貴に恋心を抱いているのだが、想われている当人はまったく気づいていない。
ごく普通の女の子だったが、ある日志貴によく似た人影を追っているうちに路地裏に迷い込み、そこで吸血鬼であるロアに血を吸われて死徒となってしまった。
ルートによって様々に発展するが、ほとんどの場合は吸血鬼と化したことで崩壊していく肉体と吸血衝動に悩まされながら最期を迎えるという悲劇のヒロインであり、場合によっては完全に吸血鬼と化し、中ボスとして登場する。そして、ほとんどのルートで最終的に生存フラグが存在しない不遇のキャラクターである。
ちなみに漫画版だと運よく殺されず難を逃れているがそのせいでやや影が薄くなってしまった。月姫リメイク(表側)でも影が薄く劇中途中で(やや不自然に)フェードアウトしてしまうことも。
容姿
茶色がかった髪をツーサイドアップにしている。
スタイルはいたって平均的、顔も美人と称される女性キャラが大半を占める月姫勢で、珍しくかわいらしいの部類に属する。
普段の瞳は茶色だが戦闘中や怒りなどで精神的に昂ると死徒の証である赤い瞳になる。
元々学校内で人気がある程の可愛さではあったがそれにしてはメルブラなどで扇情的に見える時が多いな…と思われる諸兄も多いだろうが、 実際死徒になると人間の時よりも美しく進化していくという吸血鬼としての種族特性を持つため、一般人離れした可愛さに見えるというのは設定的にむしろ当然という訳である。
同人版
足元は白靴下にローファーと、リボンの色以外はシエルの制服姿とほとんど変わらないデザイン。
リメイク版
ツーサイドアップのボリュームが控えめに。左右の結び目からピョコッとアホ毛(?)が飛び出ている。
ベストから長袖セーターに変更。「学年毎にリボンの色が違う」という設定からかリボンの色が赤となり、形状もリボンタイからスクールリボンへと変化した。また制服デザインそのものが変更となった為、ボトムスは裾に白のラインが入った灰色のプリーツスカートを穿いている。
靴下は白から黒へ変更。ローファーは変わらず。
性格
これまたいわゆる「普通」の女の子。
やや引っ込み思案で控えめ、精神年齢も年相応であり、状況に流されやすく少々ネガティブ思考の強い面もあるが、根は素直で明るい。
多くの人と仲良くなれるフレンドリーな性格という事で学校では男女問わず友人は多かった。
吸血鬼になって以降も、凡人気質と状況に流されやすい性質は変わっていないものの、自身が常軌を逸した存在と化したため、超常的な状況にも慣れてしまう適応力を身に付けた。案外、芯は強いのかもしれない。
ファンからも健気というイメージで通っている。
しかし死徒としての本能が強くなると、人間である頃の彼女からは想像できないより吸血鬼らしい残酷で嗜虐的な性格に変わっていく。
実際原作では最初は忌避していたはずの人を殺して食らうという行為に段々と抵抗がなくなりつつあり、
末期には血みどろの人間の死体を飛び道具としてぶん投げるというまさに悪役らしい残虐行動を行ったこともある。
その間従来の心優しいさつきの心と吸血鬼の心がせめぎ合ってる状態であり、段々と吸血鬼の精神に変わっていく自分の事を怖いとも自己認識していた。
一方で死徒ではあるが自身を制御することに成功し人の道を踏み外さなかったメルティブラッドシリーズではその吸血鬼としての本能を見せることはあまりないものの、
相手によっては美しくも恐ろしい上記の吸血鬼としての側面を垣間見せることもある。
月姫三大メインヒロインたちとはメルディブラッドシリーズでしか関わることはないものの個々の関係性としては
死徒ではあるがアルクェイドからは無害と認識されてるのか基本的に友好的な関係性を築いており、
天敵の代行者であるシエルは遭遇したら躊躇なく襲われるものの、人間時での関係性や本人が悪事を行わないという点から本気で討伐されはせず現状ギリギリ見逃されてるという関係性であり、
秋葉からは兄に近づく泥棒ネコという事で他のヒロイン勢と同様あまりいい感情を持たれてないという間柄となっている。
基本的に温和な性格のさつきにとって上記二人に関しては苦手意識を持っているという感じだが、
唯一秋葉に対しては女としての敵対者と見られてる点で当人なりの意地があるのが、秋葉に対しては珍しくかなり吸血鬼らしい挑発的な発言を行うことがある。
リメイクキャラでは女受けが悪いノエル先生に優しくしている女性生徒は彼女くらいらしい。
能力
驚異の潜在能力
元々、その肉体に高い霊的な素質を宿していたらしく、死徒になるのに普通なら「グール(屍食鬼)→リビングデッド(生きる死体)→死徒」という順序で長い時間を必要とするにもかかわらず、彼女はわずか半日で一気に死徒化することに成功している。
これは、死徒二十七祖の序列に列せられる死徒たちレベルの資質であり、彼女が吸血鬼として大成していれば、間違いなく彼女も二十七祖の一人となっていたとされる。
死徒となったことで身体能力は人間の時より遥かに上昇しているほか、復元呪詛と呼ばれる死徒が備えている回復能力により、ナイフで片足を裂かれてもすぐに回復して走ることを可能としている。
走るスピードは人間のものではなく、獰猛な獣のそれであり、軽く腕を振るうだけで人間を引き裂き、人の死体を容易に投げつける力を持っている。その動きは通常時の志貴の何倍も速いとされ、本人曰く「てっぽうを持っててもわたしには敵わない」との事。普通の人間の動きなど止まって見えると言っている。
またバッドエンドである『暗黒唇痕』では、視線を合わせたことで志貴を操っているような描写があり、詳細は不明だが『魅了の魔眼』か、それに類する能力を持っている可能性がある。
固有結界『枯渇庭園』
さつきが発現させた『固有結界』と呼ばれる魔術の一種。
枯渇の名の通り、結界を展開した空間内にある自然の魔力・マナを消滅させる。枯れていった魔力は使用者であるさつきに還元される事はなく、ただ消えゆくのみとなる。
詳細は該当記事を参照。
メルティブラッドでの活躍
『弓塚さつきが生きていれば…』という仮定の下でストーリーが進む。(メルブラ自体が、歌月十夜と別時系列での「If」ストーリーなのではあるが…)
参戦は「Re・Act」から。最終的にはシオンとともに路地裏同盟を結成し、聖堂教会から身を隠す生活を送ることとなる。
また「Actress Again」のルートによっては、リーズバイフェに非常に気に入られることになる。
性能
文字通り『力任せ』に死徒としてのパワーを振るう、スタイルもへったくれもないような稚拙な戦い方をする。ただ、死徒だけあって拳を振り回すだけで衝撃波が発生し、大の大人を片手で投げ飛ばすほどのパワーを発揮する。
攻撃力・防御性能ともに高い一方、移動速度やジャンプの性能に難があり、コマンド投げが豊富という完全なパワータイプの投げキャラ扱い。コンボの多くが「投げ→追尾→空中」を基本とし、特にコマンド入力の対空投げの優秀さが光る。ただ、そのほかの必殺技の多くが隙だらけなものが多く、「発生見てから余裕でした」と言わんばかりに大振りで荒削りな技が多い。また通常攻撃も大半がリーチが短く、空中ではキャンセルできないため、総じて上級者向けの設定となっている。
それでも投げ技を機転とした起き攻めの優秀さが勝り、登場時は上位クラスと肩を並べる強キャラとして大健闘し、それまでの不遇っぷりを返上して有り余る活躍を見せた。
現在は一部の技の火力がやや下がり、より攻撃的に調整がなされている。
アークドライブは相手に突進しながら腕を突きたてて刺し貫く『怒ったんだから…!!』、ラストアークは彼女の最大の武器である『固有結界・枯渇庭園』。
因みに志貴と七夜相手にアナザーアークドライブを使用すると締めの台詞である「バカー!!」が「嘘つきー!!」に変わり、ヒット数が大幅に増える。
しかし、ヒット数が増えると下方修正されて威力が下がるのでダメージは下がっている。手加減しているのだろうか・・・?
その他
準ヒロイン(悲)
もともとはヒロインとして登場するはずだったが、いろいろな事情により収録は見送られ、準ヒロイン止まりとなった。そのため、本編以外の場でも不遇のキャラクターとして扱われることが多い。
脚本家曰く、さつきルートは「他のヒロインの話を食うほどの出来栄え」らしいのだが、同時に「そもそも不幸キャラだから今後もそういう展開はない」と断言している。
リメイク版で正式に採用する予定らしいが、そもそもリメイク自体が(後に発売予定時期が公表されるまで)半永久的に「予定」などと言われる有様だった。
さっちん、君は今泣いていい…!!
そんなこんなで2020年―――。
遂に本編のリブートが決定。2021年夏に発売された。
月姫発表から20年、果たして今度こそさっちんにルート付きヒロインの栄冠は輝くのか!?
リブート本編の「月の表側」の全ての物語を読了した後に告知される「月の裏側」である『月姫 -the other side of red garden-』のムービーに既存の三人だけでなく最後に彼女のビジュアルも映し出される。
シエルキラー
そんな彼女だが、人気投票では常に上位に食い込む人気キャラであり、常に順位をシエルの真下に付けてその地位を脅かしていることからシエルキラーの称号を持つ。
不幸ゆえの殊勲賞なのか、本来の彼女のポテンシャルが成せる業なのか、いずれにせよファンからは大いに愛されていることが分かる。
関連画像
同人版
リメイク版