プロフィール
誕生日 | 9月29日 |
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血液型 | A型 |
身長 | 178cm |
体重 | 65kg |
声優 | 成田剣(MELTY BLOODシリーズ)/吉野裕行(真月譚月姫) |
概要
白髪に和装姿が特徴の男で、作中では主に「シキ」と表記される。スタッフ間やファンからの通称及び愛称は「春男(ハルオ)」。
遠野秋葉の実兄であり、遠野家の本当の長男。ロアの十八代目の転生体として選ばれた事で、彼の人生は大きく捻じ曲がる事となる。
月姫本編の8年前の幼少期、遠野の「人外の血」をより濃く継承していた事、そこにロアの転生も重なった事で「人間遠野シキ」の意識が消えてしまい、幼くして反転。その場で衝動的に秋葉を攻撃し、彼女を庇った志貴を殺害してしまう。
直後に反転した者への処罰として父親の遠野槙久に殺害されるが、後述の混血としての能力で奪った志貴の命を『共融』する事で一命を取り留める。
その後は一時的に反転が落ち着いた事で槙久に地下牢へと幽閉され、人格が人間依りに戻るまで琥珀が世話をする事になる。
しかし、後に志貴が遠野の長男として扱われた事で自分の全てを奪われた事を知ってしまう。さらに琥珀の謀略により「槙久はシキを死ぬまで幽閉するつもり」と嘘を吹き込まれた事で、彼らと遠野家に大きな憎悪を抱く事となる。
このルートではベースとなるはずの本来のシキの自我が、ロアの意識の介入による反転の影響によりほぼ完全に崩壊したために、ロアも正常に顕在化が出来ていない状態であった。そのため、肉体は吸血鬼化してはいるものの魔術等のロアの知識の継承はなく、ロアの意思は「全てを殺せ」といった破壊または殺戮衝動を送り込む程度の、大まかな方向性のみとなっている。
性格や行動理念は、アルクェイドには執着せず、実妹の秋葉に対して異常な執着を示すなど、ロアの転生体でありながらシキが主導権を掌握した「反転したシキ」に近くなっている。
経歴は割愛するが、作中で弓塚さつきを毒牙に掛けて彼女を吸血鬼化させている。またその後の彼の最期は、最愛の妹に惨殺されるという悲惨な末路となった。
歌月十夜
前作で死亡したために本編では登場していない。ただし、あるシナリオではメインキャラクターとして登場し、幽霊として志貴と一晩語り合っている。
また、彼の犠牲者である弓塚さつきとは仲の良い描写がされている他、妹の秋葉へのシスコン振りが強調されている。
漫画版での彼について
佐々木少年の手がけた漫画版「真月譚月姫」では、まだ普通の人間であった少年時代の彼が描かれている。この時の彼は、黒髪碧眼にカジュアルな洋服姿をしていた。
子供でありながら聡く、遠野の血の末路や志貴が退魔の七夜である事などを全て知った上で、父親の槙久が志貴を養子に迎え入れた本当の理由も悟っていた様子。
このように志貴の素性を知った上で良好な関係を築いていたようで、自分が反転してしまった時は退魔の衝動を持つ志貴に自分を殺すように頼んでいる。
この漫画版では成長後も度々ロアの意識が混濁した状態でありながら、初登場から肉体はシキの姿で彼の能力とロアの魔術の両方を駆使して活動していた。服装も初登場時は和装であったが、後に現れた際は表ルートのロアの服装に黒いコートを羽織ったものとなっている。
学校の戦いで志貴を倒した直後、願望を成就した喜びから狂気の笑みと涙を流し、執着していた過去も焼き切れ、シキの意識が消え去った事でロアが主導権を掌握し、肉体も精神も完全にロアのものへと変わってしまった。
混血としての能力
混血としての能力は『不死』と『共融』。
この『不死』は不死身ではなく、正確には「簡単には死なない体質」である。これは傷ついた肉体を再生させるのではなく、その部分が欠損しても生きていけるように肉体を作り替える『拒死性肉体』である。その「自身の肉体を自在に動かす」という性質を応用し、血液を硬質化・変形させて作る『血刀』を主な武器とする。
そして、彼の能力の真骨頂と言える接触融合呪詛『蝕離』。これは他人の肉体を摂取し自身の肉体に還元する事で、欠損した肉体と命を復元する。端的に言えば、常識を逸脱した反則レベルの臓器移植のようなものである。この能力を用いて、槙久から処罰を受けた際に志貴から命を奪い、彼は生き永らえていた。
このようにロアの転生体に選ばれなくとも、元から吸血鬼に肉薄した能力や体質を有していた事になる。ただロア側からしてみれば、『復元呪詛』を持つ吸血鬼には『不死』の能力はほとんど意味を成さず、さらに『吸血鬼の爪』を持つために『血刀』も実用性が低い等、ロアにとってはやや扱い難いものであったと言える。
もっとも、MELTY BLOODのロアのセリフに従うなら、ロアが表に出ているときはこれらの力は発動できないようなので、不死の無駄遣いになっているようだ(その割に漫画版では使っている)。
余談
その個性的なキャラクターや能力などから人気はなかなか高く、多くのファンからMELTY BLOODシリーズへの参戦を期待されていたが、待ちに待った『Actress Again』にて結局出番は人気投票ゼロのアイツに奪われてしまう。
挙句の果てには以降の家庭用等のアッパーバージョンに到っても、貴重な参加枠を部外者に持っていかれ、さらに皮肉な事に愛してやまない妹に三枠も取られてしまう。
勿論、これら以外でも一部の既存キャラクターは、裏キャラクターやタッグ等で参戦している。
さらにカーニバル・ファンタズムの原作となる「TAKE MOON」では彼と乾有彦が主役の回があり、この回はシキファンからも人気があったのだが、アニメ化したらその回自体が完全にカットされるということもあった。
原作で非業の最期を遂げていた事も考えると、もしかしたら本当に不幸なのはこの人ではなく彼なのかもしれない……。