性格としての「健気」
- 努力家で真面目な性分。
- 自己主張は苦手だが、陰から周囲を支えることは得意。
- 地味な仕事も「他人のため」と思い、決して手抜きを好しとしない。
- 親しい人たちのためなら、自己犠牲や貧乏くじも躊躇わない。
- 他者の美点を見て、自身の成長に繋げようとする。
- 災禍や困難に挫けそうになろうとも、最後は前を向いて歩き出す。
以上の様な、派手さはないが堅実で情に厚い人物を指す。
特に努力家ながらも報いが少なくしかしそれに腐らない、一見して地味で気弱に見える奥に心の強さを隠し持つ人物に対して使われる。
創作作品においては、「古き良きヒロイン像」の手本として持て囃されてきた歴史がある。
連続テレビ小説『おしん』などはその典型であり、幾多の困難に見舞われながらも最後にその健気さが報われる展開は、一種のシンデレラストーリーとして長らく語られてきた。
そのシンデレラを筆頭に、童話のヒロインの多くも健気さを全面に出したキャラクターは多く、現代でも女子児童向けの漫画やアニメには、健気さを持ち味とするキャラクターが必ず何人か登場する。
現代だと陽キャラ/陰キャラで大雑把に括る傾向があるが、地味なキャラクターに適用されがちな「健気」という性質そのものは、どちらにも適合するという性質を持つ。
明るい健気キャラは昭和時代の少女漫画に多く、シンデレラストーリーを一つの王道に据える少女漫画の特性と非常に高い親和性を発揮する。
逆に男性キャラクターにはあまり言及されない、もしくは明示されない傾向が強い。
いたとしても「直向き」と言い表される場合がほとんどで、やはり「健気」という言葉について女性的なイメージは少なくないらしい。