213系
にひゃくじゅうさんけい
概要
国鉄とJR西日本・JR東海が1987年から1991年にかけて新製・投入した直流近郊形電車。国鉄最後の新形式車両である。
車体・機器等は211系、車内設備・扉及び窓配置等は117系100番台をそれぞれベースとして設計されている。特性は極力211系と合わせられており、これは勾配のためMT比が地上線よりも高く設定されるはずであった総武快速線(実現せず)で、1M車を投入するため(2M車を増やし過ぎると出力過剰になり電力消費が多くなってしまう)に開発されたとの事。「マリンライナー」において、211系の「ゆめじ」などと実際に行われているように、それぞれ混結も可能である。
0番台(JR西日本)
1987年3月より宇野線の快速「備讃ライナー」で運用を開始した。
1988年4月の瀬戸大橋線全線開業と同時に同線を経由する快速「マリンライナー」として運用されるようになり、JR西日本で独自に設計したパノラマ形グリーン車のクロ212形が連結された。
2003年9月末までに「マリンライナー」運用から撤退し、それ以降は岡山近郊区間の普通列車として活躍している。これによりパノラマ形グリーン車のクロ212形は「U@tech」用に改造された1両を除き全廃となり、ローカル運用で不足する先頭車を補うために、一部の中間車がグリーン車の運転台機器を使用して先頭車化改造を受けている。運用を外れ、余っていた一部の中間車は廃車となった。なお、先述の通りクロ212形のトップナンバー、そして中間車のサハ213形のトップナンバーの計2両が技術試験車「U@tech」に改造され(クヤ212形、サヤ213形へ変更)現在も在籍。
2012年より体質改善工事が開始された。対象車両は生き残っている全車両に行われている。
また、2016年に第4編成2両が岡山地区の観光列車「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」へ改造された。この編成はグリーン車扱いのため車号が「クモロ213-7004+クロ212-7004」となり、クロ212の形式が復活した。