瀬戸大橋線
せとおおはしせん
路線愛称 | 瀬戸大橋線 |
---|---|
路線区間 | 岡山〜高松 |
正式名称 |
|
路線記号※ |
|
ラインカラー※ | 青 |
路線距離 | 71.8km |
軌間 | 1,067mm |
駅数 | 20駅 |
最高速度 | 130km/h |
電化区間 | 全線:直流1,500V |
複線区間 | 早島〜久々原/茶屋町〜高松 |
単線区間 | 岡山〜早島/久々原〜茶屋町 |
閉塞方式 |
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保安装置 | ATS-S(ATS-SW/ATS-SS) |
運転指令所 |
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ICカード乗車券エリア | ICOCAエリア |
第一種鉄道事業者 |
|
第二種鉄道事業者 | 日本貨物鉄道(JR貨物):全線 |
※JR四国管内では独自の設定が無い為、予讃線内は同線の物を使用し、本四備讃線内はJR西日本と共通としている。
岡山駅(岡山県岡山市北区)と高松駅(香川県高松市)を瀬戸大橋を経由して結ぶ西日本旅客鉄道(JR西日本)・四国旅客鉄道(JR四国)の路線愛称。
正式路線名は以下の通り。
- JR西日本
- JR四国
・予讃線:宇多津駅〜高松駅
また岡山駅方面から高松貨物ターミナル駅まで貨物列車が運行される為、全線で日本貨物鉄道(JR貨物)が第二種鉄道事業者となっている。
1988年(昭和63年)3月20日に本四備讃線のJR西日本管内が暫定開通し、4月10日の瀬戸大橋開通と共に全線開通。同時に本州と四国を結ぶ役割を宇高連絡船からバトンタッチした。
また瀬戸大橋線暫定開通から3日後の3月13日には青函トンネルを経由して北海道旅客鉄道(JR北海道)海峡線(津軽海峡線)が開通しており、両者の開通をもって沖縄県以外の46都道府県の線路が繋がった為「一本列島」のキャッチコピーが付けられた。
旅客案内上「瀬戸大橋線」の名称は本四備讃線を経由する列車と宇野線岡山駅〜茶屋町駅間の区間運転列車に対して使用されている。この為「本四備讃線」の正式路線名は殆ど使用されていない。また宇野線には「宇野みなと線」という愛称が別に存在するが、こちらは宇野駅発着の列車にのみ使用される。これは瀬戸大橋開通以降岡山駅〜茶屋町駅〜児島駅が本線格、茶屋町駅〜宇野駅間は支線格として扱われている為である。
予讃線内においては本四備讃線を経由する列車は「瀬戸大橋線」、その他は正式名称で案内されている。
ラインカラーは青、路線番号はM。JR西日本管内のみ独自の物が設定されており、JR四国管内は設定されていない。この為JR四国管内では、ラインカラーは本四備讃線内はJR西日本管内と同じ青、予讃線内は同線の黄色が使用される。また路線番号についても児島駅はJR西日本管轄の為「M」、予讃線内は同線の「Y」が使用されている。
また会社境界である児島駅では、旅客列車は全て停車し乗務員交代が行われる。
宇多津駅構内に坂出駅方面への連絡線が設けられており、高松駅発着の列車は特急「うずしお」を除き全て連絡線を経由する。この為運行上は宇多津駅を通過した扱いだが実際には同駅のホームは経由しない。
全線に渡り交通系ICカード乗車券「ICOCA」が使用可能。定期券等の特例を除くとJR二社を跨いで同一のICカードの全ての機能を利用出来る唯一の路線でもある。
特急・寝台特急
詳細は各列車の項を参照。
岡山駅と予讃線松山駅(しおかぜ)・土讃線高知駅(南風)・高徳線徳島駅(うずしお)を結ぶ特急列車。
「しおかぜ」「南風」はほぼ終日毎時1本運行される。「うずしお」は1日2往復の運行で、岡山駅〜宇多津駅間で「南風」と併結する。この為高松駅方面発着の列車で唯一宇多津駅ホームを経由=坂出駅方面の短絡線を使用せず、坂出駅を通過する。
- 「サンライズ瀬戸」
詳細は当該項目を参照。
東日本旅客鉄道(JR東日本)東海道線東京駅と高松駅を結ぶ定期寝台特急列車。特定の土休日や繁忙期には下り列車が土讃線琴平駅まで延長運転される。
快速
- 「マリンライナー」
詳細は当該列車の記事を参照。
岡山駅〜高松駅間で運行されている快速列車。一部時間帯を除き毎時2往復、日中30分間隔で運行されている。
メインは本四連絡だが、岡山県内・香川県内速達輸送の役割も兼ねている。
停車駅
岡山 - (大元) - (備前西市) - <妹尾> - <早島> - 茶屋町 - (植松) - (木見) - (上の町) - 児島 - 坂出 - (鴨川) - (国分) - (端岡) - (鬼無) - 高松
():一部停車 <>:半数程度停車
- 宇野線内快速
宇野線も参照。
岡山駅〜茶屋町駅間で日中2往復運行されている。マリンライナーが通過する大元駅、備前西市駅にも停車する為、宇野線の同区間の普通列車を補完している。
宇野線内完結だが前述の理由で瀬戸大橋線の列車として扱われる。
停車駅
岡山〜妹尾間の各駅 - 茶屋町
普通
岡山駅〜児島駅間で毎時1〜2本運行されている。また11時台に岡山駅〜備前西市駅間の区間列車が設定されている。
現在はJR西日本管内で完結するが、2019年(平成31年)3月16日ダイヤ改正までは瀬戸大橋を渡り予讃線観音寺駅・土讃線琴平駅発着の列車も設定されていた。
また予讃線高松駅方面の列車は当初から設定されていない。
●:停車
○:停車(「うずしお」以外の高松方面の列車は非経由)
▲:「うずしお」以外停車 △:一部通過
□:朝・夜に一部停車 レ:通過 ‖:非経由
※高松貨物T=高松貨物ターミナル
※直通運転は特急・臨時のみ
駅番号 | 駅名 | 特急 | 快速 | 臨時 | 乗換路線 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
↑JR東日本東海道線東京まで直通運転 | ||||||
JR-M01 | 岡山 | ● | ● | ● | ||
JR-M02 | 大元 | レ | □ | レ | ||
JR-M03 | 備前西市 | レ | □ | レ | 当駅発着あり | |
JR-M04 | 妹尾 | レ | △ | レ | ||
JR-M05 | 備中箕島 | レ | レ | レ | ||
JR-M06 | 早島 | レ | △ | レ | ||
JR-M07 | 久々原駅 | レ | レ | レ | ||
JR-M08 | 茶屋町 | レ | ● | レ | 宇野みなと線宇野方面(JR-L08) | 当駅発着あり |
JR-M09 | 植松 | レ | □ | レ | ||
JR-M10 | 木見 | レ | □ | レ | ||
JR-M11 | 上の町 | レ | □ | レ | ||
JR-M12 | 児島 | ● | ● | ● | 普通は当駅発着 | |
↑JR西日本/↓JR四国 | ↑岡山県/↓香川県 | |||||
Y09 | 宇多津 | ○ | ‖ | ○ | 予讃線(Y09) | |
Y08 | 坂出 | ▲ | ● | ● | 予讃線(Y08) | |
(Y07) | (八十場) | レ | レ | レ | ||
Y06 | 鴨川 | レ | □ | ● | ||
(Y05) | (讃岐府中) | レ | レ | レ | ||
Y04 | 国分 | レ | □ | レ | ||
Y03 | 端岡 | レ | □ | ● | ||
Y02 | 鬼無 | レ | □ | レ | ||
高松貨物T | ‖ | ‖ | ‖ | |||
(Y01) | (香西) | レ | レ | レ | ||
Y00 | 高松 | ● | ● | ● | ||
↓高徳線徳島まで直通運転 |
※徒歩連絡。連絡運輸扱い無し。
現在の使用車両
JR西日本所属
所属の記載のない車両は下関総合車両所岡山電車支所所属。
- 285系0番台
寝台特急「サンライズ瀬戸」として運用中。
JR西日本管内の宇野線・本四備讃線の快速・普通列車として運用されている近郊形直流電車。
115系は2019年3月16日ダイヤ改正までJR四国に直通し、観音寺駅・琴平駅発着の普通列車としても使用されていた。
213系0番台は導入から2003年(平成15年)9月30日まで初代「マリンライナー」の車両として運用されていた。宇野線内完結の快速は同車が担当している。
マリンライナー時代はパノラマグリーン車を連結していた(イラスト参照)。
227系500番台は2023年(令和5年)7月22日から運用を開始した。
- 213系7000番台「ラ・マル・ド・ボァ」
213系を観光列車として改造した車両。「ラ・マルことひら」「ラ・マルせとうち」(宇野みなと線)として運用される。
- 223系5000番台
快速「マリンライナー」専用の近郊形直流電車。
- EF65形1000番台
下関総合車両所下関運用検修センター所属の直流電気機関車。
定期運用は存在しない。かつては臨時快速「ムーンライト高知・ムーンライト松山」等を牽引した他、現在でも稀に団体列車を牽引して入線する。
吹田総合車両所京都支所所属の事業用気動車(検測車)。
JR四国所属
松山運転所所属の特急形直流電車。特急「しおかぜ」で運用中。
高松運転所・高知運転所所属の特急形気動車。
特急「南風」「うずしお」(高松車のみ)で運用中。
高松運転所所属の気動車をリニューアルした車両。「瀬戸大橋アンパンマントロッコ」として運用中。
キハ185系は開業当初は特急「しおかぜ」「南風」「うずしお」として運用されていた。
高松運転所所属の近郊形直流電車。
223系5000番台と共に「マリンライナー」専用車両として運用中。
JR東海所属
- 285系3000番台
大垣車両区所属・JR西日本後藤総合車両所出雲支所常駐の特急形直流電車(寝台車)。
西日本の0番台と共通運用。
JR貨物所属
- EF210形0・100・300・900番台・EF65形2000番台
四国貨物で運用されている直流電気機関車。
EF210形は岡山機関区(0・900番台)・吹田機関区(100・300番台)所属でメインで運用される。
EF65形はEF210形登場まで全貨物列車が当形式で運用されていた。
土佐くろしお鉄道所属
- 2700系30番台
中村車両基地所属・JR四国高知運転所常駐の特急形気動車。
通常は特急「あしずり」「しまんと」の運用に就いている為瀬戸大橋線には入線しないが、JR車の代走で「南風」での運用時に入線する事がある。
過去の使用車両
JR西日本所属
出雲運転区(現・後藤総合車両所出雲支所)所属の特急形直流電車。
瀬戸大橋線開業時に高松駅発着の特急「[[やくも(マリンやくも)>やくも」として運行された。
金沢総合車両所(現・金沢車両区)所属の交直流両用特急形電車。
高松駅周辺の再開発に伴い誕生した「サンポート高松」のオープン記念として、高松発大阪行臨時急行「サンポート高松」として、ボンネットのK12編成が運用された。
なお485系が四国に上陸したのはこの一回のみである。
宮原電車区(現・網干総合車両所宮原支所)所属の急行形直流電車(165系・167系)及び網干電車区(現・網干総合車両所本所)所属の近郊形直流電車(221系)。
瀬戸大橋線開業時に臨時快速で運用された。
岡山電車区(現・下関総合車両所岡山電車支所)所属の通勤形直流電車。
宇野線全線で運用されていた。103系は本四備讃線列車の代走で運用された事もあった。
下関総合車両所岡山電車支所所属の近郊形直流電車。
普通列車で運用され、JR四国に乗り入れていた事もあった。
- 117系0・100番台
下関総合車両所岡山電車支所所属の近郊形直流電車。
定期運用は無くJR西日本管内で臨時・代走運用に就いていた他、瀬戸大橋線開通直後には臨時快速として高松駅まで乗り入れていた。
- 211系1000番台+213系「スーパーサルーンゆめじ」
岡山電車区所属の直流電車でジョイフルトレイン。
「マリンライナー」の増結や臨時列車で運用された。
梅小路運転区所属の蒸気機関車。
瀬戸大橋開通10周年記念のイベント列車「海走SL瀬戸大橋号」として160号機が運用された。
梅小路運転区所属の直流電気機関車。
150号機が団体列車牽引の為数回四国に乗り入れた。
宮原客車区(現・網干総合車両所宮原支所)所属の客車(ジョイフルトレイン)。
団体列車として運用された。
宮原総合運転所→網干総合車両所宮原支所所属の客車。
座席車は最繁忙期に臨時快速「ムーンライト高知・ムーンライト松山」で運用された。
ジョイフルトレイン「サロンカーなにわ」編成は団体列車として入線実績がある。
下関地域鉄道部下関管理所(現・下関総合車両所下関運用検修センター)・網干総合車両所宮原支所所属の客車。
24系25形と24系の電源車(カニ24)は寝台特急「瀬戸」で運用された。
24系宮原車は元寝台特急「トワイライトエクスプレス」の編成で、団体列車としてヘッドマーク付きで入線した。
検測車。
443系は吹田総合車両所京都支所所属の電車、キヤ191系は山口鉄道部(現・下関総合車両所新山口支所)所属の気動車。
JR四国所属
高松運転所所属の特急形気動車。
瀬戸大橋線開通直後に特急「南風」「しおかぜ」の定期運用と「うずしお」で臨時運用された。
また瀬戸大橋開通前の報道向け試乗会では本形式が使用された。
高松運転所・高知運転所所属の特急形気動車。
特急「南風」「うずしお」「しおかぜ」で運用されていた。運用変更に伴う転属及び2600系・2700系導入に伴い瀬戸大橋線から撤退した。
高松車両所所属の近郊形直流電車。
瀬戸大橋線普通運用で岡山駅まで乗り入れていた。111系は113系に置き換えられ引退、113系はJR四国管内の瀬戸大橋線普通列車廃止に伴い乗り入れを終了した。
6000系は予讃線・土讃線で現在も運用中。
高松運転所・高知運転所所属のディーゼル機関車。
高松車はジョイフルトレイン「アイランドエクスプレス四国牽引機として、高知車は臨時快速「ムーンライト高知・ムーンライト松山」牽引機として運用された。
- 12系
高知運転所所属の客車(座席車)。
臨時快速「ムーンライト高知・ムーンライト松山」で運用された。
- 50系「アイランドエクスプレス四国」
高松運転所所属の客車を改造したジョイフルトレイン。団体列車で運用された。
JR東日本所属
- EF65形1000番台
田端運転所(現・田端統括センター)所属の直流電気機関車。客車時代の寝台特急「瀬戸」牽引機。
JR北海道所属
苗穂運転所所属の気動車(ジョイフルトレイン)。
イベント列車としてEF65形に牽引されて瀬戸大橋線を走行した。
土佐くろしお鉄道所属
- 2000系30番台
中村車両基地所属・JR四国高知運転所常駐の特急形気動車。
「アンパンマン列車」として特急「南風」の運用に就いていた。
- 2100系R-5編成「THE ROYAL EXPRESS」・マニ50-2186
伊豆急伊豆高原車両区所属の直流電車を改造した車両(2100系)及び東急電鉄長津田検車区所属・伊豆急伊豆高原車両区常駐の電源車(マニ50)。
2024年(令和6年)1月〜3月にJR西日本・四国・貨物及び東急(東急電鉄の親会社)の共同で運行された同名団体列車で、EF210形に牽引されて運行された。
マニ50のイラストはJR東日本勝田車両センター所属時代のもの。
その他
瀬戸大橋開通前の荷重試験において、EF65・EF66が牽引機、EF62・EF64が死重として使用された。
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