CV:倍賞千恵子(日本版・全年齢共通)/エミリー・モーティマー(英語吹替・18歳時)・ジーン・シモンズ(英語吹替・老婆時)
概要
3人姉妹の長女で、義母の経営する父親が残した帽子屋「ハッター帽子屋」でお針子として働いていた。
家を出て働く妹とは違い引っ込み思案であり、自分の地味な容姿に劣等感を持っていた。
ただし、街で軍人にナンパされたり、ハウルに「ソフィーは綺麗だよ!」と言われるなど、決して不美人というわけではない。
荒地の魔女の呪いにより90歳(ただし作品内ではドア越しに声を聞いたファニーによって声の印象が「90歳のおばあちゃんみたい」と語られたのみであるため、本当に90歳の姿になっているかは不明)の老婆にされる。唯一、歯だけは丈夫なままである。
ハウルの城で掃除婦として居座ることとなり、呪いを解くヒントをそこで探そうとするが、それよりも汚い部屋の掃除に熱心になる。
性格
当初は卑屈で引っ込み思案、押しの弱い性格だったが、老婆にされたことによって自意識から解放され、大胆で積極的な性格になっていく。
ハウルと暮らすうちに彼に対して次第に恋愛感情を抱いていく。
原作では3人姉妹の長女であるため、西洋のおとぎ話の伝統である「成功するのは末娘であり、長女は運試しをしてもうまくいかない」という迷信(実際には「末子成功譚」と呼ばれる類話形態の一つだが)にとらわれているが、映画ではこの設定はあまり重視されていない。
原作では「言霊の魔法」の力を持つ魔女とされるが、映画では触れられていない。言霊の力と荒地の魔女の呪いにより、自分自身への認識が姿に投影されるためそれが変化し、寝ていたり恋を抱いたりすると年齢が戻る。
隣国の王子がカブに姿を変えられて失踪したことが戦争の原因だったため、戦争を終結させたのもソフィーであると言える。
外見
18歳時
(原作版)
あかがね色の髪(赤毛)。髪型についての記述はないが、表紙イラストのイメージからかウェーブの二つ結びのイラストが多い。
ハウル「あんた赤毛だったんだね」ソフィー「これはあかがね色よ」
(ジブリ版)
呪いによる老婆時
短めの三つ編みで銀髪である。
また、同じ老婆の姿でも90歳時(と思われる)や60代前後と思われる姿の時もある。
呪いが解けた時(ジブリ版のみ)
物語最中でカルシファーに髪を与えたため、肩ほどの長さの銀髪である。絵コンテには「ヒロインようやく登場」と書かれており、DVD等のパッケージでもこちらの姿で描かれている。
(ハウル曰く「星の光に染まっている」)
また、呪いが解けていない状態(睡眠時、感情が高ぶった瞬間など)に若い姿で作画されていることもある。王宮でサリマンに啖呵をきった際に若い姿で作画された時は元の黒に近い茶髪となったが、それ以降は外見年齢に関わらずエンディングまで銀髪での作画のままである。
Twitterであった一考察ではあるが、サリマンの「ずいぶんと若いお母さまだこと」という発言や、ハウルと相対しているときに若い姿となっていることから、荒地の魔女の呪いも強い魔力を持つ魔法使いには不完全にしか作用しない(サリマンと相対していた時は黒に近い茶髪に戻っていたことがあるため、サリマンの方が魔力が強いことも示している)のではないかと思われる。
家族
母(義母)・ファニー
帽子店の経営者だが、店に出てくる事はほとんどなく、いつも出掛けている。
ソフィーが呪いを掛けられ家を出て行った後、店を畳み資産家の男性と再婚する。
原作では「ソフィーを働き漬けにし自分は遊び歩いている」とマーサに悪口を言われていたが、決して愛情のない女性ではない。
次女・レティー
(原作版)
黒髪の知的な美人。ハウルは当初レティーを狙っていた。
魔法使いサリマンにスカウトされて弟子になり、その後結婚する。
(ジブリ版)
カフェ・チェザーリで働く看板娘。明るい性格で街中の男や兵士に人気がある。
長女だからと言う固定観念にとらわれているソフィーを心配している。
ジブリ版のレティーは原作におけるマーサの立ち位置に近い。
三女・マーサ
中折れ谷へ行った末娘。3姉妹の中では後妻であるファニーの唯一の実娘。
金髪の美少女で、レティーと入れ替わって働き始めた「チェザーリ」の店員として人気を博す。
作中でハウルの弟子マイケルと恋仲になる。
原作では次女・レティーと入れ替わるなどの出番があるが、ジブリ版ではソフィーが農夫の荷車に便乗する際に「中折れ谷に末の妹がいる」という方便を使っていた程度で、本人の存在自体はカットされている。
声優について
オリジナルの日本版では全年齢共通で映画上映当時63歳の倍賞千恵子が演じていたが、英語吹替版では18歳のソフィーを吹き替え版上映時34歳のエミリー・モーティマーが、老婆時を当時76歳のジーン・シモンズ(女優であり、ミュージシャンとは別人である)が別々に演じている。