概要
『不思議の国のアリス』に登場するキャラクター。
三月ウサギ、眠りネズミとともに「狂ったお茶会」の場面に初登場。
三月ウサギとともにチェシャ猫から「気が狂っている」と評される帽子屋は、「帽子屋のように気が狂っている (mad as a hatter) 」という、当時よく知られていた英語の言い回しをもとに創作されたキャラクターである。
当時の現実の帽子屋は、帽子のフェルトの製造過程で使われる水銀(フェルト地を硬くするために当時使われていた)のため水銀中毒になりしばしば本当に気が狂っていた。
「狂った帽子屋」 (The Mad Hatter) とも呼ばれるが、キャロルの文中ではこの名称で呼ばれることはない。
『不思議の国のアリス』の続編『鏡の国のアリス』にも、ハッタ (Hatta) と名を変え、白の王の使者として三月ウサギとともに登場する。
「間を謀り殺そうとしたと思われて以来、マの奴が正しく動いてくれん」と言い、壊れた懐中時計を持つ。
かなり知名度の高いキャラクターであるため、「不思議の国のアリス」を題材にした作品にも多く登場する。
また作品によってはアリスが狂人であるため、帽子屋が常識人ポジに置かれることがある。