ルイス・キャロル作の童話『不思議の国のアリス』及び『鏡の国のアリス』に登場する人物。(厳密には『鏡の国の~』で登場する白の王の従者の帽子屋はHatta)
「帽子屋のように気が狂っている(mad as a hatter)」という英語の慣用句がモデルとなっている。ただし原書の中での彼は単に「帽子屋(hatter)」とのみ呼ばれており、マッドハッター(いかれ帽子屋)というのは上記の慣用句のイメージから生まれた俗称である。
そもそもの慣用句で、なぜ帽子屋がそんな言われようになっているのかというと諸説あり、「毒ヘビに噛まれたかのように気が狂っている(mad as a adder)」というより古い言い回しが転訛したという説や(蛇の神経毒により精神障害を起こすことは現実にあり得る)、昔の帽子屋がフェルトを柔らかくするために水銀をよく使っていたことからの発想とする説などがある(水銀中毒は神経にダメージを与える)。