概要
アリス・プレザンス・リデル(Alice Pleasance Liddell, 1852 - 1934 82歳没)
イギリスの中産階級に生まれた女性。結婚後の名はアリス・ハーグリーヴズ(Alice Hargreaves)。
容姿
一般的にアリスはいかにもヨーロッパ風の金髪碧眼で額を出したロングヘアのイメージが強いが、実際の彼女は黒髪のボブヘアに彫りの深いオリエンタルな顔立ちである。
ルイス・キャロルは三次元のアリスを「イヌのよう」で「鹿のようにおとなしく」「物事の変化に動じない」大変素晴らしい人物であると評価したうえで、小説の挿絵のモデルとしてメアリーという金髪の少女を推している。
但しテニエルはモデルを使わない旨のスタンスであり、ルイス・キャロルは挿絵のアリスに文句を言っていた。
前者のイメージが生まれた最大の理由は『不思議の国のアリス』の挿絵を担当したジョン・テニエルの挿絵と、ディズニー作品でのキャラクターデザインによるもの。
家族
父親ヘンリー・ジョージ・リデルは古典文献学者でクライストチャーチの学寮長を務め、ルイス・キャロルことチャールズ・ドジスンは同校の数学講師であった。
兄が2人(『不思議の国のアリス』に「お兄さんのラテン語の教科書」になんとかという文章がある)姉にロリーナ・リデル、妹にイーディス・リデル、ローダ・リデル、ヴァイレット・リデルがおり、ルイス・キャロルが書いた『不思議の国のアリス』の物語は、このうちの上の3姉妹に即興で聞かせたお話が元に作られた。
キャロル自身は、このアリス達姉妹と共に過ごした一時を「黄金の午後(ゴールデン・アフタヌーン)」と呼んでいた(アリスとキャロルはお二人で当時を「晴れた」と表現しているが、その日は気象庁の記録によれば「曇り時々雨」)。
続柄 | 名前(リデル姓略) | 生没年 | 備考 |
---|---|---|---|
父 | ヘンリー・ジョージ | 1811-1898 | 古典文献学者 |
母 | ロリーナ | 1826-1910 | 旧姓リーヴ(Reeve) |
長兄(長男) | エドワード・ハリー | 1847-1911 | 5歳年上の兄 |
長姉(長女) | ロリーナ・シャーロット | 1849-1930 | 3歳年上の姉 |
次兄(次男) | ジェームズ・アーサー・チャールズ | 1850-1853 | 2歳年上の兄、夭折 |
本人(次女) | アリス・プレザンス | 1852-1934 | |
長妹(三女) | イーディス・メアリー | 1854-1876 | 2歳年下の妹 |
次妹(四女) | ローダ・キャロライン・アン | 1859-1949 | 7歳年下の妹 |
長弟(三男) | アルバート・エドワード・アーサー | 1863-1863 | 11歳年下の弟、夭折 |
三妹(五女) | ヴァイオレット・コンスタンス | 1864-1927 | 12才歳年下の妹 |
次弟(四男) | フレデリック・フランシス | 1865-1950 | 13歳年下の弟 |
三弟(五男) | ライオネル・チャールズ | 1868-1942 | 16歳年下の弟 |
恋愛と結婚
アリスはレオポルド皇太子といい関係になった後、普通の身分違いによる普通の破局を迎えた。
アリスが結婚した時、アリスは皇太子からの贈り物受け取っており、アリスは次男を「レオポルド」、皇太子は娘へ「アリス」と命名している。
レジナルド・ハーグリーヴズと結婚した後、三男へ「キャリル」とキャロルを連想される名前を命名しているがアリスによれば「どこかの小説に出てくる」人名だというが真偽は不明。
夫 | レジナルド・ジャーヴィス・ハーグリーヴス | 地主の息子、治安判事でありクリケット選手 |
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長男 | アラン | 第一次世界大戦で戦死 |
次男 | レオポルド(レックス) | 第一次世界大戦で戦死 |
三男 | キャリル | 父、レジナルドの死後に遺産を相続する |