概要
ルイス・キャロルの児童文学、『不思議の国のアリス』に登場するウサギ。
「気がふれ茶った会」において、いかれ帽子屋、ヤマネ(眠りネズミ)とひたすら茶をすすり続ける。
テニエルの絵では、頭に麦わらが刺さっている。これは当時、「バカ」を指す記号であったらしい。なお『ふしぎの国のアリス』では、「もさもさした毛」が頭頂部に出るという表現である。
「as mad as MARCH HARE」(三月ウサギのようなきちがい)という英語の成句から生まれたキャラクターである。この言い回しは発情したウサギのように落ち着きがない様子の人をたしなめるものなのだが、よく知られているようにウサギは一年中発情しており、別に三月だけそれが過剰になるという事はない。この言い回しについて、マーティン・ガードナーは十七世紀頃まで「as mad as MARSH HARE」(沼地ノウサギのようなきちがい)という言い回しがあり、それが訛った可能性を示唆している。
『鏡の国のアリス』には白の王の従者として、ヘイア「兎は「Hare」であるが、アングロサクソン系の彼はHaigha)」というそっくりさんが出ている。(同一人物なのかは議論があるが、アリスが初対面のような反応だったので、一種のスターシステムのようなものかもしれない)