概要
砂糖の原料として栽培され、世界的にはブラジル、インド、中国南部が主な産地。現在の日本では沖縄県、奄美大島などで栽培されている。十分な日照が必要な植物であるため南方向きの作物だが、九州や四国の一部地域でも栽培されている。
竹のように見える茎の中に糖分を豊富に含んだ髄があり、汁を絞って飲んだり砂糖を精製したりする他、食用にもされる。搾りかす(バガス)は製紙用にも利用される。
また、サトウキビ由来のアルコールはラム酒や黒糖焼酎のほか、精糖後の糖蜜(モラセス)から燃料などに用いられるバイオエタノールを作ることがある。
歴史
原産はインドとされており、ペルシャのダイレイオス一世が西アジアへサトウキビを持ち帰り、国家機密として密造し、輸出品として周辺諸国へ売り捌いたのが、西洋への伝播に繋がった。本格的な砂糖の輸出入は、10世紀末から十字軍遠征時代になって確立され、大航海時代になって中南米進出後の侵略で得た土地に、大量生産する事で製糖産業を確立させた。