「博識学会の学士が人形と区別するためとか言って、『ヘルタ・プライム』なんて凡庸で低俗な肩書きを加えようとしてたんだけど、どっちも私なのに区別する必要なんてある?」
「それで、しょうがないから提案してあげたの──そんな書かれ方をされるくらいなら『マダム・ヘルタ』を自称する、そっちのほうがマシって。どう、直感的かつ簡潔でわかりやすいでしょ?」
概要
尊貴なる「天才クラブ」#83。人類で、女性で、若く、美しく、そして可愛い。
噂によると、彼女は銀河の辺境でひっそりと暮らしており、そこから離れることは滅多にないという。
そんな彼女が今回姿を現したのは、おそらく──自ら対処しなければならない問題が起きたからだろう。
プロフィール
人物
自身の名を冠する宇宙ステーション「ヘルタ」の真の主人。天才クラブのメンバーにして、「知恵」の使令の1人。
普段は人前に姿を見せず、ステーション内の各地に配置されている自身の幼少期の姿を模した人形を遠隔操作している。
可憐な姿なれど気高く傲慢。極めて我儘な性格破綻者。自分が興味を持ったことしかやらず、一旦興味を失えばすぐに離れてしまう。
自身を「100万年に1人の天才」と豪語し、自らの姿似に囲まれる事を最高と語る生粋のナルシストだが、その自負に見合う比類なき頭脳と果てなき探求への野心を備えた鬼才の持ち主。
自らの使令にも無関心な「知恵」の星神ヌースから複数回の謁見を得ている異例も、その特別性を裏付けている。
前琥珀紀の幼少期にはパティヴィアの残したソリトン波の難題とスパークスモデル予想を解決。青年期にはシグマ粒子の変換方法を発見し、壮年期にはヘルタシークエンスを提唱。
老年期に自筆論文で発表した若返りを己が身で実践し、その後も虚数の謎を解き明かし虚数崩壊兵器を持ち合わせ、星核を封印する方法を確立するなど、数えきれない業績を残した。そうした研究の過程で宇宙の星々を渡り歩き、偶々居合わせた星々の内19を滅亡の危機から救っているという。
現在も数多の研究を並行して進めており、最近では発明したてな模擬宇宙の改良を模索中。立場相応に外部と関わる機会も多く、カンパニーと提携したり、仙舟の巡狩を手助けしたり、星穹列車から奇物を仕入れたり、ガーデンと数度小競り合いを起こしたりと、心底面倒くさがりつつも各地との交流を続けている。
宇宙ステーションも彼女にとっては多数ある「倉庫」のうちの一つでしかなく、運営(とついでに自身が行った研究で生まれた費用の管理)をアスターに丸投げし、反物質レギオンの魔獣達に建物が壊された時も無干渉だった。一方、意図的な挑発をしてきた銀狼に対しては手痛い報復をかます等、自分を舐めた相手には必ずお返しする主義でもある。
他の天才クラブメンバーの例に漏れず研究に没頭する一匹狼だが、コレでも昔よりは幾分親しみやすくなっているらしく、必ずしも研究にしか興味が無いタイプではない。後輩のスティーブンには比較的優しい態度だったり、チャドウィックの知性と研究に深い敬意を示したりと情がある部分も見せている。また、実験の進展と他者の命を天秤にかけることになれば、その場で諦めても次がある実験より一度失えば二度と戻らない人命を優先する程度には人間の倫理観を残している。
作中ではずっと人形ごしで長らく実体を見せなかったが、星穹列車が「未知の新天地」へ向かう報を聞くと、何を思ったかその姿を現し、物語に大きく関わり始める。
能力と戦術
チーム全体の攻撃に応じて累算される「解読」を機を見て消費し、極大の威力を叩きこむ全体アタッカー。この性質上、広く浅い攻撃が常の知恵キャラ内では、比較的強敵の相手も得意としている。
軌跡
- 通常攻撃「これでわかった?」
はいはい。
指定した敵単体に鍵の幻像を振るい、攻撃力50〜100%分の氷属性ダメージを与える。
- 戦闘スキル「視野が狭いよ」
あはは!新世界への扉!
あはは!思考を広げないと!
鍵を捻って拡大する万華鏡のような力場を放ち、
- 指定した敵単体へ1回
- その敵と左右に隣接した敵へ更に1回
- 最後に敵全体へ1回
それぞれ攻撃力35〜75%分の氷属性ダメージを与える。
計3ヒットとなる指定ターゲットには、攻撃時に「解読」を1層付与する。
- 必殺技「魔法だって言ったでしょ」
好奇心は危険なものだよ。
謎はたくさんあっても、答えは…ないんだから。
数多の鏡に移るマダム・ヘルタが、敵全体に攻撃力100〜200%分の氷属性ダメージを与えるビームを放つ。
攻撃前にマダム・ヘルタの攻撃力を40〜80%アップする(3ターン継続)他、敵それぞれが持つ「解読」の層数を並び替え、精鋭エネミー以上の敵にはより多い層数を優先的に転移させる。
必殺技による攻撃後、マダム・ヘルタは即座に再行動し「第六感」を1層獲得。「第六感」は特定層保有でき、1つでもある場合戦闘スキルが「大胆なアイデア」に強化される。
- 強化戦闘スキル「大胆なアイデア」
未知を見通す瞬間に、夢中になっちゃえ。
空域を築いた塁壁、崩れちゃえ。
「第六感」を1層消費し、通常スキルの単体→拡散→全体という3段に加え、更に敵全体へ攻撃力20〜40%分+天賦倍率の氷属性ダメージを与える計4段の攻撃を繰り出す。
指定した敵には通常スキルと同じ要領で「解読」を特定層付与するが、下記天賦により大ダメージと引き換えにリセットされる。
- 天賦「私がもらうね」
敵と戦闘に入った時、各ウェーブ開始時、ランダムな敵1体に「解読」を25層数付与する。精鋭エネミー以上の敵がいた場合、そちらへ優先的に付与される。
敵一体に付与できる「解読」の上限は最大42層まで。
強化戦闘スキルのメインターゲットに「解読」がある時、その敵への強化戦闘スキルのダメージが1層につき4〜8%、他のターゲットには2〜4%アップする。パーティ内にマダム・ヘルタ含む「知恵」キャラクターが2名以上いる時、この強化は2倍になる。
強化戦闘スキルを発動した後、メインターゲットの「解読」のみ1層にリセットされる。
これ以外の要因で敵が離脱したり倒された場合、付与していた「解読」はランダムな別の敵に転移・加算され、精鋭エネミー以上の敵へ優先的に転移する。
この仕様により、雑魚に散っている少数の「解読」を強敵に集め、急速に貯める事が可能。
- 秘技「面白いの見せてよ」
ほら、これが天才。
秘技を使用した後、次の戦闘開始時、マダム・ヘルタの攻撃力が60%アップする。2ターン継続。
またマップ内に未回収な「普通の戦利品」が残っている場合、その位置を最大で3箇所地図にマークする。
模擬宇宙または階差宇宙で秘技を使用して戦闘に入った際、各ウェーブ開始時、通常エネミーなら最大HPの99%、精鋭エネミー以上なら最大HPの30%を減らす確定ダメージをそれぞれ与える。
追加能力
「冷たい真実」 | 味方が攻撃を行う時、攻撃が命中する敵に「解読」を1層付与する。攻撃を行った後、その回の攻撃で命中した敵1体につき、マダム・ヘルタはEPを固定で3回復する。カウントされる敵は最大5体まで。強化戦闘スキルを発動する時、メインターゲットの「解読」が上限に達している場合、マダム・ヘルタの与ダメージがその回の攻撃が終了するまで+50% |
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「境界からの便り」 | 戦闘に入る時、パーティに「知恵」の運命を歩むキャラが2名以上いる場合、以下の効果が発動される。
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「飢えた地景」 | 戦闘中敵に「解読」が1層付与されるたび、マダム・ヘルタは「答え」を1層獲得、最大で99層累積できる。必殺技を発動する時、「答え」1層につき、その回の必殺技のダメージ倍率+1% |
星魂
①「群星が降る夜」 | 強化戦闘スキルで「解読」の層数を計算する時、スキルのメインターゲットおよび隣接する敵の中で、最も「解読」の層数が多い敵1体の層数50%分を計算に加える。強化戦闘スキルを発動して「解読」をリセットした時、「解読」の層数は15層にリセットされる。 |
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②「鍵穴を吹き抜ける風」 | マダム・ヘルタが戦闘に入る、または必殺技を発動した後、追加で「第六感」を1層獲得する。強化戦闘スキルを発動した後、マダム・ヘルタの次の行動順が35%早まる。 |
③「真夏の扉の向こう」 | 戦闘スキルのLv.+2、最大Lv.15まで。通常攻撃のLv.+1、最大Lv.10まで。 |
④「十六本目の鍵」 | パーティ内の「知恵」の運命を歩むキャラクターの速度+12% |
⑤「真実は良薬のように苦い」 | 必殺技のLv.+2、最大Lv.15まで。天賦のLv.+2、最大Lv.15まで。 |
⑥「答えは誘惑のように甘い」 | マダム・ヘルタの氷属性耐性貫通+20% 。また、必殺技のダメージ倍率がフィールド上の敵の数に応じてアップする。
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装備・編成について
敵が攻撃を受ける範囲や回数が多ければ多い程、「解読」も溜まりやすく、リセット後に即他の敵へ火力を出しやすくなる。
天賦の関係上、他の知恵キャラも要求される為、高頻度の範囲追加攻撃を持つジェイドや人形ヘルタ辺りが相方として最適。
余談
使令の実装
「正式な使令」であることが明言されているキャラがプレイアブルとなるのは今回が初(黄泉は非正式、サンデーは単体では行使不可能、仙舟の将軍や十の石心等は疑似的なもの)で、早くもその性能に期待が集まっていた。
各国での表記一覧と反応
言語 | 名前/発音 |
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中国/台湾 | 大黑塔(ダヘイタ) |
日本語 | マダム・ヘルタ |
韓国語 | 더 헤르타(ト・ヘルタ) |
英語 | The Herta(ザ・ヘルタ) |
オランダ語 | Große Herta(グローセ・ヘルタ) |
スペイン語 | Sra Herta(セニョーラ・ヘルタ) |
フランス語 | La Grande Herta(ラグランド・ヘルタ) |
ポルトガル語 | A Herta(ア・ヘルタ) |
ロシア語 | Великая Герта(ヴィリーカヤ・ヘルタ) |
タイ語 | ท่าน Herta(タン・ヘルタ) |
ベトナム語 | Đại Herta(ダイ・ヘルタ) |
マダムと付くのは日本語版だけで、中国語では「大ヘルタ」、英語圏では「Theヘルタ」と、国によって違っている。反応も日本では「The(ザ)の方ががかっこいい」と好評だったのに対し、英語圏では「Theはつまらない、マダムのほうがいい!」という意見が多く、国によって感性や賛否が分かれている。
日本人にとってTheは特定の単語の響きを良くする際によく付けられる単語だが、英語圏の人にとってTheは特定のものに冠詞としてよく使われる、普遍的なものという側面が強いのもあるだろう。
不器用な天才
これまでに数々の偉業を成し遂げた天才ヘルタだが、実は手先が器用ではないことが作中で語られている。
そして公式ショートアニメでは、とんでもない料理下手というこれまたコッテコテの萌え属性を披露した。どのくらいかと言われると
- クリームを作る際、泡立ての長さに腕が耐えかね、奇物「超覇王コマ」を使用した直後、誤作動を起こし大爆発
- チーズクリーム作りに奇物「時空のプリズム」が混入し大爆発
- 生地を作っていたらミニヘルタが一人足りず、電子レンジが大爆発
- 奇物が混ざってできるその過程は異物混入ならぬ、奇物混入と言うべき凄まじき光景である
- 紆余曲折あってできたものは焦げた…何?
オマケにその出来上がった(?)写真を見たルアン・メェイがヘルタから感じ取れた香りを一言
「焦げた臭い」
と言い切ってしまうほど。それでも、本人曰く
「天才からすれば失敗ほど貴重なものはない」
と語るが…キッチン一個まるまるブッ飛ばすのは果たして失敗と言えるのだろうか…。ちなみに、爆発を受ける際、部屋の外に退避している構図が姫子と同じ。また、このショートアニメ自体がタイトル間に空白があるという迫真さ。
ちなみに、そんな一方のルアンは購入するタイプのお菓子好き。ただしお菓子のレシピ本を購入し、味の注釈を書き入れる程度にはお菓子作りも出来るようだ。
関連動画
- 光円錐
- キャストインタビュー