概要
博識学会とは、『崩壊:スターレイル』の世界において宇宙全体に跨って存在する汎銀河学術研究組織であり、「知恵」のヌースの追従派閥の一つ。
各分野の頂点に君臨する一匹狼の少数精鋭「天才クラブ」とは対照的に、クラブの天才には及ばなかった数多の秀才と凡人によって構成されている。個人の限界を超えるために織りなした相互運用可能な学術ネットワークは光年規模の円滑な知識伝達・議論交流を可能にし、宇宙の技術基盤を引き上げている。
学術組織として
天才クラブの面々の殆どは交流を好まない。そのため、メンバーがどれほど偉大な発見をしようと知識が伝わることは無く、基本的に世間は何も知らないままである。
しかし、博識学会の学者達は知識が一握りの人間に独占されることを良しとせず、知識は金銭のように流動するべきであると考えている。学会は開かれた学びと議論の場を提供し、「凡人」の知恵を育み、高度な集合知を形成した。
また、数えきれないほどの先人が築き上げた知識の山は学会のネットワークにより適切に分類され、繋ぎ合わされて流通する。
知識は流通することで奇跡を生む、その奇跡の代表例こそが、後述の天才クラブ#56イリアスサラスの発明、万能言語翻訳装置の「共感覚ビーコン」と、光年単位のリアルタイム通信を可能にする「超距離センシング」の再現である。
商業組織として
「交流と共有」の理念の下に知識に商品としての値札を付け、外部と取引している。その在り方は単なる研究組織というより商業団体に近い。これは経済モデルにおける効率最大化を取り入れたもので、学会の知識流通の円滑化を実現している。
学会は「学派」を基本単位として、それぞれが独立した採算性を取っている。
スポンサー・協力派閥
スターピースカンパニー・技術開発部
博識学会のスポンサーであり、生命線であり、共生するパートナー。
カンパニー技術開発部は学会に対して資金・コネクションはもちろん様々な面で手厚い援助を行い、見返りに学術協力を取り付けている。
このため学会はカンパニーに従属する立ち位置にあり、カンパニーが自身にとって都合の悪い研究をひねり潰す事もある。(クリフォトの神話を揺るがす研究など)
第二次豊穣戦争時に博学士軍団を派遣し、仙舟王殿を包囲していた「豊穣」の使令『倏忽』の撃退に協力した。
以来協定が両派閥の間に結ばれ、豊穣の民の侵略を受けた世界を協力して修復している。
階級と所属キャラ
リーダー
アポリ | 博識学会の実質支配者であり、スターピースカンパニー技術開発部の責任者。 |
有名な学派一覧
通感学派
言語学・思想学などコミュニケーションに関わる分野に明るい学派であり、言語と距離の壁を取り払って種族間に思考の架け橋を作ることに尽力している。
その最終的な成果が先に述べた共感覚ビーコンと超距離センシング技術の再現である。
かつて通感学派はカンパニーの命令の下に、古い遺稿から幻の発明の復元に応用できそうな技術の全てをかき集めた。数えきれない試行錯誤の果てに数多の凡人の知恵の集積は星の如く輝く天才の領域に踏み込み、星間大交流時代の礎を築きあげることとなった。「博識学会の共感覚ビーコン」はかつての天才の単なる模倣ではなく、学会の理念の証明なのである。
その後も学派は超距離センシングの復元に成功し、学会の名声を高めた。この2つの知的財産権は通感学派に帰属し、カンパニーは毎年巨額の特許使用料を学派に対して支払っており、一国に匹敵する莫大な富を有している。
星空生態学派
虚空歌鯨やブライトクラゲといった宇宙生物の研究を主とする学派。宇宙をより大きな生態系の観察対象として捉えている。
その起源は「天彗星ウォール」の発見まで遡り、その壁が「存護」のクリフォトによる古代遺物であると証明したことで歓喜したカンパニーから多額の資金援助を受け、学派として独立するようになった。
所属者 | 説明 |
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グラークス | 博識学会の教授だったが、時計屋にピノコニー独立の手助けを頼まれ辞職。後にカタルス家の当主となった。 |
スタンド・カデル | 首席学士。パティヴィアのアシスタントを務めた。 |
燭炭学派
学会の印刷部門としての役割を持つ。研究には専念せず製本や文献のアーカイブ化を行っている学派であり、学会の知識流通の理念を体現する存在と言える。
多数のライター、スクリプター、タイピスト、プログラマー、書籍制作者などで構成されている。
また歴史を捏造する「虚構歴史学者」と対立しており、何度も命を狙われている。
所属者 | 説明 |
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コール・ハッサン | 『学派戦争全史』の著者。 |
オーバーンハイム | 書籍執筆者 |
クリオ | トッド・ライオットの弟子。ヘルタが著者を務める書籍の編集者。 |
ネルソン | ピノコニーの歴史を記録するアーキビスト。 |
フィメンカ | 「璧羽」に登場するスクライブ。失われつつあった古代文献を複写し保存した。 |
武装考古学派
星間探索と考古学に情熱を燃やし、人が近寄らない惑星に飛んでは危険な遺跡を探索する学派。
徹底的に武装した姿で文明の史跡へと乗り込み、爆薬で通路を破壊しトラップを潜り抜け、貴重な古文書や書類を掘り上げては船に積み込んで颯爽と星を後にする。
学者というより冒険者に近く、傭兵扱いされることも。
所属者 | 説明 |
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アレン・ドレイク・ワンアーム・ジョーンズ | 主席学士 |
ホセ・ラサロ | 宇宙ステーション「ヘルタ」に勤務していた無類の天才であり、元ナナシビト。ステーションの看板商品「カリパ」を発明した。 |
イディア | 男性学士。モンスターの襲撃に遭い、偶然通りかかったブートヒルによって助けられた。 |
量子歴史学派
元祖心理歴史学派の破綻から生まれた新しい学派。
歴史の中に隠された変化のパターンを見つけて未来を予測することを本来の目的としているが、今や難解な「算法」で運命を占う魔術師の集団と化している。悪い意味で有名な学派。
その他学派と所属者
凡人院
学会で最も優れた頭脳が集まっていると言われている。権威に驕り高ぶり、学派間の関係が硬直化した学派戦争時代に設立された。
学派から追放された、もしくは無所属の学士達が起源で、分野を超えた円滑な知識交流が特徴である。
所属者 | 説明 |
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Dr.レイシオ | 本名ベリタス・レイシオ。カンパニーの技術顧問であり、博識学会の希望の星。「真理の医者」を自称し、人々の愚鈍を治すことに努めている。 |
星間エネルギー学派
虚数の河を飲み干し、無限の黄金を錬成することを目標とする学派。学派戦争に勝利する。
星間エネルギー戦争に関与している(詳細は不明)
完全進化学派
遺伝子を組み合わせ、新人類を作り出すことを目標とする学派。「生命の知恵」について最も踏み込んだ研究を行っており、そのためなら他者をモルモットにすることも厭わない。その非人道的行為は「純粋造物学派」から「頭のおかしい連中」と嫌悪されるほどであった。
学派戦争時代、セプターを使い完全な学者を誕生させるべく多くの人間をモルモットにしたが「反有機ウイルス」により瓦解。学派の研究資格は剥奪された。
所属者 | 説明 |
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トゥクルク | 主に歩離人の「紅月」を研究していた学士。「人工心臓プロジェクト」と呼ばれる「紅月」を人間に移植するという狂気の実験を行っていた。しかし退学処分となった。 |
クローチ・オムノ | 学士。トゥクルクを意思を継ぎ、進化した学者の作製を試みたが「反有機ウイルス」により崩壊。組織が瓦解することになった。 |
関連人物 | 説明 |
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R3104 | 「人工心臓プロジェクト」のモルモット。 |
U1048 | 「人工心臓プロジェクト」のモルモット。 |
F0078 | クローチの実験のモルモット。140回以上の転生実験を繰り返され、最後はクローチの声を聞きながら息絶えた。 |
F10078 | クローチの実験のモルモット。「皇帝」の意識を通じて「反有機ウイルス」に感染。学派壊滅のきっかけをつくった。 |
純粋造物学派
運命を解析し「大統一方程式」と呼ばれる万物の分解と再構築を成そうとする学派。
琥珀の王にもなり得るとも言われ「天国」と比喩されたが学派戦争に敗退。花火のように姿を消した。
所属者 | 説明 |
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アルビラド | 知恵の行人であり、運命をコピーする「印刷計画」の実行者。実験は失敗し学会から追放されるも、晩年に「人工奇物」を発明した。女性。 |
クリスティラ | 学士。学派の研究精神に疑問を呈していた。人材不足を打破するべく、凡人院とコンタクトを取ろうとした。 |
アモンド | 学士。 |
クリストフ | 学士。 |
相対認知学派
宇宙の未来の予測を目標とする学派。学派戦争に敗退。
所属者 | 説明 |
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イグライ | ??? |
所属学派不明者
名前 | 説明 |
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パティヴィア・アドラ・サマーヴィル | 学会で最も有名な学者の1人。「ソリトンアルゴリズム」を提起した。 |
デュロワ士爵 | スウォームも含めた天外の虫について記した書籍『諸界異虫記』の著者。おそらく星空生態学派所属 |
トッド・ライオット | 仙舟の歴史を研究する学者。燭炭学派の可能性が高い。 |
ドゥイト | 奇物「超覇王コマ」に登場する博士。構造力学の専門家。 |
コーライ | 奇物「塵と化す」に登場する博士。植物学の専門家。 |
ハリソン | 「折り紙大学」に登場する老いた名誉留学生。かつて博識学会に勤務していた。クロックトリックで全ての会話を聞き終えるとアチーブメント『39』を獲得できる。 |
ロアン | 「億泡」石灰化に登場する傭兵。武装考古学派の教授と共に「白い遺跡」を探索していたが、教授の命令に背き石灰化を感染させてしまう。その後の消息は不明。武装考古学派は傭兵と比喩されるため、ロアン自身も武装考古学派の可能性が高い。 |
ビクトル | ブートヒルを追跡する学者。共感覚ビーコンを使用することから通感学派の可能性が高い。 |
余談
- グラークスはフクロウの頭と人間の腕を持つ。外見の詳細は「夢境パスポート」の「夢の中の群星」のステッカーで確認可能。
- グラークスの由来はギリシャ語のフクロウを意味するグラウクス(γλαύξ)から来ていると思われる。