「謎の人物が様々な世界に足を踏み入れ、そして去っていく」
「ナナシビトは2種類に分かれる。一方は未知の神秘を楽しむ者、もう一方は計画的に宇宙を開拓する者。」
概要
『崩壊:スターレイル』に登場する人々。「開拓」の星神アキヴィリの配下に属す派閥。
開拓の運命を歩む世界の探索者たちの総称であり、星穹列車もその枠に含まれる。逆に列車に属さないナナシビトも少なくない。
元々は最初の列車の乗員たちが自らを指した、狭い範囲の肩書であったが、彼らの逸話が宇宙に広まるにつれ「開拓」の名声は高まり今の範囲まで定義が拡大したと考えられる。
アキヴィリが殞落し、星穹列車が長らく姿を消していた今では、もっぱら未知の世界の旅人という意味で使われている。
開拓クエストだけを見るとナナシビトは「英雄」と錯覚されがちだが、オスワルドのように目的の為なら手段を選ばず他の運命に転向した者もいるため、必ずしも「善」とは限らない。
広大な宇宙を漫遊するナナシビトは孤高になりやすく、来訪先の世情・姿勢によっては外敵扱いされ争いになる事も茶飯事なので、栄光ある名誉を掴めた者もいれば、より悲惨な末路を辿った者もいる。
歴史上のナナシビトたち
古来よりナナシビトの代表格として知られた勢力。本作の主人公たちが乗っている。
ナナシビト自体が殆どいなくなった現在において、突如甦った過去の伝説は宇宙中の注目を集めている。
スターピースカンパニー市場開拓部の主務。かつてはナナシビトであった。
P47の役級に座し、多くの世界をカンパニーの信用ポイントシステムに加入させた。
仙舟同盟で語り継がれる英雄たち「雲上の五騎士」のうちの一人。
狐族の女性であり、仙舟の戦闘機「星槎」の同盟随一の繰り手でありながら恐ろしく不運体質であった。
かつてはナナシビトであり、数多の世界を探検していた。
- ラグウォーク・シャール・ミハイル
ピノコニーの創設者で、「時計屋」の二つ名で呼ばれる。
彼の遺産を追い求める人々にとっては「夢の象徴」となっている。
- ティエルナン
ピノコニーの開拓クエストに登場したナナシビト。ピノコニー独立を助けた英雄。幾度の戦争後、消息を絶つ。その生涯の終わりに、黄泉と出会い、この世を去る際に遺品を託された。罪の渇き手としての彼の魂は、彼が自らの死を悟るまで虚無周辺の海辺に留まっていたが、その後、黄泉によって虚無から導かれ、その遺志を託された。パムとは旧知の仲である。
- ラザリナ・ジェーン・エスデラ
ラザリナは若い学者で、星穹列車に乗っていた元調査官だった。
ミハイル、ラザリナ、ティエルナンはピノコニー独立を助けた英雄であるが彼らの名を知る者は少ない。独立後、彼らは星穹列車を離れピノコニーに残った。パムとは旧知の仲である。
- フリバス
遺物「死水に潜る先駆者」に登場するティロ出身のナナシビト。アキヴィリよりも深く遠い道・IXを歩もうとした。黄泉とも知り合っている。そしてついにIXに辿り着くが、今までの記憶を追体験したまま自己消滅した。
- コリン
ピノコニーのキャラクターでドリームボーダーにいる宇宙の行商人。「冒険クエスト・クロックトリック:コリン」をクリアするとドリームリーフにも出現する。
- サン-3000
「銀海の先駆者」「航路標識」と呼ばれるナビゲータでオムニック。明るく気まま、そして負けず嫌いな性格で、車両にはいつも彼女の豪快で機械的な笑い声が響いていた。
船路の果てに着いた浮黎の「善見天」はその倒影に「神秘」の顕現を見たと公言している。最後、全身の機械が完全に壊れ、部品の交換もできなくなると、サン-3000は「大開拓時代」への期待を抱いたまま、ナビゲーターを引退した。
- カピ・ババ
「長夜を往く者」「三つ目」と呼ばれるナビゲータで齧歯目カピバラ科。航路を見抜く「天眼」は幾度なく虫の潮の接近を避け、星穹列車を安全に導いた。
星空地理学の学者であり、大抵のカピバラ科生物の言語を翻訳できる。カピ・ババの協力のもと星軌航路図を改訂した星穹列車は、メンテナンスを続けながら今に至るまで使用されている。役目を終えた後はナビゲーターを退き、栄光ある帰還を遂げた。
- ドリコ
「夜明けのダンサー」「結晶」と呼ばれるナビゲータでティヤフ出身の音楽家。
新しい詩編を書くために、自ら列車に乗り込んだ。ドリコの水晶のように澄んだ優雅な歌声は人々に愛され、かのアキヴィリでさえ列車に戻った際、足を止めてそれに聞き入った。
「開拓」の殞落と同じくして結晶化異常が発生。3日間休むことなく歌い続けた後、彼女はナビゲーターの肩書を他の者に譲り、自分は永遠に星空の下に留まることになった。
- グラハム
「光を追う赤子」「若者」と呼ばれており、17歳でナビゲータになった。来るもの拒まず、去るのも追わない性格だったという。
彼は誰の力も借りずに、進んで見知らぬ世界に助けの手を差し伸べた。そして、多くの人々が感化され、新たなナナシビトとなった。グラハムは星穹列車に生涯を捧げ、最期は自身のアームチェアに座ったまま永遠の眠りについた。その後まもなくして、星穹列車の物語は音もなく影を潜め、銀河の中に姿を消したのである。
- オークリー
「四海のメッセンジャー」「ガンマン」と呼ばれるナビゲーターで、務めた期間は約6ヶ月と2日、歴代ナナシビトで最も短い就任期間という。
元はスターピースカンパニーの賞金稼ぎ。前任のナビゲーターと乗客が異常現象によって消息を絶ったため、車掌に頼まれ臨時ナビゲーターを務めることになった。
何度も単独で凶暴な星獣を追い払い、失踪した人々を探すため新たな人員の招集に尽力し、やがて十分な数の乗客を集め終わると、ひっそりと列車を降りた。
- ボブ
「気ままな旅人」「ボサ頭」と呼ばれており、かつてカンパニーから指名手配されていた犯罪組織「タランチュラ」の一員。当初身分を偽って列車の護衛になったのだが、後に正体を見破られ、次のナビゲーターに指名された。
背が高く異性に人気があったが、いつもだらけた態度を取っていた。趣味は寝ること、カンパニーの娯楽番組を観ること、そして未知なる世界を開拓すること。本人が言うにはケイ素生物は嫌いとのことだが、戦乱の時期、友好的な機械生命体を列車に招き入れたことがある。
ナビゲーターを務めていた時期、多くの人が答えのない疑問を抱いて乗車してきたが、下車する頃には全員的確な回答を得ることができたという。一説によると、彼は後に発表された『ボサ頭探偵』のキャラクターのモデルになったらしい。ボブはよく列車の仲間たちと引退後の暮らしについて語り合っていたが、とある防衛線で栄光ある最期を遂げた。
- ファルケン・アムンゼン
「明星の標」「明星」と呼ばれたナビゲーターで星穹列車の希望だった。万界の癌発生後、星穹列車はかつての栄光を取り戻し、乗員は一時数百名にも達したという。
「開拓」の殞落後に去っていった他のナナシビトを探し続け、多くの英雄たちと共に遮断されたレールを再び切り開いた。途中停車した世界では、ファルケンに感化され、自ら「開拓」の道に加わり、新世代のナナシビトとなった者もいる。だが惜しいことに、ファルケン本人は旅が始まってすぐに命を落としている。
- シケン
「時の歩哨」「スターゲイザー」と呼ばれたナビゲーターで、謎に包まれている。なぜなら、その歴史は過去に何度も虚構歴史学者によって改竄されているからだ。
アキヴィリの殞落とナヌークの誕生という過酷を経験しても責務を投げ出さなかった。そしてその直後に訪れたのが、ファルケンの英雄時代である。
その時、星穹列車の乗員は一時2人だけになったこともあるという。シケンはナビゲーターを辞任した後、星穹列車を離れた。それと時期を同じくして宇宙に現れ始めたのが、「厄災前衛」の影である。
- ホセ・ラサロ
かつて宇宙ステーション「ヘルタ」に所属する地理課のスタッフで、特殊現像法やスーパーニッケル部品を発明した。現在は現博識学会-武装考古学派隊員に所属している
ヴェルトと共に故郷を離れ、列車に身を置いた神の鍵。理由は不明だが丹恒加入前に下車しており、改造したシャラップとパーティ車両を残している。
- 岩明
仙舟「羅浮」の司辰宮に勤務する商会接渡使。御空の部下で停雲のライバル。彼も一時期ナナシビトだった模様。
ある宝箱を開け辛い位置におり、隠しクエスト「岩明の後ろの戦利品」まである。
- エルヴィン・ヘスラー
最初にウーウーボの宿主となったナナシビト。悲惨な末路が多い星霊との融合の中で、平和的な共生を果たした人物。
- マギ
琥珀期2150年頃のナナシビト。星穹列車内の冒険クエスト・ナナシビト宛の荷物に登場する。
- ある名画家
奇物「ビーコン着色剤」の発明者。
無人の星域に取り残されるという事故に遭った不運なナナシビト。白色矮星の欠片を使ってビーコン着色剤を発明し、星間救助の歴史に名を刻んだ。
- ある探検家(虫歯星系模型)
虫歯星系に訪れたナナシビト。惑星が歯の形になっていることに驚いた。
- とあるナナシビト(分裂鳩時計)
分裂鳩時計を集めていたが、虫の潮に呑み込まれた。
- とあるナナシビト(階段の上のクラゲ)
クラゲに接触し彼は狂ったように、クラゲは脳の認識領域を覚醒させてくれると言った。それは凡人には想像し難い広い新天地であると。