CV:石田彰
概要
別名「啓示の鍵」とも呼ばれ、天命主教オットー・アポカリプスが長年自分のメイン武装として使い続けていた代物。
人工知能「プロメテウス0号」が搭載された自我のある神の鍵で、他に意志を持つのは定格出力で使用者の分身となる渡世の羽ぐらい。
本来の外見は金色の立方体だが、使用者であるオットーが滅んだ後の後日談から、彼が用意していたスペアボディの一つを己の体にすることで活動を始めた。
性能
前文明の理の律者の律者コアを用いて作られたが故、膨大な知識が貯蔵されており、記録されているものなら兵器からワイン(この人のためかも)まで、たいていのものは構築できる。
生きている理の律者本人と比べると、手数と安定性では優れているが、火力と発展性では劣っている模様。
- 擬似神の鍵
他の神の鍵の構築を行う、彼流の第零定格出力にあたる技。
複数の複製が可能という割とチートな主力技だが、構築した神の神は擬似○○と呼ばれ、「第零定格出力の使用ができない」「本家よりも出力が低い」という本家より劣った模造品となっている。
劇中で構築したのは
・擬似黒淵白花
・擬似天火聖裁/擬似天火大剣
・擬似渡世の羽
・擬似軒轅剣
・擬似制約の十字架
の5つ。
第零定格出力が使えないとはいえどれも強力だが、それ以外は完全にコピー出来ているが故、個々が元々持つ使用時のリスクも背負わなければならない(擬似黒淵白花の生命力消費や、自分ごと燃やす擬似天火大剣など)。
- 煙雨天華
擬似神の鍵の派生技。擬似天火聖裁を大量に複製し一斉射撃して弾幕を張る。
- 虚空萬蔵
保存されている知識や事象を精神世界で図書館として閲覧することができる。
しかし保存されている情報が膨大すぎて目当ての知識を見つけるのは難しい上に、発動中は虚空万象の意志が使用者の身体を乗っ取ろうとするので疲れる。
- 領域
オットーが十七章で使用。領域の中では黄金の光が流れ、変化し、様々な景色を映し出す。領域の中は外の世界と徹底的に隔離される。
劫種
カロスタンでの戦いでオットーが召還した柱。火を追う十三英傑第六位の千劫に関する話において詳細は不明だが劫種について言及されている。
ただ当時のオットーの状態を考えると虚空万象の力ではない可能性もある。
人物
使用者オットーの脳と500年間繋がり続けたせいで影響され、雰囲気や声が瓜二つになってしまった。これは彼が嫌いだった本機にとって非常に不本意なことであり、物真似・コピー呼ばわりされると怒る。
製作時に刻まれた命令である「崩壊の駆逐」を使命とし、そのためには手段を選ばず、崩壊の駆逐が目的なので人類に損害がでてもあまり気にしない。その危険性から開発者の他の発明品同様バックドアが設けられていた。
この「手段は選ばない」価値観だけは元々共通していた事も、余計にシンクロを加速させたと言えよう。
とは言えあくまで似ているだけなので、オットー本人の思考を完全に理解することはできない。オットーを詳しく知らない者から見ても違いは分からないが、逆に詳しく知る者には上っ面だけの別人だとすぐにわかる。妹機からすると自意識過剰らしい。
一応、自分の使命は果たすがオットーのように自分の欲に従いたいという欲求は元々あり、それが一応叶った後の続編では、ある列車の会議用車両を勝手にパーティー用車両に改装したり、バーテンダーロボの波乱万丈な物語を考えたりと、お茶目なところもある模様。
劇中の動向
前文明
火を追う十三英傑第五位のヴィルヴィが開発に着手するが開発は難航し、完成は前文明の滅亡直前になった。
本編前
現文明になってから虚空万象は人の身体を奪って行動しており、アポカリプス家の初代がアジアで発掘し、その後秘宝として代々受け継がれていた。
そして500年前、カレン・カスラナの父を蘇らせようとオットーが持ち出し、彼の身体も奪おうとしたが、これが長年に及ぶ虚空万象の悲劇の始まりだった。
オットーの精神があまりに強靭(もとい狂人)だったせいで身体を奪えなかったどころか、以降逆にずっと束縛されて使い倒されることになってしまう。
アポカリプスはこう語った
世界の再構築を宣言し、自分を止めようとする者たちを待ち構えるオットーとともに彼の過去を振り返っていた。
その後、オットーが自分の目的を果たしに虚数の樹にたどり着いたときにポイ捨てされた。
その後虚数空間からなんとか帰還し、漸く解放されたことで崩壊を倒すため行動できるようになった。
後崩壊書第一部
第一部の8年後でオットーのスペアボディを使って本格的に行動を開始する。
崩壊エネルギーを月に封印するという形での大崩壊の結末に満足できず、すべての崩壊エネルギーをなくして崩壊を完全に根絶しようと考えた。
というのも、その時地球の近くには、星々の崩壊エネルギーを狙う「天上の人」が外宇宙から飛来しており、地球に侵攻しようとしていた為。
前線指揮官ルケニと接触した彼は、月の崩壊エネルギーを提供する事と引き換えに、地球の崩壊エネルギーも持って行ってくれるよう利害一致の協力を取り付け、悲願を果たしながら彼らの侵略も誘導し頓挫させられないか企てたのだ。
そのためにはワープ装置である「星門」を使って天上の人の軍隊を招き寄せる必要があり、手始めに計画のために必要な重力操作の力を手に入れるため、身分を偽ってヴェルト・ヨウをセントフォンテーヌに呼びつける。
本当はちゃんと誰かに協力してほしかったが、アンチクショウの写し見になってしまった自分が信用されることはまずないので、こんな手を取るしかなかった模様。
現地に大量発生した崩壊獣から息子ジョイスを守ろうと、一時ヴェルトが行方不明になるアクシデントはあったが、何とか発見され脱出列車に乗り込んだ親子の前に出現。
「今の君だとほぼ確実に死ぬけどいいよね?」と協力を要請するが、案の定「煮え切らない態度の奴は信用できない(訳:オットーもどきとかマジ無理)」と断られる。
しかしここで虚空万象にも予想外だったことが起きる。居合わせ父を守ろうとしたジョイスが、潜在的に秘めていた重力操作能力を発現させたのだ。そこで方向を切り替え「手伝ってくれないならジョイスにやらせるよ」と脅迫し従わせた。
その後、亜天魔城に乗り込んできた対崩壊第三小隊にルケニの配下の「世界」をけしかけ、第三小隊を返り討ちに吹き飛ばす。が、過程で部隊員のモンスターを大量に倒された結果、「話が違う」とルケニの怒りと不信も買う。
後崩壊書第二部
再度亜天魔城に乗り込んできた第三小隊+追加の第二小隊と戦うが敗北する。
仕方なく自分の目的を白状するが、直後上記の不信もあって、ルケニの真体のある異空間へ諸共に閉じ込められてしまう。
虚空万象は計画の失敗を悟って不貞腐れ、同じく異空間に閉じ込められ小隊に愚痴を言いつつ脱出しようと奮闘する彼らに無駄だから諦めるように言った。
しかし彼らが装備している月の輪の力に気づき、自分に記録されているデータを送り込んで月の輪の隠し機能を発動させ彼らを脱出させ、ルケニが斃された後自分も脱出した。
異郷(漫画)
天上の人本隊が地球にやってくるの防ぐため、彼らが目印にしているビーコンを持って宇宙に跳躍し、突然のことで放り出す暇もなかったヴェルトと共に前線基地の破壊工作へ赴く。
作戦は順調に進んだが、占拠した制御室でヴェルトはあるデータを発見。それは天上の人が別宇宙にも侵略を行おうとしてしている計画書であり、その中にはヴェルトのかつての教え子にそっくりな人物が載っていた。
別の世界を救おうと言い出したヴェルトに対し、わざわざ見ず知らずの星々まで助ける必要はないと説得したが聞き入れられず、仕方ないので一緒に天上の人の調査部隊と戦うことに。
調査部隊を壊滅させることはできたが、二人の乗る宇宙船はボロボロになり宇宙の塵になるのを待つだけになってしまう。
そんな状況になっても満足げなヴェルトを理解できず、嫌味を言い続け諦めかけていたが、シュガーズの2人が居場所を探知し迎えに来たことで、ヴェルトの荷物として地球に帰還することができた。
崩壊:スターレイル
何があったか、ヴェルトと共に再び宇宙に飛び出し、スターレイル世界の星穹列車に拾われ、一時的に列車の乗客となっていた。
それ故、ヴェルトが羅刹の姿を初めて見た時は、当然オットーやこの虚空万象のことを想起している。
だが本人は早々に下車しており、その理由や消息は不明。改修したパーティ車両に、自らのデータを一部入れたロボ・シャラップを残していた。
また、こちらの姫子を激怒させる何かをやらかしたらしく、現在の列車で彼の話は半ば禁句になっている。
イベントストーリー
崩壊:愚者カード・解
本人は登場しないが、「星海の行商人」役として見た目が使われた。
次の世界へ行くために次の将軍を決める戦いに参加した主人公たちの対戦相手として登場する怪しい男。
会場に爆弾を仕掛けることで不戦勝にして勝ち抜こうとしたがあっさりと解除され、それならばと愚者カードで挑んでもボコボコにされた上にヴィタと花火に煽られて敗走した。
関連人物
かつての己の使用者。ぶっちゃけすごい嫌いだし似たく無かったが、長年一緒にいたことで瓜二つの存在になってしまった。
- リサ・アポカリプス
今は亡きオットーの姉。自分があの手この手でオットーを乗せようとしても上手くいかなかったのに、彼女はあっさりと利用できたので少し嫉妬してる。
養子のジョイスを人質にとって協力を強要した為いい印象は持たれてないが、その後の紆余曲折で妙な腐れ縁となった。
同じ志を持つ同士だと思っているが、彼の自己犠牲の精神は理解できない。
尊敬している理の律者。オットーの身体を通して彼の死を見た。勇敢だが無知で危険と評している。
- リアーナ・ブリガンティア
オットーが虚空万象を用いて肉体を改造しロボットにした。
星穹列車の片隅でホコリを被っていたところを修理してあげたロボット。オットーの人格に嫌でも似てしまった自分と更に似たロボットが出来て面白かったらしい。
彼の寒いダジャレは虚空万象直伝の可能性がなくはないかも…?