「宇宙の真理が残酷で退屈だとしても、それでも答えを求めるか?——知を求める者は返答しない。何故なら、その核は生まれた時から淡泊で冷たい……其が追い求める運命の終点のように」
ーエイドリアン・スペンサー-スミス 『星空に関する寓話集』
概要
崩壊:スターレイルに登場する全宇宙の最上位存在である星神の一柱。「知恵」の運命を司る。
常に演算を続け未知の虚数法則を推論し、宇宙の真理について探求を続けている。
歴とした生命体にして常人では認識すらも出来ない上位存在ではあるものの、その起源はザンダー・ワン・クワバラという人間に作られた天体計算機であり、それ故ヌースは現状判明している限り唯一の「人造の星神」である。
赤く輝く瞳のような形状を側部に持った、機械でできた頭部という姿をしている。
星神の軌跡
ヌースは自発的に俗世と関わる事の極めて少ない星神であり、眩い知恵の閃きを持つ者をクラブに招待すること以外は常に演算を続けるだけで、その活動の痕跡を捉えることは難しい。そのため、基本的に其の影が歴史上に浮上するのは天才クラブに新たなメンバーが加入した時のみである。
其は答えを与える存在ではなく、無数の問いを投げかける神とされる。しかし、其に招待され謁見が実現すれば、質問をすることが許されるという。
まともな答えを返してくれるのか、そもそも回答されるのかどうかすら不明だが、#81 ルアン・メェイは謁見を経て輪をかけて己の命題の研究に没頭するようになった。
ヌースの使令であるヘルタでさえ「もう一度会いたい」と発言しているあたり、力を分け与えた人間でさえほとんど関心がない模様。
星間エネルギー戦争の終結と同時に真理への探究を一時的に中止したとされるが、その原因は不明。
また、とある博識学会の学者がヌースに謁見するために努力したものの、いざ直視するとその瞬間発狂したという話があり、天才クラブの存在はヌースへの適正および耐性の有無の線引きとも言える。
ストーリーにおいて
模擬宇宙DLC「黄金と機械」では模擬星神としてのヌースが登場し、皇帝戦争と辺境星系貿易戦争についての演算を行う。
星穹列車がオンパロスに赴く直前の話であるVer.2.7でついに登場。
「星神の管轄外ながら、"知恵"の運命が影響する世界」なる情報が関心を惹いたらしく、その話を持ちかけたヘルタ本人に対し"三度目の謁見"に応じるという、前例のない事態が発生。
ヘルタはヌースにある質問を行い、この質問の結果として、ヘルタが直接オンパロスへと赴くきっかけとなったことが窺える。
関連派閥
- 天才クラブ
- ヌース自らの配下ともいえる組織で、全宇宙からヌース直々に招待された天才達が集まっている。
- ヌース自身を創造した会員番号1ザンダー・ワン・クワバラを始め、主人公が目覚めた宇宙ステーション「ヘルタ」を運用する会員番号83ヘルタ等、多数の人材を招待して宇宙の真理を追及している。天才でありさえすればどんな生命でも招待するらしく、機械生命体である会員番号76スクリューガムや、たった29日の寿命しか持たなかった小さな雌蜘蛛、会員番号29セセルカルも招待されている。
- 小さなネジ一つを使って惑星一つを作り上げられる者や、惑星を一つの生命体のように育成することができる者もいるように、「天才」たちは資源の有無と関係無く人知離れした才能を発揮できる。ゆえに、会員番号22のリルタという例外を除き、「天才」たちのほとんどは社会交際の必要性の上に成り立つ人間的な倫理観・価値観が欠如している。
- 博識学会
- 少人数の「天才」が集う「天才クラブ」と対を成す、多人数の「凡人」が集う凡人の組織。
- 人知を超えた領域に足を踏み入れた「天才」と違い、人間関係や資源の確保をもって初めて成果が得られる、ある意味で常識的な範疇の学者たち。そのため、「個人の限界を超えるには、相互運用可能な学術ネットワークしかない」との合意に達し、スターピースカンパニーからの資金援助を得て成り立った。「知恵」を信仰する組織でありながら、事実上カンパニーに従属している。
- しかし、己の研究に没頭する「天才」たちと違い、博識学会の学者の研究成果は共有のためにあるとされており、特にイリアスサラスの「共感覚ビーコン」と「超距離センシング」を再現するなど、宇宙への貢献は大きい。