「敵との戦いは果てしなく、征服に限度はない、狩君の悲しみの深さたるや。辰矢は弦に番え、黄金の瞳は輝き、帝弓は進むのみ」
ー仙舟 『宇内通鑑』
概要
崩壊:スターレイルに登場する全宇宙の最上位存在である星神の一柱。「巡狩」の運命を司る。
決断、冷酷、復讐は「巡狩」の運命の現れである。
休むことなく様々な世界を巡り、不死の忌み物を根絶やしにしようとしている遊弋の星神。
「豊穣」の星神薬師を強く敵視しており、彼女を信仰する豊穣の民を狩り続けている。
仙舟同盟からは「帝弓の司命」と尊称で呼ばれる一方、対立する薬王秘伝からは「妖弓禍祖」の蔑称で呼ばれている。
なお、「嵐」は仙舟同盟の古い言葉で「つかみどころのない霧」を意味する。
星神の軌跡
現在年代が判明している星神の中でナヌークに次いで誕生が遅く、ヴェルトによれば星神の中ではそれほど力がある訳ではないとのこと。
本編内で『帝弓足跡歌』という仙舟の歴史を著した叙事詩が入手できるが、これは「帝弓」という仙舟人の英雄譚でもある。「曜青」出身の義賊であった「帝弓」は、不老長寿に反対して薬師から授かった建木に矢を射かけた咎で捕らえられ、コールドスリープ状態で収監される。しかし、後に起きた豊穣の民との争いのために解放され、かつて敵対した歳陽の首領「火皇」と結んでその力を手いれると、建木を弓で叩き割って豊穣の民を退けた直後に行方不明となった。
この「帝弓」が星神に昇格した姿こそが嵐であるとする伝承が「浴火化神」と呼ばれて仙舟同盟内の民間で広く知られている。帝弓と火皇は嵐の登場前はそれぞれ仙舟同盟内で崇拝対象の一つであり、今もその名残がある。しかし、仙舟同盟を訪れている『博識学会』のトッドは、この伝承は『帝弓足跡歌』以外に資料が無いことから疑問視しており、更に仙舟同盟自体が「帝弓=嵐」説に長らく公式見解を示していないことから、これは間接的な否定ではないかと書き残している。
嵐にとって救済と破壊に差はなく、薬師によって半人半蛇の不死の怪物と化す脱鱗症が蔓延したスカイスピアー星を自らの手で滅ぼしている。
関連派閥
「仙舟同盟」
「巡海レンジャー」
余談
比較的人間と関りの多い星神とされる。仙舟同盟には完全に加護を与えていて、時には直接加勢することすらある。景元の脇に控えている「神君」は「帝弓の司命より賜った威霊」とされている。
その一方で、常に豊穣の民を狩ることしか考えていないため、「帝弓の垂迹」と呼ばれる嵐の矢に巻き込まれて亡くなってしまう仙舟人も少なくない。
事実、仙舟同盟を構成している「方壺」は、第三次豊穣戦争での嵐の光矢によって甚大な被害を被っており、最近ようやく観光業が再開できる程度に復興した。
あまりに高速で動き続けているため観測は容易ではなく、信頼できる資料は少ない上にそのほとんどが仙舟同盟によって保管されているため、同盟外の者にとっては謎多き星神。