――ああ、まったく。
厄介なサーヴァントを引き当てちまったもんだ。
プロフィール
概要
『Fate/Apocrypha』に登場するマスターのひとり。
赤の陣営のマスターとしてセイバーを召喚したが、味方であるはずのシロウと赤のアサシンに不審なものを感じ、セイバーと共に独自行動を取る。
人物
常に笑顔を忘れない好漢だが、顔の疵痕、剃刀のような目つき、筋骨隆々とした肉体とかなりの強面のため頻繁に職務質問をされてはそのたび暗示の魔術でやり過ごしている。
時計塔の魔術師からも怯えられて、本人はこの扱いを人種差別による不当な扱いだと思っており自覚は乏しい。
賞金稼ぎとして様々な場数を踏んできただけあって、濃い血と硝煙の匂いを漂わせている。
召喚したセイバーの自信過剰ぶりに少々呆れているが、彼女と騎士王、どちらかに従えと問われたら、迷わず彼女を選ぶと答えるほどに強く信頼している。また彼女の叛逆を、善悪関係なく「勇気ある行いだった」と肯定的に捉えている。セイバーとの相性は「良すぎる」と愚痴をもらすほど。
ちなみに喫煙者だが、作中で吸っている煙草はマズイと愚痴っている。
原作でも描写から「封印指定の人形師が愛用している『煙龍』では」と思われていたが、アニメ版で確定した。
聖杯への願い
彼の願いはずばり、「一族の繁栄」。セイバーに対しては「魔術師ならば当たり前」と嘯いているが、聖杯大戦への参加を依頼された際には「既に聖杯でしか叶わない望み」と言われていた。
というのも、彼の一族は日本に渡った際に魔術基盤を失い、魔術を得るために悪魔と契約を交わす事で再興に成功した過去を持つ。だがその際の契約で「いずれ滅ぶ呪い」を受け、彼自身の代になってついに降りかかった。
その呪いは子孫を残すことができないもので、異常な結果から妻とも離婚する事になる。子孫を残せないことは魔術師の一族としては魔術刻印を継承できず、滅びることを意味していた。それでも諦めきれなかった父を筆頭とした一族は、養子として引き取った遠縁の少女に魔術刻印を移植しようとしたのだが、事前の検査では問題なかったにも関わらず、刻印は移植した直後に猛毒を発し少女は死亡してしまった。
この事から彼自身は自分の代で獅子劫家は終わるのだと悟り、出奔して傭兵家業へと身を落とす。父親はそれでも諦めていないようで、魔術刻印だけを回収しようと息子に刺客を差し向けているらしい。
それでも彼が聖杯に一族の繁栄を望むのは、死んでしまった養子の存在を無駄なものにしたくないという複雑な感情がかかわっている。
能力
魔術使いではあるが、研究者として時計塔で初来を有望視されていたこともある実力者。
下準備に関しては見た目に反して徹底した慎重派で、具体的に言えばどこかの魔術師みたいな末路にならないよう、拠点には墓地を選び、ホテルに泊まる際もわざわざ暗示をかけて他人の部屋を使っている。
一方で、戦闘に関しては攻撃特化型。弾薬の代わりに死人の指とガンドを放つショットガンや手榴弾の如く炸裂して周囲に呪いをばら撒く魔術師の心臓など、銃火器と死霊術を併用した殺傷力の高い魔術を得意とする。
特に「指弾」は、目標の体温を感知して射線を自動修正し、体内に着弾すると心臓へ向かって進んで心臓で呪詛を炸裂させる必殺の魔弾である。
相棒の宝具連発にも涼しい顔をし続けられる規格外の魔力回路を有し、死体以外にも魔獣の革の対魔力ジャケットやヒュドラ毒のダガーを作成するなど、戦闘面に傾倒しているとはいえ、魔術使いとして一級の資質を誇る。
その他作品での活躍
Fate/strange Fake
直接の登場はないが、オーランド・リーヴに調達を依頼され、彼のサーヴァントであるキャスターの元に「ヒュドラの毒短剣」を届けた事が言及されている。
オーランドが予想した以上の早さであり、「噂通りの仕事の速さ」「出来れば身内のマスターに引き入れたかった程」と賞賛されている。
Fate/Grand Order
直接出演はしてないが概念礼装として、武器のヒュドラ・ダガーが『★3 ヒュドラ・ダガー』、本人が『★4 死霊魔術』&FGOとApocryphaのコラボイベント限定概念礼装『★5 トゥリファスにて』のカードイラストで登場している。
余談
作者によるとイメージキャストは玄田哲章。ターミネーターから来ている模様。
アニメ版では乃村健次が担当する運びとなったが、次回予告でターミネーターネタが出てくる。
モードレッドとのコンビはボニー&クライドがモデル。
名前の漢字が難しいため、ネット等では「獅子GO」とも表記される。
このネタを受けてか、アニメ版ではフラット・エスカルドスから「ライオンGOさん」と呼ばれている。