宇宙空母ブルーノア
うちゅうくうぼぶるーのあ
概要
「宇宙戦艦ヤマト」シリーズブームのさなかに作られたSFアニメ。タイトルに「宇宙」という文字が入っているのに地球、それも海が舞台になっているのだが、これは元々西崎義展がどうしても海洋ものを作りたかったため。さらにタイトルとの齟齬が発生しているのは、「海洋ものだけだったらテレビ局のえらい人が企画をボツるからあとで宇宙に出るという設定にしましょう」という声がスタッフから出たため。実際物語の終盤では宇宙に進出してはいる。
製作はアカデミー企画だが、実際には東映動画のスタッフがかなり関わっていた。
1979年10月から1980年3月にかけて、よみうりテレビホスト・日本テレビ系列局だけでなく、TBS系列局約7局、フジテレビ系列局約2局、テレビ朝日系列局約2局で放送された。
基本的には土曜19時-19時30分に放送されたが、日本テレビ系列でも福島中央テレビはなぜか放送日時を差し替えた一方、フジテレビ系列局のうちの約1局とテレビ朝日系列局約2局ではどういうわけかよみうりテレビや日本テレビと同時ネットで垂れ流した。
声の出演は古谷徹、柴田秀勝、伊武雅之、古川登志夫、井上真樹夫、水木一郎、堀秀行(堀秀光名義)他。堀秀行は、本作が声優デビュー作となった。
これまで主題歌を歌う側だった水木一郎があえて「出演」する側に回った作品である。ちなみに主題歌を手掛けたのは、何と当時人気アイドルだった川崎麻世だった。
しかも、(福島中央テレビ以外の)日本テレビ系列(に加えて他系列局のうちの約3局)は初回は2時間スペシャルで放送するという、あまりにも常軌を逸したものであった。ゆえに、系列外局(無論例の約3局除く)および日本テレビ系列局なのに同時ネット放送が出来なかった福島中央テレビ向けに、2時間スペシャルを(本来の)30分もの4本に細切れに編集したものを製作するハメになった。ゆえに、全24話と全27話の2パターンが存在する。ちなみに(万が一)再放送される場合は全27話として放送される。また、DVDボックスには2時間スペシャル版・30分4本編集版いずれも収録されている。
ただ、こうした派手な行動を取ったにもかかわらず、「まんが日本昔ばなし」(毎日放送ホストTBS系列局ばかりかフジテレビ系列局約1局)の牙城を崩すことは出来ず、しかも、先のタイトルと内容の齟齬っ振りに視聴者が呆れて見捨ててしまう。
結局全39話(または全42話)で企画を組んだものの先述の通り全24話(または全27話)で終了するハメになってしまった。