曖昧さ回避
- ギリシャ神話に登場する人物。ミーノス、ミーノースとも表記する。本項で解説。
- 邪神ちゃんドロップキックに登場するキャラクター。
ギリシャ神話のミノス
概要
都を発展させ、宮殿を築き、エーゲ海を支配した。ミノア文明という名称はミノスに由来している。
伝説上の人物だが、実在していた可能性も考えられている。
エウロペとクレタ島の領主アステリオスに育てられた三人は、アステリオスが死去すると、王位を巡って対立、ラダマンティスがミノスを支持したため、争いに破れたサルペドンがクレタ島を去った。
サルペドンは後にトロイア戦争にトロイヤの味方として参加してパトロクロスとの戦いで戦死する事になる。
王になったミノスはポセイドンに王の証として牡牛を贈ってくれるよう祈ると、ポセイドンは生贄にする事を条件に、それは見事で美しい牡牛を贈った。
しかしミノスはその牡牛を手放すのが惜しくなり、代わりに別の牡牛を生贄に捧げたが、ポセイドンは怒り、ミノスの妻パーシパエーがその牡牛に激しい恋心を抱くよう仕向けた。
パーシパエーは名匠ダイダロスに頼み込んで木製の雌牛のハリボテを作って貰い、牡牛と想いを遂げた。
やがてパーシパエーが産んだ子供は、体は人間だが頭が牛という怪物ミノタウロスだった。
ミノスはダイダロスに、今度は巨大な迷宮ラビュリントスを作るよう命令し、ミノタウロスを迷宮に閉じ込めた。
ミノスは毎年、迷宮に生贄となる人間を送り込み、ミノタウロスの食料とした。
そこへ英雄テセウスが現れ、自ら生贄に志願した。
ミノスの娘アリアドネがテセウスに一目惚れし、ダイダロスに迷宮の攻略法を聞き、短剣と糸玉を持たせた。
テセウスがミノタウロスを討伐すると、長い糸を手繰って無事に迷宮を脱出できた。
ミノスは攻略法を教えたダイダロスを罰するために、息子のイカロス共々高い塔へ幽閉した。
ダイダロスは蝋で固めた翼を作り、そこから脱出したが、イカロスは太陽に近づき過ぎたために蝋の翼が溶け、墜落死した。
ミノスはダイダロスを追跡しようとしたが、ダイダロスを庇った娘たちが、ミノスの入浴中に熱湯を浴びせたため、ミノスは死亡した。
死後、ミノスは弟のラダマンティス、敬虔なるアイアコスと共に冥界の審判者となり、ダンテの神曲でも登場している。
邪神ちゃんドロップキックのミノス
概要
cv:小見川千明
ミノタウロス族の一員である女悪魔で邪神ちゃんの幼馴染にあたる。牛のイメージ通り、角があってグラマラスな体型をしている美少女。快活であまり深く物事を考えない性格。原宿で購入した「ビーフ100%」という文字が書かれたTシャツや牛柄のパーカーを着用している。魔界に帰れなくなった邪神ちゃんに会う為に数百年振りに人間界に来訪(最後に訪れたのは「鎧着た連中が刀で殺し合いしてた」時代とのこと)した。当初は「人間一匹殺すのに手こずってるなんてカッコ悪い」と邪神ちゃんに苦言を呈していたが、怒ったゆりねのオーラに自分も怖気付いている。その後は何度か遊びに来る内に人間界を気に入り、ゆりねの隣室に引っ越して来た。仕事をするのが好きで、牛乳配達や工事現場のアルバイトをして生計を立てている。
人間界に来なかった時期が長い為、外国人観光客のような行動が当初は多かった。人間にも天使にも分け隔てなく接する性格から、幼い少年達を始めとした近隣住民の人気者である。人間の事は「前の人間たちが死んでも後に生まれた人間たちが後の時代を引き継いで頑張っていける存在」と認識しており、メデューサと共に「凄い」と尊敬の念を抱いている。
とにかく力持ちで、牛乳配達ではリヤカーを引いてたくさんの牛乳を素早く配達したり、工事現場では数人分の仕事をこなしている。また、トレーニングを欠かさないほどの努力家であり、それ故に本気を出せば数倍のスピードで駆け抜けたり、ゆりねと共闘してクラーケンを倒せるほどの実力を有している。
ミノタウロス族は乱暴なイメージが付き纏っていたために、幼い頃は魔界の学校で孤立していたが、それに偏見を抱くことなく接してくれた邪神ちゃんとメデューサと友人になった。邪神ちゃんのことは現在でも友人だと思っているものの、毎回懲りずにゆりねを殺そうとしていることに関しては呆れたような様子を見せており、極めてドライな態度で接している。ゆりねにボコボコにされていても平然と傍観している上に、むしろゆりねの味方をすることの方が多い。邪神ちゃんも幼い頃に彼女の馬鹿力で怪我を負わされたことがあるため、友人関係を認めずお互い喧嘩になったり薄情な一面を見せることもあるが、メデューサ共々時折友人らしい一幕を見せることもしばしば。
スピンオフ読切漫画『ミノスのビーフ100%』では主人公を務める。