ゴジラ、再び。
概要
全高(身長):119.8m
全長:177.4m
体重:99634t
2014年のMUTOとの死闘以降、約5年の歳月を経てゴジラが更なる成長を遂げた姿。
前作におけるゴジラの詳細は“GODZILLA2014”を参照。
容姿・能力
容姿に関して全体的には変わりはないように見えるが足の先の爪が鋭く伸び、尾の先の形状が丸みを帯びているなど細部が変化し、腰がさらに引き締まるなどより筋肉質な体型になっており、正に全身が“対怪獣戦”を想定したかのようにブラッシュアップされた容姿となっている。
特に背ビレの形状は大きく変化しており、切り立った岩山のようだった2014年版と比べると日本のゴジラのに近いヒイラギの葉に似たものへと変化している。(これに関してはある怪獣の同族との戦いが関わっていると考えられている)
また5年前では見え難かった山なり模様も、発光時にははっきりと分かるようになり、背ビレの発光を利用して威嚇やコミュニケーションを図るという性質も判明している。
そして最大の武器である放射熱線も前作の火炎状から太く長く届く従来の「光線」らしくなっており、身体能力に関しても素早いダッシュができるなど、その巨体からは想像もつかないほどの優れた運動能力を見せている。
これらは前作では寝起きやMUTOの対ゴジラ能力によって絶不調だったため、今作の描写が本来の姿と見た方が正しいのかもしれない(前作映画では描写がカットされているが、小説版によればMUTOの電磁パルスによって体内の原子炉が抑制されまともに熱線も吐けないほどだった)。
生態
前作と同様に善悪を超越した存在として描かれており、自身や地球環境にとって敵になる存在に容赦はないほど獰猛だが、敵意がない存在に手を出そうとしない点は変わらない。
また今作では
- 海底に幾つか存在する地球各地を結ぶ地底トンネルで移動している。
- 太古にはゴジラを神として崇めていた文明が存在していた。
- 海に沈んだ前述の文明の遺跡を住処にしており、休息の際はそこから地球の核の放射線を吸収している。
- モスラとは共生関係にある。
などが判明する。
劇中での活躍
2014年のサンフランシスコの悲劇以降、行方を眩ませていたゴジラがモナークがゴジラ監視用に建設したバミューダの前線基地に突如現れ、最初は一定間隔で背びれを発光させながら威嚇するも、モナーク側が敵意がないと察知するやいなや威嚇を止めて宿敵がいる南極に向かい始める(その際、モナーク側、特に主人公格のマーク・ラッセルは「オルカの信号に反応して向かっている」と予想し、妻のエマ・ラッセルと娘のマディソン・ラッセルを誘拐したエコテロリスト達がモナークの南極基地にいる事を探り出している)。
最初の一戦目はテロリストによって目覚めさせられた宿敵ギドラに襲われていたマーク達を結果的に救う形で氷の下から出現、ギドラと交戦するが、ギドラの高い戦闘能力に圧倒される。ギドラは勝ち逃げをするかのように上空に飛び立ち、ゴジラはそのギドラを追うように海中に潜っていくのであった。
二戦目ではイスラ・デ・マーラの海域でラドンに勝利したギドラがモナークの大型空中司令船「アルゴ」を標的に定め、マーク及びモナークの関係者達(とさらに避難民の一部)をアルゴごと手に掛けようとした所をまたもやマークらを救う形でギドラに海中より襲い掛かる。水中ではゴジラの方が有利だったのかギドラの左の首を食いちぎるなど善戦するが、アメリカ軍が発射した「オキシジェンデストロイヤー」によってゴジラは死亡し(この際着弾地の海域では多くの海洋生物が死滅し、死の海になっている)、逆にギドラはゴジラに食いちぎられた左の首以外は無傷、その上左の首は何事もなかったかのように再生し、自身に対抗できる存在がいなくなった事で結果的にギドラが『怪獣の王』として君臨し、ラドンを初めとする多くの怪獣達を手下にして地球侵略に乗り出すのだった・・・
だがゴジラはまだ死亡しておらず、海底に沈んだとされるかつて“ゴジラの一族を神として崇めていた古代文明”の遺跡の奥地にある祭壇にてそこから発せられる放射線を吸収して傷を癒していた。
ゴジラと共生関係にあるモスラによる交信を解析した事でゴジラの生存を確認できたモナークは「核ミサイルによる核爆発でゴジラにエネルギーを与える」という作戦を立案するが、ゴジラ探索と核ミサイルの運搬に使用していた潜水艦のミサイル発射装置がアクシデントにより故障し、海底という状況も相まって修理できないという事態に陥るが、芹沢が自身の命と引き換えに核ミサイルから取り出した核弾頭を爆破し、核エネルギーを与えた事で復活する。
そして海上に現れたゴジラは上空に向かって熱線を放、潜水艦から出てきたマーク達に一旦顔を近づけると何もせずに決着を付ける為に宿敵のギドラの所へと向かう。
そして3戦目のボストンでは怪獣達の破壊活動を止める為にオルカを使用したマディソンがいる球場にギドラが舞い降り、自身の侵略行為の妨げになるオルカを壊した後、無慈悲にもマディソンがギドラの光線によって葬り去られようとした瞬間、熱線でギドラを吹き飛ばし、マディソンを救うという正にヒーローのような登場の仕方でゴジラが姿を現す。
さらにゴジラは前述の核エネルギーを吸収したことでパワーアップを遂げ、、ギドラ打倒という目的からゴジラと共闘する道を選んだモナークおよび米軍と連携してギドラとの決戦に臨む。
しかし、この時のゴジラは核エネルギーの過剰摂取により生きた時限爆弾と化しており、あと数分で自爆してしまう危険な状態に陥っていた。しかもギドラの反撃で米空軍は壊滅させられ、援護に来たモスラもラドンの乱入で分断されるなど次第に追い詰められていき、身体も限界が近づく中、ゴジラを庇ったモスラがギドラの攻撃を受けて散ってしまう。
目覚めよ、王よ。
その際に放出されたモスラの力を取り込んだゴジラは体内のエネルギー制御に成功し、周りにあるもの全てを焼き尽くす“ゴジラ・ヒートウォーク”へと変化、全身から放って高熱波でギドラの身体を跡形もなく焼き払い、遂に王を僭称する侵略者を討ち滅ぼした。
戦いが終わった後、瓦礫の上に立つゴジラの前にラドン、スキュラ、メトシェラ、ベヒモス、ムートーらが現れ、ゴジラこそ自分たちの王であると認めるかのように跪き、再び地球における怪獣王の座へと返り咲いた。
その後は他の怪獣たちの抑止力として世界各地を巡回していることが語られている他、髑髏島の支配者であるコングとの因縁を指し示す壁画も発見されている。
余談
背ビレについてドハティ氏は初代ゴジラをイメージしたと語っており、同時にそれは怪獣王に相応しい王冠であると定義している。
また公式Twitterのハッシュタグにて体長が119mとされており、これは『シン・ゴジラ』の個体の118.5mを僅かに上回る数値である。実写作品においてはまたも最大記録を更新することとなった(実写以外も含めれば最大はゴジラ・アースの300m以上)。
ちなみに鳴き声は前作は独自性を出す為に新規録音された物だったが、今作では日本版ゴジラの鳴き声を主体に前作の鳴き声を足した物になっている。
ゴジラが住処としていた海底遺跡にはなぜかカナ文字で「ゴジラ」と描かれている壁画がある。
最後に見せたヒートウォーク形態において、この時に使用する超高熱波はよく見るとモスラの翅の紋様が浮かんでおり、放出と同時にモスラの鳴き声が響くという演出となっている。