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概要

超能力者の青年・渡五郎が、人々を苦しめる悪のミュータントたちから平和を守る物語。26話以降は第2期『イナズマンF』として放送された。

イナズマンシリーズは、「バラバンバラはイナズマンの母」(石ノ森章太郎が監督した)や、『幻影都市デスパーシティ』(『F』)などのハードな作風から、1970年代には画期的な作品であった。

サナギマンからイナズマンに二段変身をするので、「二段変身」をする代表的なヒーローでもある。

漫画版は『人造人間キカイダー』の次回作(後に続編であることが明かされる)として『週刊少年サンデー』に掲載されたが、こちらでは帝王バンバは終盤まで登場しないなど設定に大きく違いがあり、そもそもヒーロー物よりも異能バトルに力を裂いている

登場人物

少年同盟

渡五郎/サナギマン/イナズマン

演:伴大介(渡五郎役)

大学三年で、サッカー部に所属している。新人類帝国イツツバンバラに襲われていた大木サトコとカツミを助けたことから自分が超能力者である事実を知り、少年同盟に加盟。人類の自由のために新人類帝国と戦うことを決意する。性格は明るく、正義感が強いが、感情的になり易い一面もある。

少年同盟の制服も持っているはずだが、あんまり着用しているイメージがない。普段は「流行の服を着た大学生」といったところ。

「剛力招来」と叫ぶことで、最初はサナギマンといういまいちカッコ悪い外見のヒーローに変身するが、その後「超力将来」と叫ぶことで甲殻を引き裂き、イナズマンに変身する。

石ノ森章太郎本人が「アイツは最強だよ」と語るだけあって実力は石ノ森ヒーロー内でもかなりのレベルであり、テレポーテーション、分身、雷撃(イナズマンだけに)などと言った多種多彩な超能力を使用できる。また、ビルを軽々と支えたり、真空空間を疑似的に作り出してほどの巨大要塞を爆破し、なおかつその爆心地にいても傷一つ負わないといった単純な攻防も恐ろしくハイスペックである。

専用車はライジンゴー

必殺技

  • 超力イナズマ落とし

赤い雷撃を放ちながら両腕パンチを食らわせる必殺技。三郎イナズマンはチョップと、蒼い雷撃を落とすだけの二種のバージョンを使いこなす。

  • 逆転チェスト

念力で敵の攻撃を倍返しにして放つ。チート中のチート技。

  • 念力キック/念力パンチ/念力チョップ

念力を使って、遠くの敵に打撃を叩き込む。イナズマンFになって以降は念力で強化されたキックやパンチと言う扱い。

  • 稲妻真空チェスト

上記の巨大要塞を破壊した技がこれ。レッツゴー仮面ライダーでは電撃を纏ったチョップとなっている。

  • 稲妻拳法

電撃を纏った拳を敵に叩き込む『稲妻拳法電撃チェスト』、両足で挟んだ敵を錐揉み回転して投げ飛ばす『稲妻拳法車返し』、必殺キック『稲妻拳法回転蹴り』などのパターンがある拳法技。

  • 稲妻タイフーン

触角に手を当てて、旋風を巻き起こす。

  • マフラー

取り外し可能なマフラー。マフラー稲妻走りで鎖に変形させたり、稲妻カッターに変形させて投げつけたりできる万能アイテム。イナズマンなだけに雨やコンクリートなどの液体を放つことも出来る。

  • 稲妻光線返し

腕をL字に組んで放つ電撃光線。

  • 大車輪稲妻放射

ベルトから放つ電撃。

  • イナズマンフラッシュキック/イナズマンきりもみキック

F以降に使用された必殺キック。

  • 稲妻影崩し

目を発光させて敵を爆破する。強い光が弱点であるカゲバンバラを倒した。

  • 逆転稲妻返し

指先から赤い稲妻を放ち敵を焼き尽くす。

バンバに囚われたイナズマンが自分の目と触角、そしてベルトパーツから加工した超能力増幅装置。入手以降はマフラーがオレンジ色に変化したイナズマンFとなった。ただでさえチートだったイナズマンを更に強化してしまったチートアイテムで、投擲して突起で突き刺したり、生命力を他人に分け与えたり、逆転チェストを強化したりともうわけがわからない。

突起を起こし、増幅した強力な雷撃を敵に浴びせる『ゼーバーイナズマンフラッシュ』が最大の必殺技。

一応、MOVIE大戦アルティメイタムにも登場したが、フォーゼに破壊された。

新人類帝国ファントム軍団

帝王バンバが結成した悪の超能力者集団。超能力者(ミュータント)を新たな人類であると考え、超能力を持たない旧人類を滅ぼし、ミュータントのみの世界を作り上げようとしている。「選民思想」を持った悪の集団の元祖といったところだろうか。(やってることはショッカーなんかとあんまり変わらないのだが)

帝王バンバ

CV:飯塚昭三。ファントム軍団の頂点に立つ帝王。三本指の右腕を持ち、肌も青白いため、変身前から異形の姿をしている。

ミュータンロボット

ロボット」というが、実際には脳以外の部分を全て改造したサイボーグと思われる。風や霧など自然現象や化学物質、抽象的なものをモチーフにしたものが多い。少なからず動植物をモチーフにしたものも存在するが、「タケバンバラ」とかやっぱり変わっている。

イナズマンのデザイン

特撮版では肩パッドやマフラーの勇ましい、いかにもヒーロー然とした外見である。

しかし、漫画版ではかなり細マッチョで全身に血管が浮き出ており、さらに黒いビキニパンツを履いている奇妙な姿であり、特撮版に存在した真ん中の触角もない。真ん中のは蝶や蛾の口吻をモチーフとしたものである。作中では「蝶のような姿」と呼ばれているが実際見てみると頭部は蛾のイメージが濃く出ている。仮面ライダーフォーゼに出演した新イナズマン=風田三郎(漫画版では風田サブロウ)も、こちらのデザインを踏襲している。

また、漫画版にはルビィと言う名の女イナズマンも登場する。これは蝶のイメージが全身に強く反映されておりイナズマンの初期デザインの流用と言われている。MEIMU作のリメイク版にも三郎の姉・風田御世として登場している。なお、漫画版の表紙には漫画版デザインをベースにテレビ版同様のマフラーを追加したデザインも存在している。

また、テレビ版のCMアイキャッチのイナズマンはテレビ本編とほぼ同一のデザインだが、腕にアゲハチョウの翅の意匠があるなど細部のデザインが一部異なる。これはどうやらNGスーツ版を描いた物のようである。

ちなみにイナズマンが超能力を使う理由は制作当時UFOなどのオカルトものが一大ブームを巻き起こしていた事に由来し、蝶をモチーフとしたデザインは超能力者を掛けた言葉遊びから来ている。(なんの因果か放送の翌年には超能力が一大ブームになっていたりする。)また、イナズマチョウという蝶は東南アジアに実際に生息している蝶だが、多分これは偶然被ったものだろう。(幼虫が稲光を思わせる形状をしているためこの名が付いたものと思われる。)

関連イラスト

  • 旧イナズマン
  • 漫画版&新イナズマン

関連タグ

石ノ森章太郎

イナズマンF  超能力者

サナギマン 二段変身

人造人間キカイダー:漫画版は漫画「キカイダー」の正式な続編。実写版でもどちらも伴大介氏が主演を務める。

仮面ライダーカブト:カブトにおけるキャストオフシステムは、イナズマンの二段変身を基にしている。

仮面ライダーエグゼイド:上記のカブトと同じく二段変身するヒーロー(レベル1→レベル2)。

レッツゴー仮面ライダー:イナズマンが特別出演。

仮面ライダーフォーゼ(2012年12月公開映画『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』のフォーゼパートにサナギマンとイナズマンが登場、『スーパーヒーロー大戦Z』でも共演している。)

少年同盟・・・作中に登場する組織『少年同盟』の原案になった漫画作品。

ミュータント・サブ

キカイダーTheAnimation:第二部『キカイダー01 The Animation』のコレクターズDVD-BOXに収録されている作品「ギターを持った少年 -キカイダーVSイナズマン-」に登場。「イナズマン」の原作版に合わせて中学生の風田サブロウ(CV:山口勝平)がイナズマンの変身者である。

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