月光仮面
げっこうかめん
概要
日本で「正義の味方」という言葉が初めて作られた作品。
一人の人間が「自分は正しくあろう」と決意する。
それが権力や暴力などによってくじかれようとした時に月光仮面はあらわれて助けてくれる。
すなわち月光仮面自身は正義ではない。
正しくあろうとする者の支援者にすぎない。
一人一人の視聴者に「まず自分が正しくあれ」と呼びかけた作品である。
登場人物
月光仮面
全身タイツに白い手袋、ブーツ、ターバン、マフラー(あるいはマント)を身につけ、サングラスで顔を隠している。
悪事のある所に主題歌「月光仮面の歌」と共にオートバイで現れ、悪を退け正しい人々を救う。
生身の人間であるが、少なくとも4M~5M以上は跳べるジャンプ力や瞬間的に他の場所に姿を表したりなど普通なのか超人なのか曖昧な所はあるが、決して強い超能力などを持っているわけでは無い。
「憎むな、殺すな、赦しましょう」※ という理念を持ち、悪人といえども懲らしめるだけで命は奪わない。
超絶的な二丁拳銃の技量を持つが、威嚇や相手の武器を撃ち落とすのみに使う。
因みにモチーフは月光菩薩であり、モデルは極真空手の大山倍達である。
※ 所謂「おふくろさん騒動」の勃発後、小説版の再版が行われた際に「憎むな、殺すな、真贋(まこと)糺(ただ)すべし」と改められている。
作品解説
白黒のテレビ版からアニメ版、映画版と様々な媒体がある。
初代
1958年~1959年まで白黒テレビ放送された。
平均視聴率は40%、最高視聴率は67.8%(東京地区)を記録し、放送時間に銭湯から子どもの姿が消えたという。
テレビアニメ
「正義を愛する者 月光仮面」のタイトルで1972年に全39話が放送された。カラー。
月光仮面もターバンではなくヘルメットに変更することでオートバイに乗るのに適したものへとデザインしなおしたが、川内はそのデザインを気に入っていたという。
1999年~2000年にはギャグテイストの「ごぞんじ!月光仮面くん」(全25話)が放送される。
再度の実写映画
1981年に作られた。当然カラーである。
設定が一部変更され、月光仮面の肩書きも「愛の助っ人」に変わっている。
主題歌
近藤よし子の歌う『月光仮面は誰でしょう』は元々挿入歌として作曲されたもので、上の動画にある、『月光仮面の歌』が当初の主題歌であった。
『正義を愛する者~』では歌詞こそ同じものの、メロディーは実写版と異なる。これは作曲した三沢郷が実写版の存在を知らなかったことが原因。