概要
承久3年(1221年)の承久の乱の後、京都・六波羅の北と南に設置した出先機関。北方と南方があり、多くの時代において北方だけが存在していた。
多くの場合、北方が南方より上席とされるが、初代南方・北条時房は初代北方・北条泰時の叔父であり政治経験もあったことから泰時よりも先に鎌倉からの書状を読んだうえで泰時に伝え、重要案件を処理したと伝えられている。
歴代六波羅探題
北方
- 北条泰時(得宗家)…のちの第3代執権。
- 北条時氏(得宗家)…のちの第4代執権・北条経時、第5代執権・北条時頼の父。
- 北条重時(極楽寺流)…のち、第2代連署に就任。のちの第6代執権・北条長時、第5代執権・北条時頼の正室・葛西殿の父。第8代執権・北条時宗の祖父。
- 北条長時(極楽寺流赤橋氏)…のちの第6代執権。
- 北条時茂(極楽寺流常盤氏)…重時の子。
- 北条義宗(極楽寺流赤橋氏)…長時の子。「二月騒動」において南方・北条時輔を討ち取る。
- 北条時村(政村流)…第7代執権・北条政村の嫡男、のちの第9代連署。嘉元の乱で北条宗方に暗殺される。
- 北条兼時(得宗家)…北条時宗の異母弟・宗頼の長男。
- 北条久時(極楽寺流赤橋氏)…のちの第16代執権・赤橋守時、鎌倉幕府最後の鎮西探題・赤橋英時、足利尊氏の正室・登子の父。
- 北条宗方(得宗家)…北条兼時の弟。
- 北条基時(極楽寺流普恩寺氏)…のちの第13代執権。
- 北条時範(極楽寺流常盤氏)
- 北条貞顕(金沢流)…北条実時の孫。顕時の子。のちの連署→第15代執権。
- 北条時敦(政村流)
- 北条範貞(極楽寺流常盤氏)
- 北条仲時(極楽寺流普恩寺氏)…基時の子。最後の六波羅探題北方。メイン画像手前の武士。
南方
※☆・・・北方へ異動した人物
- 北条時房(時房流)…初代執権・北条時政の三男。のちの初代連署。
- 北条時盛(佐介流)
- 北条時輔(得宗家)…第5代執権・北条時頼の庶長子、「二月騒動」に連座して滅ぼされる。
- 北条時国(佐介流)
- 北条兼時(得宗家)☆
- 北条盛房(佐介流)
- 北条宗宣(大仏流)…のちの第10代連署→第11代執権
- 北条貞顕(金沢流) ☆
- 北条貞房(大仏流)
- 北条時敦(政村流)
- 北条維貞(大仏流)… のちの第13代連署
- 北条貞将(金沢流)…貞顕の子。
- 北条時益(政村流)… 時敦の子。最後の六波羅探題南方。メイン画像奥の嫉妬している武士。