概要
フルネームはビフ・ハワード・タネン
(Biff Howard Tannen)。
シリーズを通しての悪役で、初登場時はサラリーマンのジョージ・マクフライ(主人公:マーティの父親)をアゴでこき使うパワハラ上司であった。
PART 1
マーティ・マクフライがタイムスリップした過去の1955年では手下を引き連れた不良高校生であり、1946年型のフォードのオープンカーを乗り回しては、同級生のジョージに横暴を働いていた。
加えて若き日のロレインに気があったようで、セクハラまがいな事をしてまで何かと自分の彼女にしようとしていた。
ところがマーティが過去に割り込んできた影響により、高校の社交ダンスパーティーで見下していたジョージに渾身の一発で叩きのめされてしまう。
それから歴史が大きく変わってしまった1985年では、自分に自信をつけてSF小説家として成功していたジョージとは立場が完全に逆転し、マクフライ家のお抱え自動車整備士として頭が上がらない状態となっていた(玄田氏版に至ってはマーティにも敬語を使い「坊ちゃん」と呼ぶありさまであった)。
PART 2
2015年でも彼の血筋とマーティ一家との因縁は続いており、彼ソックリの孫息子がマーティの息子に対して横暴を働いている。ドクによると、彼らと共に強盗に手を染めてしまったことでマーティの息子は刑務所に入れられ、そこから芋づる式に家族に不幸が訪れるという悲惨な未来が待ち受けていた模様。ドクとマーティによって孫とその一味だけが別の器物破損事件で留置所に送られる羽目になり、マーティの息子は救われた。
一方年老いたビフは、1985年から来た2人の話を盗み聞きしてドクのデロリアンがタイムマシンである事を知る。そして2人が連れてきたマーティの彼女を救出している間に勝手にデロリアンで過去へタイムスリップし、なんと未来に関するデータ本である『スポーツ年鑑』を過去の自分に手渡したのであった。
そのことにより1955年以降のビフは競馬やサッカーくじといった賭博で大儲けし、それを元手に大富豪となっていく。そして、遂には彼が財界人としてアメリカ全土を支配するという改変された1985年ができ上がってしまっていた。
しかし1955年にやってきたドクとマーティにより、最終的に過去のビフはスポーツ年鑑を取り上げられてしまい、そこから(『PART 1』と同様に)馬糞の肥料を積み上げたトラックに愛車ごと衝突してしまい成敗された。
ちなみにデロリアンを悪用した老人ビフは、過去の自分に年鑑を渡して帰ってきたところで、歴史改変の影響で徐々に体調に変調をきたしていき、最終的に消失してしまうという悲惨な末路を辿っている(ショッキングなシーンであるためなのか、本編ではカットされているが、未公開映像・DVDの特典映像として視聴することは可能)。ただし、上記のように歴史が元に戻ったことで最終的に彼の存在も元通りになっている可能性もある。
PART 3
ドクとマーティが西部開拓時代の1885年に飛ぶ『PART 3』では、曽祖父のビュフォード・タネンが登場する。
マッド・ドッグのあだ名で知られる凶悪な無法者の殺人者で、ドクやマーティとも大いに揉める事になるが、最終的にはマーティにボコボコに殴り倒された挙句子孫と同じく荷車の肥料に突っ込んで保安官に逮捕された。
その後マーティが1985年に帰還すると『PART 1』のラストと同じ明るい我が家に戻っており、ビフも愛想のいいお抱え整備士に戻っていた。
余談
ビフとその子孫と先祖を演じたトーマス・F・ウィルソンであるが、シリーズ三部作を通じて本物の肥料(クソ)に突っ込んだ体当たり演技のおかげからなのか、アカデミー賞助演男優賞を受賞した。
関連タグ
:脚本家のボブ・ゲイルによると悪の改変がされた1985年のビフは制作当時有名な財界人であったトランプ氏をモデルにしており、その後シカゴ・カブスのワールドシリーズ優勝と合わせて彼が実際に大統領となった事から、「まるで未来を予言しているかのようだ」と世界中で話題になった。