「カクレンジャー、幻覚世界へ御招待しましょう!」
演/CV:神山卓三
概要
妖怪軍団に与する妖怪の1体。昔の「獏」は悪夢や幻覚を見せた人間を取り殺し、様々な動物の一部が組み合わさった様な姿を持つとされているが、現代の獏であるこのバクキはとてもそうは見えず、黒を基調とした紫色のローブに身を包んだ祈祷師を思わせる姿をしており、背中には赤い蝙蝠の翼、尻からは悪魔の尻尾がそれぞれ生えている。手首もローブの袖から出てはおらず、中途半端な所で両手の爪が出ているのが特徴。
その能力も獏らしく、人間を眠らせて夢に誘うのかと思いきや、こちらは相手に幻覚を見せて惑わせると言う物だが、その精度は高い。劇中では妖怪大魔王の命の下、ニンジャマンが封印された壷を付け狙う。
活躍
大魔王の命を受け、ニンジャマンが封印された壷の入手を目論み行動を開始。先日隕石が落ちた場所で封印の壷を拾った純一と光子の兄妹にドロドロの幻覚を見せ、追い掛けさせる。
其処へサスケ達が現れるや自身も姿を現し、「小僧!大魔王様の命令だ!ニンジャマンをこっちへ寄越すんだ!」と言って光子を壷諸共拉致する。そして残る純一とカクレンジャーを幻覚世界に引きずり込み、黒ずくめの集団や5人の偽者に襲わせるも、壷の中からニンジャマンが放った火遁の術で左目を焼かれ、思わず壷を手放してしまう。
壷がホワイトの手に渡るや、「おのれカクレンジャー!子供を返して欲しければ1時間後、ニンジャマンを壺に入れたまま地獄谷まで来るんだ!絶対壺から出すな!分かりましたね!」と脅迫してその場は撤退する。
その後、忍装束姿でネコマルに乗って現れたサスケ達を「バクキ幻覚映画館」に引きずり込み、光子と引き換えに壷を要求。そして計画通り壷の入手に入手するが、同時に変身したカクレンジャーの脱出を許してしまう。
そうして5人のカクレイザーの一斉射撃に怯んだ際に壷を手放した為、ドロドロと共に迎え撃ち、ホワイトから壷を奪い返そうとするも、白面郎の放った矢に怯む。
直後に妖怪エネルギーの落雷を浴びて巨大化すると、巨大戦ではホワイトに壷を割られて封印から解放されたニンジャマンと交戦。忍者の幻影で相手を翻弄する最中、バクキはうっかり言ってはいけない言葉を口にしてしまう。
「口程にも無い。お前の力はそんな物か?この青二才目が!」
バクキの口にした「青二才」と言う単語に激怒したニンジャマンはサムライマンに変身。サムライジャベリンによる猛攻に圧倒され、幻影を打ち破られてしまう。其処へ5人が隠流超忍獣之術でそれぞれ召喚した超忍獣を合体させた隠大将軍が登場。ツバサマルと合体し、スーパー隠大将軍となって参戦する。
そしてバクキはサムライ激怒ボンバーを叩き込まれ、怯んだ所へ止めの鉄拳フライングフィニッシュを喰らい爆散した。
尚、バクキの敗北後、大魔王が上空に自身の顔を投影してニンジャマンに言う。
「ニンジャマン。お前は私の部下になり、カクレンジャーを倒すその日が必ず来る。それまで精々カクレンジャーの為に働くのだな。フフハハハハハッ!」
大魔王の言葉に表情を曇らせるカクレンジャーだったが、そんな彼等を他所にニンジャマンは純一と光子の兄弟を掌に乗せ、筋斗雲で空のドライブを満喫するのだった。
余談
妖怪モチーフは獏で、他に祈祷師やフレディ・クルーガーも含まれる。
特に後者に関しては『百化繚乱[上之巻]』にてデザイナーの岡本英郎氏も、「両手の鉤爪はホラー映画『エルム街の悪夢』に登場する殺人鬼フレディ・クルーガーを参考にした」とコメントしている。
バクキが登場した第36話はニンジャマンの初登場回にもなった。
声を演じた神山氏は第22話に登場したエンラエンラの声も兼任していた。2年後の『激走戦隊カーレンジャー』でもBBコイヤの声を当てている。
関連タグ
忍者戦隊カクレンジャー 妖怪軍団 妖怪(カクレンジャー) 獏
夢幻サイマ獣バハムー、悪夢忍者ユメバクー師、ユメバクラ、獏のエルムガイ夢、妖怪バク、ユメパックン(キュウレンジャー)、ネロー・キルナー:獏繋がりの後輩怪人達。特にユメバクー師は祈祷師繋がり、エルムガイ夢は映画繋がりでもある。