「頭が高〜い! さぁ、お前らの支配者、ダイカーン・ユメパックン様に夢を差し出すパックン!」
「ム〜ムム~!!黙って従っていればいいものを〜!! 邪魔した罪を償わせるパックン!!」
「あ〜!お前はさっきのでっかい夢…!チャンス!いただきパック〜ン!」
データ
役職 | ダイカーン(チキュウ担当) |
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出身 | 惑星ニューネ(クジラ座系) |
身長 | 195cm(ヒカエオロー身長:44.9m) |
体重 | 193kg (ヒカエオロー体重:443.9t) |
装備 | ドリウマキャッチャー |
分類 | 海獣型宇宙人 |
CV | 近藤浩徳 |
スーツアクター | 村岡弘之 |
概要
惑星チキュウへ複数人常駐しているダイカーンの1人で、クジラ座系惑星・ニューネ出身のダイカーン。暴飲暴食が大好きな、宇宙の大食いチャンピオン。
妖怪の獏を思わせる宇宙人で、寝間着風のデザインをした水色の服を纏っており、魚にも見える巨大な装飾を背負っている。三叉の槍でもあるドリームキャッチャーを連想するシルエットの杖『ドリウマキャッチャー』が武器。
また、当人のデザインセンスは無駄にファンシーで、拠点のモライマーズ内にある自室は白い部屋に床いっぱいの風船と沢山のぬいぐるみが飾ってあるレイアウトになっている為、見るからに恐ろしげな外見を持つ部屋の主との乖離ぶりがヒドイ(おそらくこれのオマージュ)。口癖は「~パックン」。キョダインロウは右腰に下げている。
他者の夢を具現化して食する能力を有しており、これで子供達の夢を次々と食らう圧政を行っていた。具現化した夢をニューネ星人特有の『ジョーズノーズ』で食べてしまい、夢を食べられた子供たちは無気力になってしまう。
因みに具現化されたチキュウの子供の夢は、『美味しい物をお腹いっぱい食べたい』等の本来“夢”とは言いにくいささやかな内容の物ばかりで、ここからジャークマターへ征服された後のチキュウの状況下を窺い知れる。
なお、本来子供を庇おうとする大人達は、ジャークマターに自らの星が征服された事で心が疲弊しきって対抗する気力も無くなってしまっており、「子供の夢が奪われるだけで死ぬ訳じゃない」と言って実質的にユメパックンの横暴を認めてしまっている。
また、キュウレンジャーがジャークマターに対抗する事も圧政による恐怖からか、彼らを冷ややかな目で見たり、「余計な事をしてくれた」と状況を悪化させてしまった張本人扱いして非難した(この事態にはさしものラッキーも持ち前の姿勢で反論したが心中にモヤモヤした物を残し、彼らを救うべきか見極めようとした)。
ある目撃証言によると、ユメパックンに夢を食べられる際、ウバザメの様にギラギラした牙が生えていて恐ろしかったという。
活躍
Space.4
ショウ・ロンポーからの指令でチキュウへ降り立ったキュウレンジャー5人(ラッキー・ガル・チャンプ・ハミィ・スパーダ)と、桃を買うおつかいで付いて来たラプター283の前で子供の夢を食らった所を目撃されインダベーを引き連れて交戦。そこでキュウレンジャーとなり戦う仲間達の姿を物陰から見て「私もあんな風(キュウレンジャー)になりたい」と思うラプターの妄想を“でっかい夢”と認識、食らおうと迫るがスパーダ/カジキイエローに妨害された為「ひとまず、パックレだ~い!」と言って撤退した。
その後、場所を移して子供達の夢を食らい続けていた所で再びキュウレンジャー(+ラッキーによってオリオン号から連れ出されたラプター)に見つかり交戦。今度は先程“でっかい夢”を見せたラプターを早々に見付けて襲い掛かるが、ラッキー/シシレッドに再び妨害される。
そしてラッキーと、彼からの言葉を受け取ったスパーダの語り掛けにより自分の妄想が“願望”であった事に気付いたラプターの前にワシキュータマが出現。それとラッキーが持ち出したセイザブラスターを使いラプターがチェンジしたワシピンクを加えたキュウレンジャー6人と対峙する。高速で飛行するピンクに対し、自身の傍らに付けたツヨインダベーの砲撃を浴びせて牽制するが、それで遠方へ離れたピンクがボウエンキョウキュータマを使い放った遠距離狙撃を喰らい、自身が今まで食らって来た子供達の夢を吐き出してしまう(吐き出された夢は子供達の元に帰って行った)。
そしてそこにキュウレンジャー6人からオールスタークラッシュを放たれる物の、咄嗟に傍らのツヨインダベーを盾にして回避、爆発に吹っ飛ばされながらも逃走する。
逃走後、このままでは済まさないとばかりにモライマーズへ戻り、自室の奥にあった操縦席に座ってモライマーズロボを変形・起動するが、そこをピンクが召喚・搭乗したキュウボイジャーであるワシボイジャーが強襲。それと交戦している隙に他のキュウボイジャーが集結、キュウレンオーの新たな合体コンビネーションの完成を許してしまう。
ならばと今度はランスを突き出して攻撃するが、キュウレンオーは左腕の翼を盾代わりに受け止めた上、右腕の斬撃でランスを三枚おろしにされてしまう。これで丸腰になった所へキュウレンオーメテオブレイクを喰らった為、撃墜寸前の所でモライマーズロボを捨て「覚えてろッ~!!」と捨て台詞を残して脱出した。
Space.5
前話でキュウレンジャーにやられた悔しさから、路地裏で配下に八つ当たりしていた所をスティンガー/サソリオレンジを連れチキュウへ来訪したカロー・エリードロンに見付かり態度を正す。だがその彼からキュウレンジャーの打倒作戦への協力を持ち掛けられたので、これを「ギョイサー!」と二つ返事で了承した。
そして夜が明けた後、手当たり次第に大人を襲って夢を食らう事でキュウレンジャーを誘き出し、エリードロンやスティンガーに加勢して貰いつつ交戦。途中でチキュウ人の子供佐久間小太郎・次郎兄弟に石を投げられはした物の、ユメパックンはラッキーと交戦。セイザブラスターからの銃撃を弾いて得意気にするが、直後に弾いた銃撃で壊れ倒れて来た壁の下敷きになって悶絶。このアクシデントで戦意を失い撤退する。
その後、スティンガーが捕らえた佐久間兄弟を人質に使ってキュウレンジャーの全滅を図るエリードロンの作戦を傍らに付いて見届けるが、“反乱軍リベリオンのスパイ”と言う正体を明かしたスティンガーによって人質が解放され全滅作戦は失敗。その上でスティンガーを含めた9人がスターチェンジ、キュウレンジャーが誕生したのをエリードロンらと共に目撃する。
だがその光景を認める事はせず、エリードロンや配下と共にキュウレンジャー9人と交戦。程無くラッキーと再戦して彼の夢を食らい尽そうとするが、対するラッキーが『ジャークマターを倒して宇宙の平和を取り戻す』と言う夢を限りなく膨らませた為、夢を食らい切れず自身の身体が膨張。そのまま「夢がデカすぎるッ~!お腹いっぱいパックン~!!」と叫んで破裂・自滅した。
それからエリードロンもキュウレンジャーに追い込まれ、自らの母艦であるビッグモライマーズを動かす事態になる中、ユメパックンはヒカエオローを果たして巨大化。宇宙にある母艦への攻撃に残りのキュウボイジャーを向かわせたキュウレンオーと交戦するが、遂に全員揃って士気の上がったキュウレンジャーにはまるで敵わず、キュウレンオーメテオブレイクを「ごちそうさまぁ~!」と言いながら喰らい、「まんぷくり~ん!!」と言う断末魔を残して瞬殺された。
余談
モチーフは獏と、ニューネッシーと呼ばれるネッシーに酷似したUMAの死体。背中はクレーンを模している。
また、上記の目撃証言に「ウバザメの様にギラギラした牙が生えている」とあるが、本物のウバザメに牙はない。なぜこういう書かれ方をされているかというと、モチーフとなったニューネッシーの正体の一説として腐敗したウバザメの死体説がある為。
テレビ本編に登場するダイカーンでは唯一、2話に跨って登場。2話続けて登場する一般怪人はスーパー戦隊シリーズでは珍しくないが、今作は幹部との戦いが多いかつダイカーンが登場しない回が多かったのでより目立つ。
再生怪人扱いで別の回に再登場したゴネーシ(Space.15、25)と並び、非常に珍しい扱いを受けている。
ちなみにゴネーシのモチーフはニューネッシーに酷似したネッシーである。
声を演じた近藤氏は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の妖怪カッパ以来、2年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演となった。次の戦隊出演は4年後の『機界戦隊ゼンカイジャー』のカブトムシワルドの声である。
関連項目
スコルピオ ザンダバルド:ジャークマターよりも邪悪な地球人が出た回のジャークマター繋がり、ただしユメパックンとは違い前者は演説で投石をさせたり後者はキュウレンジャーに対してではなくハーフの女性を迫害させる悪業に及んでるためユメパックンの方がまだかわいい方である。
夢幻サイマ獣バハムー、悪夢忍者ユメバクー師、ユメバクラ、獏のエルムガイ夢:歴代の獏モチーフ&夢を食べる戦隊怪人達。
ユニコーンヤミー:夢を具現化させて壊し、奪う能力を持つ怪人。こちらは主人公から大きな夢を具現化させているが、その余りの巨大さ故に壊すのを忘れて怯んでしまった。
ニュー戦闘機械人ユメパックン:時空戦士スピルバンに登場する同名の怪人。こちらも子供の夢を奪う怪人である上、夢を奪われる子供の周りの環境もどことなく似ている。