CV:古城門志帆
概要
人間側のヒロインである中学生・犬山まなの隣家に住んでいる小学生。
まなと仲が良く、『まな姉ちゃん』と呼んで慕っている。
性格は気弱で内気な方らしく、下手をすれば直ぐに泣き出しそうな表情もするため、泣き虫である可能性も高い。どちらかと言えばいじめられっ子の傾向が強い。サッカーボールを持っている事から、サッカー好きと思われる。
初登場は第1話。新宿の吸血木事件について、祖母から昔聞いた話に似ていた事から妖怪の仕業だと言うが、妖怪を信じない同級生の大翔や大翔の兄・蒼馬から馬鹿にされ、からかわれる。この時、見かねた蒼馬の同級生でもあったまなが妖怪ポストに手紙を出した事で、まなと鬼太郎の出会いに繋がった。
祖母から妖怪の事や鬼太郎の事を聞いていたため、『見えない世界』の事を信じている(鬼太郎の呼び出し方を知ってる事から、裕太の祖母は過去に鬼太郎に助けられた可能性がある)。
そのため鬼太郎達ほどではないが妖怪に詳しく、べとべとさんの対処法も知っていた。妖怪に対しては恐れよりも興味の方が強く、二度も危険な目にあっても妖怪の事をもっと知りたいとはっきり言うほど(一度目は鬼太郎に「懲りてない……」とブラックな顔で呆れられ、二度目は鬼太郎だけでなく目玉おやじや猫娘達も苦笑させた)。
4話で再登場した際に、まなから鬼太郎の事を聞こうとするが、鬼太郎の忠告を思い出したまなに最初は断られてしまう。しかし、その時今にも泣きだしそうな顔をしたため、陥落したまなから鬼太郎や仲間達の事を聞き、更には妖怪の世界に繋がる神社に案内された。
その境内で見つけた小さいトンネル(外から見たら幅が小さく、まなは妖怪の世界に繋がっているとは思わなかった)に入り、ゲゲゲの森にたどり着いてしまう。
目玉おやじによると人間の子供は魂が安定せず、人間と妖怪の間のようなものだからゲゲゲの森に入る事ができたらしい(まなは最初入る事が出来ず、37話から入れるようになった)。祖母から聞いた妖怪が実在するのを目の当たりにし、目を輝かせて興奮していた(本性を知らなかったとはいえ、あのねずみ男にも尊敬の眼差しを向けていた)。
鬼太郎は脅し混じりに帰るように勧めるが、まなと同様、泣きだしそうな彼の表情に根負けしてしまった。ゲゲゲの森に人間がいる事に反対していた猫娘も、裕太がまなの知り合いであり、まなから聞いたという猫娘の評価を聞いて気を良くしたのか、ゲゲゲの森の案内に自主的に着いていった(そのため、ねずみ男から「裏切り者」と陰口を叩かれた)。
その最中、悪気は無かったものの好奇心から山爺の棲み家の実を取ったことで山爺を暴走させてしまう。目玉おやじや鬼太郎達の言うとおりに実を返し、怒りを沈めた山爺に自ら前に出て謝罪した。「どんな世界にも犯してはならない掟がある」と山爺に諌められ、二度としないように忠告された上で、その印を右手に書かれて許してもらえた。
鬼太郎から森であった事を誰にも喋らない事を条件に元の世界に帰された。
それ以降も時折登場し、鬼太郎たちとも関わっている。
いじめられる事も多いが、大翔の事は友達と思っている様である。
最終回では、ねずみ男の呼びかけに応じて真っ先に鬼太郎に声援を送り、バックベアードとの決着の行方を見届けた。
余談
- 裕太の祖母は『のんのん婆』へのオマージュの可能性もある。
- 過去のアニメシリーズでも、似た役割の少年が存在していた。
- 天童星郎(CV:高坂真琴)…3期における人間ヒロイン・天童ユメコの弟。やんちゃな性格だが、鬼太郎たちと出会う前から妖怪ポストや鬼太郎たち妖怪の存在は信じており、姉のユメコとも、まなと裕太の関係のモチーフ的な描写があった。
- 鈴木翔太(CV:松井摩味)、谷本淳(CV:沼田祐介)…4期における人間ヒロイン・村上祐子の同級生。翔太は気弱な面がある眼鏡少年で、淳はやんちゃながら祖母より妖怪の知識を伝授されてもいて、2人とも裕太と共通点がある。
- 白石(CV:浦和めぐみ)…5期の第1話に出現した水虎の件で鬼太郎一行と知り合い、ネコ娘に妖怪横丁へも連れて行ってもらえた珍しい少年。裕太同様に眼鏡をかけており、性格も大人しく気弱な感じに妖怪の存在も信じていた。鬼太郎たちと騒動を鎮めたことでふっ切れたらしく、水虎の封印を面白半分に解いた同級生の悪ガキどもを引っぱたき、封印し直すべく強気で仕切るなど、精神的な逞しさを身に付けた。1話限りのゲストだったが、5期放送開始前のイメージボードでも猫娘に守られるカットが描かれていた。
- アニメ6期放送に合わせて別冊コロコロコミック2018年6月号から連載開始されたコミック版ゲゲゲの鬼太郎(作画:松本しげのぶ)に、オリジナルキャラクターとしてゆうたという名前の男子小学生が登場する。彼も眼鏡をかけており、さらに鬼太郎と友達になってゲゲゲハウスに招待されるなど、アニメ版の裕太との共通点が多い。
- 4話で砂かけ婆はゲゲゲの森に人間が迷い込んだのは数百年ぶりで、名前は『寅吉』だったと言っていたが、これは『仙境異聞』の天狗に拐われた少年が元ネタと思われる。
- 同話にて、おどろヶ沼から現れて裕太を食べようとした『水妖怪』は、今作のオリジナルではなく実写版悪魔くんに登場した敵である。
- 実は平成に入ってからのTVシリーズで人間がゲゲゲの森やゲゲゲハウスに入ったのは今期の裕太が初めて。また、3期から数えて30年ぶりである。
- アニメ5期48話「戦うゲゲゲハウス」という例外があるが、これは偶然に自我を持ったゲゲゲハウスが人間界に迷い込んで、そこに人間の子供が入り込むという展開であり、ゲゲゲの森に人間が訪れる展開は平成以降では6期が初である。